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全話感想
土曜日22:00~日本テレビ系列で放送
第1話 2023年1月14日病院占拠
第2話 2023年1月21日鬼との交渉スタート
第3話 2023年1月28日タレント医師の罪
第4話 2023年2月04日医師死亡の真相
第5話 2023年2月11日緊急オペ
第6話 2023年2月18日院長の罪
第7話 2023年2月25日爆弾解除
第8話 2023年3月04日院長殺害の容疑
第9話 2023年3月11日P2計画の全貌
第10話 2023年3月18日事件解決
↓配信状況はこちらを参考にしてください
大病院占拠 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ
基本情報
脚本
福田哲平
亀梨和也さん主演の『レッドアイズ』やディーンフジオカさん主演の『パンドラの果実』など日本テレビの土曜ドラマを多数手掛けられている方です。
主題歌
Snow Man「W」
主な登場人物
武蔵三郎(櫻井翔)
主人公。
武蔵裕子(比嘉愛未)
主人公の妻。心臓外科医。
和泉さくら(ソニン)
SIS管理官。SISがどういう組織かはわかりませんが指揮官です。武蔵とは警察学校の同期。
相関図はこちら↓
全体の感想
2000年代後半の雰囲気
『ダイハード』や『24』もようなアクション映画の影響はもちろんですが、『ブラッディマンデイ』や『ダークナイト』のような2000年代後半の雰囲気を色濃く感じる作品でした。
コロナ禍を意識したストーリーでしたが、ウイルス研究所に関する議論自体は新型インフルエンザ流行の時など、それ以前から存在していたものです。
どちらかといえば生物兵器によるテロの脅威として2000年代の作品にはたまに登場している内容です。
良かった点
良かった点を挙げるとすれば”愛嬌があった”の一言に尽きると思います。
まず櫻井くんのドタドタしたアクションシーン、「嘘だろ」というかっこ悪いセリフなど、主人公の武蔵は視聴者から愛されていたと思います。
ストレッチャーが唐突に消えたことも今となってはいい思い出です。
鬼の正体が放送前にほぼ特定されたり、p2計画のpが船の頭文字であることや、冒頭の医師殺害がフェイクであることなど、結構重要な要素がいとも簡単にばれていました。
こういうドジっ子的な愛嬌があふれる作品でしたね。
合理的な部分がない
良く映画やドラマの考察として「このシーンとこのシーンが矛盾する」といった整合性に関する指摘がなされることがあります。
しかし、逆に問いたい。このドラマに整合的な部分などあったのでしょうか?
鬼たちは「人間であることを辞めた」といいながら、容疑者たちに危害を与えることはなく、法の下の裁きを望んでいました。しかし爆弾は使用するんですよね。
最終的に時間稼ぎという面はあるものの、警官に発砲して逮捕されています。
あそこは目的が達成されたのなら、武装を解除して出てきてもよかったんじゃないかな?
どちらかというとサバゲー
鬼たちは復讐を志しているのに文化祭のような朗らかな雰囲気で、サバゲーを楽しむ人々のように見えました。
銃口を突き付けられたら手を挙げて降参するというルールが徹底されています。
子供の視聴者を意識した作品だと思うのであまり殺伐とした感じは出したくなかったのかもしれませんがちょっとやりすぎだったと思います。
提案
私がそう考えるのには理由があって、このドラマは青鬼のストーリーが消化しきれていないんです。
青鬼には表向きの病院の疑惑を暴くというミッションのほかに、武蔵と決着をつけるというミッションを抱えていました。
その対比がうまくいってないんですよ。
理性的な青鬼が鬼の仮面を脱ぎ、大和の正体を現したときこそ、復讐に取りつかれた鬼になっていなきゃならないのです。
他の鬼とは一線を画していないといけないのです。
でも、妹の死と父の死では重さにさほど違いがないんですよね。
ここがうまく表現できていればどこか牧歌的で文化祭のノリだった鬼たちの描写にも意味が生まれたんじゃないかな?
まとめ
結局、すべて記号的で人間を描けていないんですよね。
パターンを部品のように組み合わせていて、あるあるのオンパレードになってしまってます。
私はテレビドラマにも作品としての普遍性のようなものを求めてしまいますので、こういうバラエティ番組のような娯楽として刹那的に消費されるだけの作品は好みではありません。
でも、ドラマの楽しみ方に正解があるわけじゃないし、これが好きっていう人がいてもいいと思います。