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放送日・あらすじ
放送日
2023年3月18日(土)22:00~日本テレビ系列で放送
あらすじ
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相関図|大病院占拠|日本テレビ (ntv.co.jp)
感想
2択
愛する人と国民どちらを守るべきか?という奇妙な二択が進行していきます。
この2択が奇妙であることは前回書きましたし、知事の口からも説明がありました。
「国民一人一人に愛する人がいる」全くその通りです。
そもそも「愛する人」を選んだ人が多数派だったら何なのか?正しいか正しくないかは多数決で決まるものじゃないでしょ。
そういう「多数派=善」っていう価値観に疑問を呈しているのが鬼なのに、手段がアンケートってところが変なんですよ。
突入
青鬼以外の鬼たちは金八先生の卒業式みたいなノリで、愛する人へのメッセージとともに捕まっていきます。
ここがほぼワンパターンでしたね。
彼らは警官に対して恨みがあるわけではないので、アイスのあたり棒を踏まれる描写も意味をなさないんです。
学生運動みたいな体制vs反権力みたいなやつならわかるんですけどね。
櫻井くんの表情が『踊る大捜査線』の織田裕二さんっぽかったです。
何が言いたいかというと全部記号的なんです。
和泉
和泉っていう存在は確かに鬼と知事の中間に位置します。
愛する人を失った悲しみからp2計画の発端を作り、結局国家のために一部の犠牲を隠ぺいしてしまったわけですから、鬼の設定した2択の間を揺れ動く存在です。
だから最初から国民に問うのではなく、彼女にどちらかを選ばさせれば良かったんじゃないかな?
国民はどちらを選んでもコンフリクトを抱えていなくて気軽に投票しているだけなんで、和泉に選ばせた方が説得力があると思うけどなぁ。
武蔵
最後に武蔵が1年前に起こした事件に言及します。
青鬼は1年前のシチュエーションを再現するために因幡と武蔵を呼び寄せていたんですね。
それは鬼たちの目的とは別に遂行されていました。
でも話がぶれるんですよ。
「俺を鬼にしたのはあなたです」って言ってるってことは、1年前までは正当な方法で妹の事件を解明しようとしてたけど、父を殺害されたことをきっかけに、暴力的な手段をも厭わない鬼になったということでしょうか?
でも、もしそういう理屈ならあの時点で父は鬼になってしまっているんです。撃たれるのはある意味仕方ないんですよ。
ここからは最大限に制作者の意図を好意的に解釈した私なりの結論を書いておきます。
結局鬼っていうのは、復讐心など感情に飲み込まれて境界線を越えてしまった人々のことなんだと思います。
だから青鬼がやるべきことは、武蔵に境界線を越えさせることで何度も誘惑しました。
武蔵は1年前に銃を撃って以来トラウマを抱えていました。
「俺は悪くない」と境界線を越えてしまえば楽になったのにそれを踏みとどまった男でもあるということなんでしょう。
蛇足
最後はプレゼントをもらって「嘘だろ」で終了のほうがきれいでしたね。
特に意味のない真犯人を登場させて何がやりたいのかわからないです。
まとめ
世間への(特に若年層への)ウケは良かったらしい本作ですが、内容はめちゃくちゃでした。
ドラマ版は途中で脱落したけど劇場版ネメシスはちょっとだけ面白そう