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目黒蓮さん・有村架純さん出演ドラマ『海のはじまり』第10話が放送されました。死んだ母との思い出があふれる街から引っ越し、夏と暮らすまでの過程が描かれていました。夏の先輩の助言から始まる構成が見事です。
放送日・あらすじ
放送枠
フジテレビ 月曜日 21:00~
放送日
2024年9月9日
公式サイト
基本情報
原作
ありません
脚本
⽣⽅美久
キャスト
月岡夏 目黒 蓮
百瀬弥生 有村架純
南雲海 泉谷星奈
月岡大和 木戸大聖
南雲水季 古川琴音
津野晴明 池松壮亮
南雲朱音 大竹しのぶ
相関図はコチラ↓
https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/chart/
感想
職場の先輩
今回面白かったのは、夏が職場の先輩に今後のことについて相談するシーンから始まった点です。
彼はこれまでも時々登場していましたが、今回彼は結構重要なアドバイスをしましたね。
「もし転職をするとなれば、慣れない職場のストレスと慣れない子育てのストレスの2つを同時に抱えることになる。そのストレスが子供に影響すれば、それは二次災害といえるほど不幸なことだから、現実的なのは子供に転校してもらうことだ。」という彼の意見は非の打ち所がない正論です。
それに、彼はたった1週間ですら子供と二人きりの生活が苦痛であったという自らの体験をもとに語っているんですよね。
中島歩さんの演技がそういう反応を意図しているからなのでしょうが、見ている側からすると、彼の意見はどこか冷たくドライな印象を受けるんです。
私は夏が10話をかけて思い悩んだ逡巡の日々を共有しているので、この先輩のフラットな第三者的な意見になんとか反駁したくなるのだと思います。
ただ、いろんな角度から検討しても彼の意見に反論する余地がなかなか見当たらないし、結局夏も最終的には先輩の助言通りの選択をするんです。
結局同じ結論にたどり着いたとしても、そこにたどり着くまでの過程にこそ価値があるわけで、無駄ではないです。
海が今の学校にこだわる理由を知ったうえでそれでも転校してほしいと伝えるのと、単に「仕事の都合で転校して」と伝えるのとでは重みが違いますからね。
こういう一つ一つの決断にいちいち子供のことを思い決断していくことこそが親子なのかもしれません。
水季とのつながり
先輩が夏らとはほぼ無関係な第三者として登場するのに対し、今回中心的に描かれたのは死んだ水季とのつながりでした。
海が転校したくない理由は、町のいたるところに母との記憶が残っていて、それ自体が母とのつながりを感じさせてくれるかけがえのないものだったからです。
また、朱音たちは水季の娘である海を通して、水季とのつながりを感じていました。
最終的に海という漢字のさんずいに母とのつながりを見出したということは、自分の中に母を感じることができたということなのかと思います。
でも、次回海がいなくなるようですし、まだわかんないですね。
友達
前回夏と別れた弥生は海に友達として接します。
津野くんは親子の関係を「何があっても嫌いにならない」と言っていました。
それに対して、弥生は友達関係を「仲良くしたい時だけ仲良くする」と言ってます。
弥生は夏の母に「他人なんだから」と声をかけられていましたが、家族と他人という2項対立的な分け方ではなく、2つの補完しあう関係に社会をとらえなおす意図があるのかもしれないですね。
友達として、自分の意志で海とかかわるという対等な関係は津野くんや弥生を苦しめていた境界線を取っ払うものになるのかも。
良かった点
今回よかったのは、地理的な設定がしっかりしていたところです。
昨年月9で放送されていた『真夏のシンデレラ』では東京と湘南の距離感が全く分かりませんでしたが、本作はしっかり設定が整理されています。
経堂に住んでいる夏はおそらく新宿で勤めていて、小田急沿線で物語が展開しています。
富水駅も登場し、「通勤できないこともないが、外回りの多い営業職にとっては無理な距離」と紹介されています。
リアリティがあってよかったですね。
おわりに
残すところ1話となりました。特別編が挟まれた関係で、月10と同日に最終回を迎えることになります。
多分最後は海を眺めながら終わるんだろうなぁ。