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トリリオンゲーム【各話感想一覧】

 

 

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各話感想

放送日・各話感想

金曜日22:00~ TBS系列で放送

ep01 2023年7月14日 感想
ep02 2023年7月21日 感想
ep03 2023年7月28日 感想
ep04 2023年8月04日 感想
ep05 2023年8月11日 感想
ep06 2023年8月18日 感想
ep07 2023年8月25日 感想
ep08 2023年9月01日 感想
ep09 2023年9月08日 感想
ep10 2023年9月15日 感想

配信状況はこちらをご確認ください↓
トリリオンゲーム - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

基本情報

原作

稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』

 

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トリリオンゲーム 1 | 稲垣理一郎/池上遼一 | 無料漫画(マンガ)ならコミックシーモア (cmoa.jp)

脚本

羽原大介

過去に映画『パッチギ』『フラガール』などを手掛けられています。

主題歌

Snow Man「Dangerholic」

キャスト

ハル/天王寺陽(目黒蓮)天性の人たらし。
ガク/平学(佐野勇斗)パソコンオタク。ハルの中学時代の同級生。
黒龍キリカ (今田美桜)ドラゴンバンク取締役。一真の娘。
高橋凜々(福本莉子)堅物な就活生。
長瀬忠則(竹財輝之助)キリカのボディーガード兼秘書。
祁答院一輝(吉川晃司)「祁答院ベンチャーキャピタル」の社長で投資家。
黒龍一真(國村隼)「ドラゴンバンク」を一代で築き上げたカリスマ経営者。

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『トリリオンゲーム』

全編を通した感想

多様なキャラクター

このドラマの主人公はパソコンオタクでコミュニケーションが苦手なガクや、真面目だけが取り柄で融通が利かないリンリンなど、就活では企業から評価されないタイプの人物です。

不器用にしか生きられない彼らと、器用にハッタリをかまして生きているハルが出会うことで化学反応が起こるという展開は、個性に対して肯定的なメッセージを提示しています。

この点が本作の最も優れた箇所です。
ハルとガクが友情パワーと称するものは、お互いを認め合い尊重する姿勢なんです。

彼らは自分の才能を安売りしませんし、媚びることもしません。
相手が誰であっても対等です。

「誰にだって長所があるし、自分ができないことは誰かに頼めばいい。いろんな人がいるということ自体が組織の強みなんだ」という価値観は「自分には取り柄がない」と考えがちな方にはパワーをくれる作品だと思います。

ライトな経済トピック

AI、電子マネー、スマホゲーム、動画配信など特に若い世代に身近な題材が選ばれ、その業界の裏側や儲けのしくみをサクッと紹介してくれます。
モデルとなっている商品やサービスも連想できるので余計に理解しやすいですし、その分野に興味をもつきっかけにはなると思います。
深掘りすればそれだけでドラマを作れそうな題材をたった1話で使い切る贅沢さが魅力でもあり、浅薄さでもあります。

魅力的な脇役

ハルとガクの作り出す渦に巻き込まれていくキャラクターたちには魅力的な人が多かったです。
売れる作品と作りたい作品の間でもがくクリエイターや、報道の役割を果たせない現状に不満を持つディレクター、周囲から求められることと自分がやりたいことが異なるアナウンサーなど、誰もが陥る可能性のある悩みを抱えたキャラクターには共感できるでしょう。

ハルがなぜ大金を稼ぎたいのかは最後まで描かれていませんが、彼の作り上げた世界では現実社会で活躍の場を与えられない人々が生き生きと働く姿が描かれます。

もう一つ特徴的なのがキリカです。
彼女はハルとガクのライバルでもあり、支援者でもあります。
父親の作った専制的な会社の中にいますが、ハルたちの持っている自由な世界に憧れを抱いています。
矛盾する想いを抱えた彼女に最後の決断が委ねられるのも面白いです。

怒涛の展開

本作の特徴はその展開の速さです。
ほぼ無一文からスタートし、最終的には大企業ドラゴンバンクを買収するところまでをたった10話で描いています。

ただ、早いから面白いかと言われれば微妙です。

ハッタリだらけ

ハルとガクの成功パターンは毎回同じでハルがハッタリで注目を集め時間を稼いでいる間にガクが実体を作り上げるというものです。
序盤は「何も持たない人間が大企業に挑む」構図なのである程度のハッタリは許容して観ていられますが、後半になって数十億を動かすフェーズに入ってもこのやり方は続きます。
ハッタリを超えてほぼ詐欺のような手法も使いますし、最終的にはインサイダー取引にも手を染めます。

そのため結構中盤は飽きてきますし、主人公たちに共感できなくなることも十分あり得ます。
そしてエピソードごとの完成度はバラバラです。

ただ、そもそもハルは空虚な人間なので彼自身の成長や葛藤を期待する見方が間違っているんです。
あくまでハルの周囲でおこるプラスの変化がこのドラマの描きたいことなので、途中で離脱した方もそのあたりを加味してもらえば楽しめるかも。