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目黒蓮さん、佐野勇斗さん、今田美桜さん出演ドラマ『トリリオンゲーム』第2話は就活生の高橋凜々(福本莉子)を採用して即社長に就任させるというぶっ飛んだ展開で始まりました。試行錯誤を繰り返しながら、凛々の誠実さを体現したようなオンラインショップが出来上がる様は感動的です。
放送日・あらすじ
放送日
2023年7月21日(金)22:00~ TBS系列で放送
あらすじ
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トリリオンゲーム - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
キャスト
ハル/天王寺陽(目黒蓮)天性の人たらし。
ガク/平学(佐野勇斗)パソコンオタク。ハルの中学時代の同級生。
黒龍キリカ (今田美桜)ドラゴンバンク取締役。一真の娘。
高橋凜々(福本莉子)堅物な就活生。社長。
長瀬忠則(竹財輝之助)キリカのボディーガード兼秘書。
祁答院一輝(吉川晃司)「祁答院ベンチャーキャピタル」の社長で投資家。
黒龍一真(國村隼)「ドラゴンバンク」を一代で築き上げたカリスマ経営者。
相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
感想
ガクの回想
このドラマは既に大企業に成長したトリリオンゲームの社長・ガク(佐野勇斗)がなぜか不在のハル(目黒蓮)について回想することで進んでいくようですね。
前回は彼らが最初に買った椅子がきっかけでしたが、今回は海外支社設立の是非の決断を迫られたガクが過去に正解を求めるというものでした。
言われてみれば、回想シーンでもよくハルがいない描写があります。
これは回想がガクの視点で語られているからなのですね。
でも、その視点が徹底されているかというと微妙な部分もあるので、ここは別にあってもなくても良いような気がします。
企業価値
祁答院(吉川晃司)から持ち株比率20%で3000万という条件を提示されたハルでしたが、15%まで値切ります。
15%の場合トリリオンゲーム社の企業価値は1億5千万、20%の場合は2億円になります。
ハルがこの5%の差にこだわったのは、前回桐姫(今田美桜)から50%1億円を提示された、つまり企業価値は2億円という評価を受けていたからなんですね。
自分たちの価値を決して安売りしないハルらしいエピソードでした。
企業価値とは?計算方法やメリットから時価総額との違いも詳しく解説! | M&A・事業承継ならM&A総合研究所 (masouken.com)
高橋凜々(福本莉子)
彼女は就活中の大学生ですが、堅物といわれるほどの真面目さゆえに連敗していました。
ガクと就活で失敗している点で共通しています。
マニュアル人間というか、優等生タイプで面白味が無いんですよね。
このドラマは今の日本社会で評価されない、必要ないと烙印を押されているタイプの人間にスポットライトを当てているのでしょう。
そこに「捨てる神あれば拾う神あり」的な「分かる人には分かる」的な爽快感があるのかもしれません。
彼女は花束に入れ忘れた1輪の花を届けるために走って追いかけるほど誠実で、このエピソードは後にガクが絆創膏を凛々に届けるエピソードと対になっています。
あのフリーマーケットのクイズは実際にGoogleの採用試験で使われたものだそうです。
「隣で40ドルの商品を100ドルで売るには?」Google社の入社面接から見えてくること | fumufumu news -フムフムニュース-
クイズを出されるといくら「正解・不正解は関係ない」といわれても正解を考えてしまいます。
そういう中で凛々の答えを聞き、「大切なのは馬が合うかどうかだ」とハルに畳みかけられると「凛々しかいない」と思っちゃいますね。
ここで漠然と抱いた凛々への好感が後に「凛々を採用したのは正しかった」と具体化していくのが今回のおもしろさです。
ヨリヌキ
ハルの手法は詐欺的です。でも詐欺師の映画が面白いのって、したり顔の奴らの鼻を明かすからなんですよね。
今回の「AIなんて誰も理解していない」なんてまさしくそれで、一流企業がハルの口車に乗せられて人力で運営するAI風のサイトに出品している状況がばかばかしくて最高です。
騙しのトリックが単純であればあるほど滑稽さが際立ちます。
このドラマの好きなところは、確かにはじまりこそハルのはったりなのですが、失敗を繰り返すなかで徐々に正解に近づいていくところなんですね。
最初から完璧な答えを出すのではなく、とりあえずやってみて正解にたどり着くまで時間を稼ぐ、常に前進する姿勢に力強さを感じるんですよね。
凛々の資質
桐姫に「学生ボランティアかよ」と否定されて凛々は落ち込みます。
そもそも法律等で決められていることはそれに違反すると誰かが不利益を被るからであって、その法律を守ることが創造性がないとか、ビジネスセンスがないとか否定されること自体おかしなことではあるんですよね。
冒頭「SDGsって建前なんですか?」って凛々が聞き返していたのも同じで、そういう真剣に取り合わず裏でコソコソ利益をかすめ取る社会に疑問を持つのは当然なのに青臭い理想論といわれてしまうんですよね。
今回の抱きあわせだって消費者に不利益があるから禁止されているわけです。
しかし、ビジネスパーソンとしては評価されなくても消費者にとっては自社の利益よりも消費者の利益を優先してくれる凛々のような存在は有難いですし、信頼できるんです。
他社が建前でやっていることを本音でできるのが凛々の強みなのかもしれません。
誠実であるって「バカ正直」とか言われがちですけど大切なことですよね。
フラワーアレンジメントがAIと相性がいいというのも、花を贈りたいけどハードルが高いと考えていそうな人物の代表としてアイドルの追っかけが紹介されるのも納得感がありました。(実は花以外のプレゼントの時に、凛々がどのように答えていたかは描かれていません)
PROFILE | でんぱ組.inc 公式サイト (dempagumi.tokyo)
おわりに
初回に引き続き面白かったです。
かなりのハイペースで進んでいくので退屈しませんが、原作のストックは足りるのでしょうか?
はったりで始まり真っ当な結論にまで導くストーリーはやみつきになります。
関連リンク
原作漫画は電子書籍で
稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』