30インチで観ています。

映画やテレビドラマの感想を書いています

トリリオンゲーム【第5話感想】桐姫(今田美桜)とデート

 

 

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

目黒蓮さん、佐野勇斗さん、今田美桜さん出演ドラマ『トリリオンゲーム』第5話は芸能事務所買収に動くハルとゲーム事業の存続に孤軍奮闘するガクが完全に切り分けて描かれました。特にガクはハルとは異なるやり方で問題を解決するという成長を見せました。

 

放送日

2023年8月11日(金)22:00~ TBS系列で放送

あらすじ

あらすじ|TBSテレビ 金曜ドラマ『トリリオンゲーム』

配信状況はこちらをご確認ください↓
トリリオンゲーム - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

キャスト

ハル/天王寺陽(目黒蓮)天性の人たらし。
ガク/平学(佐野勇斗)パソコンオタク。ハルの中学時代の同級生。
黒龍キリカ (今田美桜)ドラゴンバンク取締役。一真の娘。
高橋凜々(福本莉子)堅物な就活生。社長。
長瀬忠則(竹財輝之助)キリカのボディーガード兼秘書。
祁答院一輝(吉川晃司)「祁答院ベンチャーキャピタル」の社長で投資家。
黒龍一真(國村隼)「ドラゴンバンク」を一代で築き上げたカリスマ経営者。

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『トリリオンゲーム』

感想

codeとの関係

現在日本テレビ系列で日曜日に放送中の『code』というドラマがあるのですが、なぜかあちらのドラマで死亡したキャストがこのドラマで転生するという現象が相次いでいます。
これまで竹財輝之助さん、黒羽麻璃央さんが共通するキャストとして登場していましたが、今回鈴木浩介さんまでもがこちらのドラマにも登場してきました。

俳優がドラマを掛け持ちすることは珍しくないですが、ここまでキャストが共通しているのはちょっと驚きです。

回想シーンがない

これまで毎回トリリオンゲーム社が成功した未来からガクがハルのことを回想するという構成で進んでいましたが、今回はそのシーンがありませんでした。
これまではガクの回想ということでガクの視点を中心にハルの不在が描かれることが多かったですが、今回は完全にハルのパートとガクのパートが分けられていました。
その結果、最後にガクのところへハルが合流するという盛り上がりも生まれていましたね。

芸能事務所買収

ハルはドラゴンバンクに事業を横取りされたことからマスコミを買収することを画策していましたが、なぜか芸能事務所買収へと話が変わっていました。

祁答院(吉川晃司)がゴッドプロモーションの人気俳優・ヒムロ(曽田陵介)のひき逃げを身代わり出頭したというスキャンダルをテコに買収を仕掛けようという話なんですが、ちょっと分かりにくかったです。

ドラゴンバンクとゴッドプロモーションの関係がよくわからないんですよね。
株主の一人でもありクライアントでもあるってことなんでしょうか?
ハルの手元には20億円の資金があることは分かっていますが、祁答院がどれだけ出資するのかもわからないですし、はったりで1000億円という数字をだしてはいるものの、それがどの程度の数字なのかもよくわからないんですね。

また、ハルたちが大株主にあえてインサイダー情報を吹き込むことで売却を封じるという策は面白くて分かりにくくはないんですが、急にテクニカルな話を持ち出してきた印象です。

インサイダー取引 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)

次回黒龍一真(國村隼)がどのような対抗策を打ち出すのか気になりますね。

祁答院の過去

祁答院の過去については、ハルが当事者たちにかまをかけることで実はひき逃げをしたのはヒムロだと突き止めるという話になっていますが、情報の出し方が上手くなくて最初から「祁答院はヒムロを庇ったんだろうなぁ」と思いながら観ていたので驚きがありませんでした。
祁答院も触れられたくない過去であるはずなのにそれほど拒否反応も見せませんしね。

またヒムロと祁答院の以心伝心な関係性がハルとガクに重ねられていましたが全然パラレルな感じがしません。
「ガクならゲーム事業を何とかしてくれるはずだ」とハルが信頼していたということなんでしょうけどね。

そもそも即興芝居をされても祁答院とヒムロの信頼関係はそれほど描かれていませんし、フラットな時のヒムロもよくわからないので、「芝居してるなぁ」って思っちゃいました。

ガクとゲーム事業

正直言ってハルのストーリーはあんまりおもしろくなかったですが、それでもこの第5話は初回に次ぐぐらいに面白かったです。

なぜなら今回のメインはガクの成長物語だったからです。
これまでもセキュリティチャンピオンシップなどで活躍はしていたものの、彼はハルに導かれるまま動いていただけなんですよね。

今回はガクが自分のやり方でハルに頼らずに困難を克服する姿が描かれました。
なんでも卒なくこなすハルより不器用なガクの方が主人公っぽいですよね。

捨て駒として切り捨てられた仲間を守るために悪になろうとドラゴンバンクのサーバーに侵入します。
第1話での面接シーンで言っていた脆弱性を突いた手法でしたね。

デシリアライズ(デシリアライゼーション / 逆シリアル化)とは - 意味をわかりやすく - IT用語辞典 e-Words

悪になるというのはハル的なやり方です。
ガクは常に「こんな時ハルならどうするだろう?」と考えていましたが、今回初めてそのハル的な手法と決別し、誠実であることを選びました。
結果的に彼のバカ正直さが桐姫の心を動かし、最終的にハルに「俺が間違っていた」と認めさせる結果を生みました。

一人の男の成長譚として面白かったです。

桐姫とのデート

まぁ、そうは言ってもこのドラマを面白いと思うには

  • 「ゲーム開発者に接触できればすべてが解決する」という単純さを許容する
  • 結局桐姫の力を借りていることに文句を挟まない

という寛容さが要求されるため、万人受けするドラマではないことは確かです。
桐姫とのデートという訳のわからない展開で煙に巻かれていくのに身を任せなければなりません。

桐姫の年齢設定は不明ですが、原作の年齢では20歳、今田美桜さんの実年齢は26歳なので、その間ぐらいなのだと思います。
彼女が普通の若い女性と同じように遊園地で遊んでいる様子は単純にかわいいですし、ガクと秘密を共有したり、「ウチに来ない?」と誘う様子、ハルのことを思って身を引く様子はある意味恋愛の相似形というか、デートの型を使って別のことを表現する気の利いた演出でした。

あと、桐姫の秘書・長瀬(竹財輝之助)がはじめて意味のある形で登場していて面白かったです。

おわりに

初回からガクの視点で描かれていた理由が分かるような回でしたね。
これまで存在感の薄かったガクが一気に主人公になりました。
ハルも本当の意味でガクをパートナーとして認めたようだし、ますます面白くなりそうです。

関連リンク

原作漫画は電子書籍で

稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』