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目黒蓮さん、佐野勇斗さん、今田美桜さん出演ドラマ『トリリオンゲーム』第1話は初回からフルスロットルでストーリーが進んでいく爽快感がたまりませんでした。特に目黒蓮さんの好演が印象的でしたし、観ていてパワーをもらえる作品です。
放送日・あらすじ
放送日
2023年7月14日(金)22:00~ TBS系列で放送
あらすじ
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トリリオンゲーム - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
基本情報
原作
稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』
脚本
羽原大介
過去に映画『パッチギ』『フラガール』などを手掛けられています。
主題歌
Snow Man「Dangerholic」
キャスト
ハル/天王寺陽(目黒蓮)天性の人たらし。
ガク/平学(佐野勇斗)パソコンオタク。ハルの中学時代の同級生。
黒龍キリカ (今田美桜)ドラゴンバンク取締役。一真の娘。
高橋凜々(福本莉子)堅物な就活生。
長瀬忠則(竹財輝之助)キリカのボディーガード兼秘書。
祁答院一輝(吉川晃司)「祁答院ベンチャーキャピタル」の社長で投資家。
黒龍一真(國村隼)「ドラゴンバンク」を一代で築き上げたカリスマ経営者。
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相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
感想
めちゃくちゃ面白い
いやぁ、面白かったですねぇ。
冒頭、黒龍キリカ (今田美桜)が奇抜なファッションで登場するのですが、それを見た時点でこのドラマのテンションが一目瞭然でした。
リアリティとか二の次で「漫画をやります」という宣言のように思えました。
漫画チックなドラマや映画って、観ていてキツイことが多々あるのですが、このドラマはすごく爽快感があって気持ちいいんです。
ドラゴンバンクの窓にロードマップを書くシーンは最高でしたね。
なんとなくですが映画『ファイトクラブ』を連想しました。
面接
最終面接でガク(佐野勇斗)が「御社」と「貴社」を言い間違えるんです。
現在の人材の評価基準のくだらなさを揶揄していますね。
パソコンスキルのあるガクと、天性の人たらしであるハルという二人の個性を伝えるだけでなく、評価する側にキリカがほかの役員とは違う視点を持っていることも示しています。
さらに内定式の学生たちの無個性まで描いていました。
ハルとガク
ハルという人物は嘘とはったりが得意で根拠のない自信にあふれています。
どこまでが真剣で、どこからがウソなのかはっきりしない男なんですよね。
でもなぜか彼には説得力があって「この人なら成功するかも」という感じがしてしまうんです。
とめどなく息を吐くようにウソをつく人物って、本来「噓つき」とか「詐欺師」とか言われるような悪役ですよね。
ニュースでも時々ハルみたいな人物がセミナーを開いて逮捕されています。
でも目黒蓮さんが演じるとチャーミングに思えるし、悪意を感じないんです。
目黒さんの笑顔など、パーソナルな魅力によるところが大きいのではないでしょうか?とにかく好演しています。
とりあえず動くことを優先して、「何をやるか?」「お金はどうするか?」という細かいことはあとで考えるという姿勢が勢いがあるんですよね。
信用も実績もない物は作ればいいってことでグングン突き進む様子は観ているこっちまで元気づけられますし、彼らなりに少しずつ事業計画を見直しブラッシュアップしていたのも良かったです。
努力や正攻法を完全には否定していなくて、あくまで「車の両輪」なんです。
飼いならされるな!買い叩かれるな!
初回から伝わってくるメッセージは「自分を安く見積もるな」ってことですね。
数百万の出資を持ち掛けられたら「5000万」とふっかけるし、持ち株比率51パーセントを提案されればそれを蹴って逆に利用する。
ハルは中途半端な妥協をせず、夢やプライドを売り渡すような真似はしません。
現実になかなかできることではない分、ドラマとして魅力的です。
100兆ドルという額だって「Japan as No1の時代はとっくに終わってるんだ、日本企業なんて大したことない、日本の一流企業で満足するな」っていう時代性を感じます。
日本企業に就職するということはある意味「買われる側」に回ることを意味してしまうのですね。
GAFAの時価総額の合計は東証一部上場企業の時価総額の合計を超えたなんていう話もありますし、「世界一を目指す」ということがはばかられるような停滞した社会をあたりまえとして受け入れ続ける我々に活を入れているように感じました。
GAFA時価総額が日本株全体を上回った!日本に足りない自己変革 | 今週のキーワード 真壁昭夫 | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp)
セキュリティチャンピオンシップ
さて初回は、自分たちの名前を売るためセキュリティチャンピオンシップにエントリーしました。
正攻法で奮闘するガクと、抜け穴を狙うハルのコンビが両輪として初めて機能するわけですね。
ガクの考え方を象徴的に表していたのが「STARWARS」です。
正解にたどり着けるのであれば過程はどうだっていいんです。大会自体だって彼にとっては名前を売り込むことが目的で優勝はそのためのルートの一つに過ぎません。
そのルートがダメだったら他のルートを考えればいい、そういう思考だから何度失敗してもめげないのかもしれませんね。
ここが私が一番好きなところで、初回だけでも彼らは結構失敗しているんですよね。
でもガクは次の手段を次から次へと考えて乗り越えようとするんです。
いちいち落ち込んでいることが馬鹿みたいに思えてくるというか、「そっか、次の手段を考えればいいんだ」って前向きな気持ちになれます。
「人」とは何か?
初回では「人」という言葉が何度か登場します。
投資家の祁答院一輝(吉川晃司)が「ルールではなく人を見ている」と言っていたし、レンも投資家を回る時に「要は人だ」と言っていました。
面接だってセリフこそありませんが「人」を見極める場であることは間違いありません。
でもそれぞれの場面で「人」という言葉が意味しているニュアンスはちょっとずつ違います。
人とは何か?自分とは何か?を問いかけてくる面も感じました。
おわりに
正直、『トリリオンゲーム』というタイトルを聞いたときにその荒唐無稽さが心配でしたし、目黒蓮さんを主演に起用したのも流行りに乗っかっている感じがして嫌だったのですが、視聴後はそんな懸念は吹っ飛びましたし。居間となっては目黒蓮さん以外考えられません。
時計や椅子など象徴的なアイテムも登場していて、お話としての質も高かったです。
感動を強要するようなチープな音楽の使い方は若干気になりました。
Netflixでも配信されるようですし、世界での評価もちょっとだけ気になりますね。