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全話感想
日曜日21:00~TBS系列で放送
第1話 2023年1月08日 投資家渋谷(池松壮亮)のお話
第2話 2023年1月15日 ジョーカーの家族と坊城理事長(柄本明)のお話
第3話 2023年1月22日 被害者遺族安達(杉本哲太)のお話
第4話 2023年1月29日 彫刻家洋子(美村里江)のお話とクイーンの過去
第5話 2023年2月05日 ジョーカーとエースの出会い
第6話 2023年2月12日 パティシエ嶋崎(鶴見慎吾)のお話
第7話 2023年2月19日 スペードの過去と望月の話
第8話 2023年2月26日 エースの過去
第9話 2023年3月05日 剣持(鹿賀丈史)とのお話
第10話 2023年3月12日 チーム解散
配信状況はこちらを参考にしてください↓
Get Ready! - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ
基本情報
主な登場人物
登場人物たちはトランプになぞらえられていてます。
波佐間永介(妻夫木聡)=エース
法外な報酬で普通の病院から見捨てられた患者を救う執刀医。その患者に生きる価値があるかを重視しており、チームのメンバーと対立することも。
普段はパティシエをしている
依田沙姫(松下奈緒)=クイーン
凄腕のオペナース。
白瀬剛人(日向亘)=スペード
天才ハッカー。カルテの盗み出しから監視システムの突破まであらゆることを担う
下山田譲(藤原竜也)=ジョーカー
国際弁護士。エースに命を救われたことをきっかけに闇の医療チームを結成。
病院から見捨てられた患者との交渉、治療方針のプレゼンを担当。
相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 日曜劇場『Get Ready!』
ブラックジャックとの関係性
- 闇医者であること、法外な報酬を請求することなど基本設定は一緒
- 主人公の名前がブラックジャックの本名・間(ハザマ)黒男に近い
- 特徴的な銀色の髪
- 妻夫木さんは過去に『ブラックジャックによろしく』に出演
- トランプに準えた人物名
全体の感想
ちぐはぐだった初回
まず出だしでつまずいた印象があります。
『ブラックジャック』のパロディにしか見えないライトなイメージと堤幸彦演出で、勧善懲悪の気楽なドラマを想像していたのに、「お前に生きる価値はあるか?」とかなり根源的な問いをぶつけてこられたので面食らいました。
しかもその問いに対する答えが一向に見えてこないし、高額な報酬を請求する闇医者との相性が良くなかったんですね。
そのまま回を重ねていくごとにチグハグ感は強まっていきました。
前半と後半で別の物語になっている
5話あたりからまるで別の作品かのようになっていきます。
初回にあった千代田病院の人々や占い師、警察関係者、水面、小料理屋など無駄なものがどんどん削られていきます。
ほとんど過去の話しかしなくなり、生きる価値を問うという基本ルールも薄れていきます。
まるで不良債権を片付けるかのように水面の父親の話も終わらせましたね。
スタートとゴールが違う
結果的にドラマの前半と後半で別のドラマかのようになってしまいました。
構成がおかしくて、過去の話が後半に詰め込まれているため、ネタフリした次の回に早速回収することも多くて慌ただしかったです。
序盤を無駄に消費したことが影響しているのでしょう。
最終回を見るまでは「辻褄合わせに終始しているな」と思ってましたが、最終回を見た後は「生きる価値はあるか?」というテーマにはなんとか答えようとしていたのではないかと考え直しました。
好意的に解釈するとすれば「正しさとは矛盾を抱えているものだ。しかし、その矛盾を引き受けてでも誰かの役に立とうという意思を示すこと、その意思を命のバトンとして継承していくことこそが生きる価値だ」ということだと思います。
でもそうすると、エースの第一話での神のような振る舞いは間違っていたことになるんです。
「俺は間違ってた」ぐらい言っても良かったように思いますね。
困難な辻褄合わせ
前半と後半で別のドラマになったことで辻褄合わせが難しくなりました。
ストーリーを優先すると、キャラクターの設定が破綻し、キャラクターを優先するとストーリーが破綻します。
このドラマではストーリーを優先させました。
結果的にエースの人格は滅茶苦茶になってます。
でも、ここも好意的に捉えるなら「矛盾を抱えた存在」ってことになりますけどね。
最初から苦悩する男にしとけば良かったんですよ。
患者に生きる価値を問うんじゃなくて、「生きる価値って何だと思います?」てな感じで患者に教えを乞う方式でも良かったかも。
それだとサッポロビールのCMみたいになっちゃうけど。
面白い回はありました
ゲスト俳優は毎回うまかったし、こだわりの感じられるストーリーもあります。
第1話の中小企業の話とか第4話の彫刻作品とか実在のものを織り込んでいます。
志は高いんです。
個人的には第7話が一番好きです。
細かい演出も一番成功していました。
特にスペードがコンビニの赤飯おにぎりを食べるシーンは凄く好きです。
ゲットレディ
GetReadyって毎回言うのも笑っちゃうけど良かった。
特に最終回のエースのGet Readyが一番良かった。
これだけあちこち修正しているドラマなので、ここを削る判断もあったはずです。
残したのは英断ですね。
ケーキ屋の下に秘密基地のようなオペ室があったり、無駄にケバケバした設備なども フィクションなんだからあれぐらいやっていいんです。
無駄にリアル志向の『大病院占拠』とは対照的です。
手術シーンはつまんなかったですけどね。
まとめ
酷評した回もありましたが、グダグダになってからここまで持ち直したドラマってなかなか無いのではないか?と思うぐらい的確に修正しています。
もちろんその過程でこぼれ落ちた部分もありますけど十分頑張りました。
途中で脱落した方にも第7話だけは観てほしいかも。