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放送日・あらすじ
放送日
2023年2月26日(日)21:00~TBS系列で放送
あらすじ
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Get Ready! - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ
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相関図|TBSテレビ 日曜劇場『Get Ready!』
感想
2度目の回想
このドラマは第5話でエース(妻夫木聡)とジョーカー(藤原竜也)の出会いについて一度回想を入れています。今回はエースがジョーカーに出会う前についてではあるものの、二度目の回想ということになります。
別に何度回想を入れても問題ないですが、個人的には普通にエースとジョーカーが出会うところからこのドラマを始めていれば、もっとスッキリしていたのではないかと思ってしまいます。
エースだけでなくほかのメンバーについての回想もありましたからね。
回想が多すぎるんですよ。
8話の出来栄え
エースが闇医者になった経緯は非常によく考えられていました。
というのも、エースが才気あふれる医者であったことを示すだけでなく、特に剣持(鹿賀丈史)のキャラクターが良く練られていて、第8話まで来たこのドラマがまだ説明していない部分をきれいに回収しています。
出来栄えには満足している部分も不満も両方あります。
そして不満箇所は結構致命的な欠点です。
順番に振り返ります。
恩師との対立
エースには真田(榎木孝明)という恩師がいて医療の方針をめぐって対立し袂を分かってしまいました。
しかし、この二人の対立軸がそれほど鮮明ではないんですよ。
トレードオフではないというか、「それって両立するよね?」って感じです。
というのも真田の考えは剣持と相反するように作られていて、エースの考えは剣持とも違うし、どちらかというと真田に近いんですよ。
父親に反抗する息子みたいなものです。
例えばエースが自分の手術の腕を過信し失敗したのならこれでも良いのですが、彼は剣持にはめられただけですからね。
エースに過失がない、これは致命的な欠点だと思います。
剣持のキャラクター
剣持の悪だくみはよくできていました。
ここが『白い巨塔』の財前と里見みたいで、私が好きな部分です。
剣持は患者も部下も自分の出世のための道具としてしか見ておらず、最初はエースを利用していましたが、邪魔になったので理事長戦のライバル・真田を追い落とすための道具として使い捨てます。
患者の青葉も剣持によって見捨てられました。
この事件の設計図は本当によくできています。
確かに教え子のエースと真田が共謀しているように見えなくもないし、裁判で覆されたとしても剣持の目的は達成されますからね。
エースの過失を強いてあげるとすれば悪に利用されてしまったところです。
『白い巨塔』の財前の遺書ではないですが、「才能のある者にはそれを正しく行使する義務がある」のです。
人を見る目がなくて医療の倫理を結果的にゆがめてしまいました。
そういう部分をもっと強調すればよかったのになぁ。
現在とのつながり
回想の中には現在へとつながる部分があります。
エースがエースと名乗っているのは剣持への当てつけかもしれません。
エースが「生きる価値」を問うのは青葉の母にかけられた言葉にルーツがあるようです。
恩師の死
ここもよくわからない部分があります。
エースは恩師の真田から命のバトンを受け継いだわけですよね。
エースが普段患者たちにしているように、生きる価値を問われたわけです。
しかし、ご存じの通りエースはここからジョーカーに巡り合うまで腐っていました。
それに、闇医者になるということはどう考えても倫理に反しているので、エースは再び判断を誤ったことになります。
「復讐に取りつかれた」っていうのならわかるんですけど腐ってましたから。
まぁでも真田は「あとは彼が生きようとするだけだ」と言っていたし、エースが生きようと決断するまでには時間がかかっていて、今も模索しているってことで納得することにします。
まとめ
このようにエースのキャラクターはほぼ破綻しています。
でもストーリーの構造がわかりやすいので、破綻していないように見えないという不思議な状態です。
最終回に向けて、あとは剣持に罪を自白させることと、闇医者チームが警察に捕まることだけが残されています。
初回の副総理も登場するかも。
すっかりリストラされた占い師や捜査員たちは再登場するのでしょうか?