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ここ数回は息子を突き落した犯人捜しで、政治ドラマとしてはぬるかったですが、今回から再びアクセルを踏んでます。
放送日・あらすじ
放送日
2023年3月13日(月)22:00~フジテレビ系列で放送
あらすじ
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相関図 | 罠の戦争 | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)
感想
幹事長との対決
前回鴨井大臣(片平なぎさ)が議員辞職会見で鶴巻幹事長(岸部一徳)の存在を匂わせたことで、鶴巻派は混乱に陥ります。
鶴巻側は辰吉前署長の捜査ミス、そして秘書の独断という2つの防衛ラインを引いて対応、鷲津がそれを突破する展開です。
一つ目の署長の件は今まで通りの手法であおって口を滑らせるだけなので割愛します。
二つ目の政治ドラマらしい決着方法が面白かったんです。
手打ち
総理を交えた3者は一種の手打ちをします。
事態を収束させるため鶴巻は幹事長を辞任、鷲津は行動を自重するかわりに選挙違反は追及されないというものです。
鶴巻が総理に「提案なのか?総裁としての指示なのか?」を問うんですが、ここがまず面白い。
役職上は総裁のほうが上なので幹事長をクビにする権限を持っているはずですが、必ずしも永田町のパワーゲームではそうはならないんですね。
それを端的に表した良いシーンでした。
でも主導権は既に総理の側にわたっているんですよね。
この会談の3人の顔には陰影が強調されています。テレビを見る鷲津のシーンでも陰影が描かれていましたね。
次に、早速鷲津が約束を反故にします。
この手法が巧妙で、思わず口を滑らした形で総理が幹事長に辞任を迫ったことを既成事実化するんです。ぎりぎりのラインを攻めていてリアルでした。
闇落ち
総理補佐官に任命された鷲津はどんどん悪くなっていきます。
弱い者のために自分の権力を使いたいといっていましたが、いつしか利用価値のある人間を優遇するようになってしまいました。
そりゃそうなんです。政治家は町の便利屋さんではないですからね。あんな手法をやっていれば限界は見えています。
まず、いじめ被害者の家族のパワハラをもみ消します。
これは彼が鶴巻にされたことそのままなんですね。
秘書も雑誌記者も使えるものは何でも利用し切り捨てる非情さが出てきました。
蛯沢が言っていた桜の蘊蓄、「ソメイヨシノはすべてクローンで、気温等の条件がそろうと一斉に開花する」、これは政治家への揶揄かもしれませんね。
鷲津だって条件がそろいさえすれば、政治家らしくなってしまうんです。
さて、議員辞職した鴨井大臣も再登場しました。
つきものが取れたようなすがすがしい顔をしていますね。
鷲津と鴨井は鏡像関係にあって、『白い巨塔』で言う財前が鷲津で、里見が鴨井のような関係にあります。
包囲網
倒したはずの鶴巻と虻川が結託して鷲津包囲網を築きました。
さらに、別の誰かも彼を恨んでいるようです。
この裏切者探しも面白そうですね。
「恨まれる側」となった鷲津はもはや自分の意志とは関係なく、さらに上を目指す政治闘争に身を投じなくてはならなくなりました。
あとは堕ちていくだけです。
とはいえ、鶴巻が復権することはないでしょうし、何か希望が残る最後にはなるでしょうね。
まとめ
このドラマは全11話だそうで、あと2回残っています。明らかに破滅に向かう鷲津に逆転があるのか?蛯沢の件も残っていますしね。
面白くなりそうです。