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光る君へ【第3話感想】

 

 

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2024年大河ドラマ『光る君へ』第3話が放送されました。国風文化の有名人たちが続々登場しています。話が大きく動いているわけではありませんが、当時の文化を知られるだけでも退屈せずに視聴することができます。楽しく優雅な暮らしぶりの中に時折顔をのぞかせる彼らが背負うシビアな運命とのバランスが絶妙です。

 

放送日・あらすじ

放送枠

NHK 日曜日 20:00~

放送日

2024年1月21日

公式サイト

大河ドラマ「光る君へ」 - NHK

基本情報

原作

ありません

脚本

大石静

キャスト

多すぎるので省略します

相関図はコチラ↓

大河ドラマ「光る君へ」 全体相関図 - 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK

 

感想

しばらくは視聴することにしました

大河ドラマについて感想を書くつもりはなかったのですが、他の日曜ドラマがあまり好みではなかったのでしばらくは書くことにしました。
『さよならマエストロ』は面白いし良い作品なのですが、音楽の占める割合が高すぎて書くことがないんですよね。

第2話について

第2話も感想こそ書きませんでしたが、視聴はしていました。
成長し代筆業を通じて人々の人生に関わるまひろの姿が描かれていましたね。
一方宮中では兼家(段田安則)が道兼(玉置玲央)に毒を盛るよう命じたり、自身の孫を道具として利用する政治のシビアな一面も見られました。

藤原公任登場

第3話では藤原公任(町田啓太)が登場しました。
彼は「三船の才」と言われる漢詩・和歌・管弦の全てに優れた天才です。
彼が漢文を暗唱していたのはそういうことですね。
女性にもモテる彼は地味で不器用な道長と対比される形で描かれていきそうです。
藤原斉信(はんにゃ金田)を加えた3人組は見ていて楽しいです。
現代のドラマでもこういう3人組ってよく登場しますし、とっつきやすいからかもしれません。

三蹟といわれる和様の名手の一人・藤原行成も登場していましたね。
字が上手いという以外どういう人物なのか全く知りませんが、渡辺大地さんが演じているということは今後話に絡んでくるのでしょう。

藤原実資

ロバートの秋山さんが演じる藤原実資も面白いです。
私はこの人物をあまりよく知りませんでしたが、どうやらこの人が書いた『小右記』に道長の「この世をば我が世とぞ思う……」という有名な歌が記されているようですね。
最終盤までこの男は登場しそうです。
優秀だけど融通の利かないマニュアル人間、官僚風の人物のようです。

ロバート秋山さんに抱くイメージとのギャップがかえってキャラクターを魅力的にしています。

女性たちのサロン

まひろが倫子(黒木華)のサロンにスパイとして送り込まれました。
倫子はのちに道長の妻となる人物です。
その中で、平安時代の文化が紹介されていましたし、まひろの漢文の教養が秀でていることも示されています。
また、女性が漢文を習う理由について「子供に教えるため」とされているところに彼女たちが家を守るための道具でしかないという側面も込められている気がしました。
そういえば、まだ幼い定子にも強さを身につけろと言っていましたね。

下級貴族のまひろが源氏物語を創作するうえで、彼女たちのサロンで得た経験や情報が役に立つのかもしれませんね。
倫子(黒木華)の描き方はいい人なのか悪い人なのか微妙な感じです。
私は素直に身分にとらわれない良い人なのだと解釈しました。

平安時代

『平安時代サミット2024』という番組を見ていると、怨霊を恐れている未開の人々、和歌を詠んで優雅に暮らしている貴族たち、という一般的な平安時代に対するイメージは必ずしも正しくないと説明されていました。

本作はそういった従来のイメージを覆す新しい平安時代を描いていると思います。
安倍晴明はまるでペテン師のようですし、貴族たちは勉学に励んでいます。
上流貴族の政治も至って実務的でした。

「民の生活を知ってしまうとまつりごとはできない」など現代にも通じる風刺的な色合いもありますし、呪いも現代のSNSで見られるような人間の卑しさや醜さとして表現していて特異なものとしていないんです。

このあたりの登場人物たちが現代と隔絶していない描き方が、平安時代を描いた過去の映画やドラマより受け入れやすく感じる原因かもしれませんね。

おわりに

毒を盛ったのも女性ですし、男性社会の中で道具として利用されている女性たちを描く意図はある気がします。
その構図を変える紫式部という風になっていくのかも。

私は道長・公任・斉信の3人組に注目しながら視聴していこうと思います。