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新空港占拠【第2話感想】

 

 

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櫻井翔さん出演ドラマ『新空港占拠』第2話が放送されました。人質に残されたタイムリミットを視覚化する残忍な手法が加えられたことで前シーズンよりスリルがかなり増しました。一方で演出が単調なシーンも見受けられました。

 

放送日・あらすじ

放送枠

日本テレビ 土曜日 22:00~

放送日

2024年1月20日

公式サイト

新空港占拠|日本テレビ

基本情報

原作

ありません

脚本

福田哲平

キャスト

武蔵三郎(櫻井翔)
武蔵裕子(比嘉愛未)
武蔵えみり(吉田帆乃華)

和泉さくら(ソニン)
岩槻澪(白石聖)
川越和夫(片桐仁)
本庄杏(瀧内公美)
武蔵二葉(奥貫薫)
天童美香(黒沢あすか)
宇和島健介(濱津隆之)
久留米勝利(長田成哉)
白河巌(俵木藤汰)
米沢秀夫(富川一人)
庭瀬美月(結城モエ)
壬生正雄(手塚とおる)
正体不明の謎の男(ジェシー)

相関図はコチラ↓

相関図|新空港占拠|日本テレビ

感想

基本的には前シリーズと同じ

  • テロ集団「獣」が人質たちの悪事を武蔵に調べさせる
  • 罪を認めれば命は助ける

という基本ルールはこれまでと同じです。

劇中でも「模倣犯かよ」と指摘されていましたが、同じことの繰り返しですので評価は分かれそうですね。
でも、第2話で早速シーズン2のテーマのようなものも示されましたし、前回よりブラッシュアップされている部分も多くありました。

よくなった点

まず、前作ではタイムリミットが設定されるだけでしたが、今回はその人物が過去に行った悪事にちなんだ拷問が用意されています。
第2話でいうと、社員をパワハラの末溺死に追いやった社長には水槽に閉じ込め水を流し込むという形でタイムリミットを設定していましたね。

犯人たちの猟奇性、憎悪の深さが表現されるとともに、生きることに執着する悪人の見苦しさも感じ取れます。
単純に時間の経過を視覚化するという効果もありました。

ただ、人質ではない本庄杏(瀧内公美)にも同様の手法を用いていてちょっとぶれるんですよね。

今回のテーマ

SNSを通じた世論操作とそれによる真実の隠蔽、嘘の既成事実化に対する警鐘が本作の大きなテーマになっていくと思います。
秘書の死もきっかけこそパワハラですが、そのあとのネットリンチが直接の原因です。獣たちはそういったSNSの特性を逆手に取り、獣を支持する世論を形成していきます。

また、社長の描き方も昨年の中古車販売会社の事例を引用しているような部分もあり、風刺的な色合いも前回より強くなっています。

ただ、「SNSでの誹謗中傷はやめよう」とか「SNSを信じすぎてはいけない」とか、そういうメッセージは『3年A組』のころから何度もドラマで描かれているテーマです。
それに、昨年我々が目にしたのは「メディアの沈黙」ですよね。
人質の中にテレビ関係者がいないのも引っ掛かります。
2024年に制作された社会を風刺する内容のドラマで、巨悪による真実の隠ぺいを描いているのにテレビを登場させないって逆に不自然です。

その他

  • ジェシーさん演じる謎の男のパートは個人的には楽しみなのですが、銃を突きつけるシーンが繰り返されてくどかったです。別のシーンですけど、人質の社長の騒ぎ方もバリエーションが少ないんですよね。
    窓ガラスの血痕に気づかないポンコツ警察官に必死に目で訴えるシーンは良かったです。
  • 獣メンバー間の人間関係を描いているのは前回と共通ですが、今回のほうがより複雑になりそうです。
  • 多すぎる人質を一部解放するのは合理的な選択のように思えるのですが、武蔵が「どういうことだ⁉」ってなっていたのが不自然でした。鬼の件も知っているわけですし「やっぱりそうか」じゃないですかね?
  • 「あれ?少なくねぇか?」という間抜けなセリフがこのドラマの特徴ですよね。「鬼」と同じく彼らも素人集団なのでしょう。エレベーターで待つ理由もわかりません。
  • 暗証番号が1185と1338でした。鎌倉時代と室町時代の始まった年ですね。1603という数字も出てくるかも。もしくは『鳥獣戯画』がベースにあるのかも。

おわりに

鳥は山谷花純さんでした。

正体を明かすシーンってその役の一番の見せ場だと思うのですが、淡白に感じました。