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光る君へ【第1話感想】

 

 

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2024年大河ドラマ『光る君へ』第1話が放送されました。平安時代の宮中を舞台にした本作ですが、登場人物の人間関係が分かりやすくて第1話から引き込まれました。大河ドラマをあまり見ない人にこそ見てもらいたい作品です。

 

放送日・あらすじ

放送枠

NHK 日曜日 20:00~

放送日

2024年1月7日

公式サイト

大河ドラマ「光る君へ」 - NHK

基本情報

原作

ありません

脚本

大石静

キャスト

多すぎるので省略します

相関図はコチラ↓

大河ドラマ「光る君へ」 全体相関図 - 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK

 

感想

まず最初に

いやぁ面白かったですね。
私は大河ドラマをあまり見ないんです。
途中まで見ていても、いつの間にか脱落することが多くて、最後まで完走したことはほとんどありません。
そんな人間なので、派手な合戦シーンのある戦国時代でもないこともあり、「つまらなそうだなぁ」と漠然と思いながら見ていたのですが、案外面白かったですよ。
第1話を見ただけで「このドラマは確実に面白くなる」と思わせてくれました。

時代劇

大河ドラマのような時代劇の面白さには2種類あると思います。
一つは当時の生活や歴史を学び追体験できるノンフィクションな面白さです。
本作でも平安時代の宮廷文化が紹介されていましたし、1話を見ただけでも主要な人物の権力闘争の流れが把握できました。

もう一つは現代の社会問題を過去に投影しているフィクションの面白さです。
本作では女性が主人公ということもあり、現代社会で女性が抱える生きづらさが紫式部たちに投影されるのでしょう。
夫のためにお宮参りを繰り返す母親の姿も一つの女性像ですね。
女性だけでなく、権力闘争の道具として利用されている男性も併せて描かれていました。
鳥かごから逃げ出した鳥は象徴的でしたね。
噂が宮中をめぐる様子はSNS社会に通じるものがあります。

注目の登場人物

おそらく、このドラマを見続けるうえで最大の障壁となるのは登場人物の多さとややこしさです。
藤原だらけだし、名前も似ているし、誰が誰だかわからなくなるんですよね。

基本的には『大鏡』に即していると思います。
兼家(段田安則)とその息子たち道隆(井浦新)・道兼(玉置玲央)・道長(柄本佑)と詮子(吉田羊)が話の中心でしょう。
とりあえずこの一家を追っていれば迷子にはならないと思いますよ。

そのうえで、まずは花山院が出家する話に注目です。

大鏡「花山院の出家」の現代語訳をスタサプ講師がわかりやすく解説!<前編> 【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信

道隆の息子・伊周(三浦翔平)が道長のライバルです。

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さらに一条帝・頼通・定子・彰子らが後半に登場して権力争いが激化してくのだと思います。

個人的に気になるキャラクターは藤原寧子・道綱の親子(財前直見・上地雄輔)です。
蜻蛉日記の作者でもある寧子は面白いアクセントになるかも。

もう一人、公任(町田啓太)にも注目です。
彼は「三舟の才」と言われ、和歌・漢詩・管弦のすべてに秀でています。

古文や日本史を勉強している高校生には最高の教材かもしれませんね。
紫式部を扱う作品は現実と源氏物語が錯綜するものが多いのに対し、本作はそのあたりが整理されているようです。

インテリの父親

漢学に優れているもののプライドが高く、官職をもらえない貧乏貴族の父親・藤原為時(岸谷五朗)も良いキャラクターでした。
除目で余計の一言を付け足して棒に振ってしまうあたりの不器用さが「こういう人いるよなぁ」て感じでした。
だからこそ生活のためにスパイのような仕事に就き、妻を殺されても何も言えない彼の悲哀は共感できます。

才能の片鱗

紫式部は『源氏物語』の作者です。
「なぜ彼女は1000年前に壮大なフィクションを創作できたのか?」という問いに対して、このドラマでは彼女が苦しい生活の中から逃避するために想像力が鍛えられたという設定を採っています。
自らを高貴な身分だと想像するのはディズニープリンセスにあこがれる少女のようでした。
そういうきっかけで始めた創作がいろんな人々との交流を通してどのように変わっていくのか注目ですね。
現実逃避の手段としての想像力が、現実を変えるための手段になっていく「ペンは剣よりも強し」的な展開になるのかな?

道長との出会い

道長には二人の兄がいて、出世欲もありません。
「ほどほどでいい」というのは現在の若者像を投影しているのかも。
争いを好まない彼がどのように変化し、権力を掌握していくのかにも注目です。

分かりにくかった点

最後に少しだけ分かりにくかった箇所を挙げます。

吉田羊さんが道長の姉として登場するんですよ。
物語の後半、一条帝の母親として登場する時代に焦点を合わせているから仕方のないことなのですけどね。
姉はどこにいるのかな?って思いながら見ていると吉田羊さんが姉だったのでちょっとびっくりしました。
道長の二人の兄の年齢もよくわかりませんでした。
長男には妻がいて、次男はまだ結婚していないことから分かるようになってはいるのですが、時代劇を見慣れていない私のような者には結婚と年齢が直接結びつかないんですよね。

おわりに

このドラマについて今後感想を書くつもりはございません。
1年間見続ける自信もないですし、大河ドラマに関する詳しい記事はたくさんありますからね。
ただ、今のところは見続けようとは思っていますので、気が向いたらまた書くかも。