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テイオーの長い休日第6話~ト書きが多かった。

 

 

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船越英一郎さんの主演ドラマ『テイオーの長い休日』第6話はゆかり(戸田菜穂)のライバルである寿の指揮する映画制作に乗り込むというお話でした。これまでよりも映画制作の内幕が詳しく描かれており、寿の人物像が180度転換するような仕掛けも施されていました。

放送日・あらすじ

放送日

2023年7月8日(土)23:40~フジテレビ系列で放送

あらすじ

あらすじ | テイオーの長い休日 | 東海テレビ (tokai-tv.com)

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感想

今回は「なぜ寿(前川泰之)は熱護(船越英一郎)の起用を認めたのか?」という謎を紐解きながら、寿の人物像に迫るという内容でした。

「なぜ普段ならスグに脚本や監督にダメ出しをする熱護が、寿の無礼な態度にじっと耐えているのか?」という点は当然気になります。
でも、もう第6話なので「熱護には考えがあるのだろう」と、ある程度熱護を信頼をして観ているし、熱護の思考パターンもわかっているので大枠は掴めました。

映画の制作現場

私のような素人からすると映画の制作現場というのは興味が湧く題材です。

このドラマに登場する『リベンジオブオーシャン』という映画の製作総指揮は寿が担っています。
しかし、寿とは別に監督とプロデューサーがいるんですよね。
監督は撮影現場を取り仕切り作品に責任を持つ人だろうし、プロデューサーはキャスティングをはじめ、興行面での責任者なのかなという漠然としたイメージはあります。
しかし、“製作総指揮”という謎の役職は実態がつかめません。

この「結局誰が一番偉いんだ?」問題だけでなく、映画制作の過程、本読みやリハーサルなどが早送りではありますけど紹介されていて面白かったです。
特に、熱護が「芝居が重すぎる」とか「今度は軽すぎる」とか指摘されるたびに演じ直すシーンで、船越さんが実際に微妙にニュアンスを調整して演じ分けるところは失礼ながら感心しちゃいました。

寿の追放

このドラマはおそらく最終回に熱護が無事ドラマ出演を果たして終了することになるはずなので、この映画が上手く行かないことは決まっています。
でも、まさかこんなにもあっけなく寿が失脚するとは思いませんでしたね。

種明かし

いつものようにかつて2時間ドラマで演じたキャラクター・港航に扮して謎解きが行われます。

今回キーとなったのが寿の言い間違いです。寿は挨拶の場面で主人公の役名・君島を鮫島と間違えていましたが、実は初版本だけ主人公の名前が鮫島であることが明かされます。

作品への思い入れが強いがゆえに間違えてしまったというのはトリックとしては面白いですし、熱護だけが気付くように工夫されています。
でも、そもそも初版本だけ名前が違うという設定も、わざわざ初版本を読んで役作りするという設定も作為的なので、そんなに感心はしなかったです。

寿が傀儡として起用したかに思えた若手監督とプロデューサーも実は適材適所の器用であることも示されます。
どちらも寿の映画製作にかける情熱は嘘ではないことを証明しつつ、寿という人物の見え方を180度変えるエピソードですね。

映画を船に例える

このドラマでは熱護が役に扮するという特性上、直接的な解決策が示されることは少なく、たとえ話を通して説得することが多いです。
今回は映画を船に、寿を船長に例えていました。
多くの乗組員を抱え進んでいく船と映画はイメージとして近いものがあり、今回のたとえ話はすんなりと受け入れられました。
「待てば海路の日和あり」ではないですが、船を放棄するのではなく、情熱を持ち続け停泊していればいつか好機が再び巡ってくるというアドバイスは的を射ているように感じました。

寿という男

もう一つ、「操舵には船長の人間性が表れる」という話から、寿の映画制作における振る舞いから人間性を推し量るという展開も自然でした。

才能の発掘に定評があり、俳優からも愛されているゆかり(戸田菜穂)に対して、寿はコンプレックスを抱いていたようです。
俳優としては役者として成長するためとはいえやりたくもない仕事を取ってくるマネージャーより、自分の才能を見出してくれた人を慕うものなのかもしれませんね。

おわりに

残り2話です。
普通に考えれば、次回で熱護は全てを失い、最終回でこれまで熱護がアドバイスを送った人々から仕事のオファーが舞い込むという形になるのでしょうね。