30インチで観ています。

映画やテレビドラマの感想を書いています

新空港占拠【第3話感想】

 

 

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

櫻井翔さん出演ドラマ『新空港占拠』第3話が放送されました。シーズン1より演出の面でも脚本の面でも格段に進歩している一方で、この作品特有のダサさは相変わらず残されています。それをこの作品“らしさ”と受け取れるかどうかで評価は変わりそうです。

 

放送日・あらすじ

放送枠

日本テレビ 土曜日 22:00~

放送日

2024年1月27日

公式サイト

新空港占拠|日本テレビ

基本情報

原作

ありません

脚本

福田哲平

キャスト

武蔵三郎(櫻井翔)
武蔵裕子(比嘉愛未)
武蔵えみり(吉田帆乃華)

和泉さくら(ソニン)
岩槻澪(白石聖)
川越和夫(片桐仁)
本庄杏(瀧内公美)
武蔵二葉(奥貫薫)
天童美香(黒沢あすか)
宇和島健介(濱津隆之)
久留米勝利(長田成哉)
白河巌(俵木藤汰)
米沢秀夫(富川一人)
庭瀬美月(結城モエ)
壬生正雄(手塚とおる)
正体不明の謎の男(ジェシー)

相関図はコチラ↓

相関図|新空港占拠|日本テレビ

感想

前作と同じ

本作はシーズン2とかなり似ています。
やっていること、キャラクターの行動パターンなどほぼ同じです。
ただ、その一つ一つがエンタメとしてワンランク向上していますし、同じとはいっても違うところももちろんあります。
そのあたりをどのように評価するかで、抱く感想は変わってくるでしょうね。
まぁ、犯人たちがそもそも模倣犯であるというエクスキューズもありますし、私としては今のところ楽しめています。

今回でいえば、「人質たちがVIP専用の何かで逃げようとして失敗する」という展開自体は前作とほぼ同じです。
しかし、その過程で人質の間で仲間割れが生じ、疑心暗鬼の殺し合いになっていくという新要素が付加されていました。

「パスワードを忘れた」という本当にくだらない展開にはうんざりですが、それ以外は良かったと思います。

シーズン1

既に前作のキャラクター駿河が犯人側に所属していることは明かされていてシーズン1の事件との関連は示されていましたが、今回思っていた以上にシーズン1とリンクしていることが判明しました。

シーズン1を見ていたはずなのですが、どんな話だったかはあまり覚えていないので、「シーズン1を絡められると困るんだよなぁ」と一瞬思ったのですが、よくよく考えてみるとシーズン1を見ていなくても別に見返す必要はないと思います。

このドラマの性質上すでにキャストも判明しているシーズン1を見返すのはかなりの忍耐を要しますし、シーズン2を見た後にシーズン1を見ると粗がより目立つはずです。
見ることで得るものと失うものを比べた時に、失うもののほうが多い気がするんですよね。

見返さなければならないほど複雑でもないですし「警察のメンバーが寝返ったらしい」程度の理解でとりあえず問題ないと思います。

見ていたはずの私でも「確か『P2計画と称して危険なウイルスをずさんに管理していた結果、流出して死亡者が出てしまった。そのことを隠ぺいしていたことに怒った遺族たちが鬼になって病院を占拠した』という話だった気がする」という程度しか覚えていません。

本作ではP2計画を主導した政治家・北見と、フリージャーナリストだった丹波の妻の謎の死、駿河と青鬼の関係の3つがシーズン1との橋渡しとして登場しています。

良かった点

ここからは良かった点と悪かった点に分けて書きます。

電源盤を撃ちぬくときに出来た弾痕から隠し部屋が見つかるという展開はよかったと思います。
たしか武蔵は銃に対するトラウマがあったはずですし、大きく的を外したとしてもおかしくありません。
チップを取り出すために用いたメスで紐を断ち切ろうとしたり、そもそもメスが美容整形を暗示していたり、ちゃんとアクションが意味を持って連なっています。

米沢が罪を認めないように獣が「母に危害を与える」というメモを渡していたのは面白いですね。
今回の獣の特徴は人間の良心を試す試練を与えている点にありますね。
人間へのまなざしが前回より深いものになっています。

悪かった点

今回の「獣」たちは拷問のようなタイムリミットを設定しているのですが、前回と次回は被害者の感じた苦しみを追体験させているのに対して、今回はあまり関係性がありません。
ちょっとブレますよね。

青鬼ってそれほど猟奇的な犯罪者っていう感じもしなかったのになぜか『羊たちの沈黙』のような扱いを受けていました。
こういうところが絶妙にダサいんです。

あと、やっぱりジェシーさんのシーンはずっと同じでつまらないです。
ジェシーさんが銃に手をかけるシーンと獣たちが天井に向かって発砲するシーンにはうんざりします。
そろそろ変化が欲しいですね。

おわりに

「そのまま端末に首を近づければいいんじゃね?」とか「そもそもあの罠は何だったの?」とか変なところはたくさんあります。
突然発火するマネキンなど、目的がわからないだけでなく獣という集団の性質が変質してしまう余計なことも盛り込まれています。
本当はこういうものは無いほうがいいのでしょうが、愛嬌だと思って受け入れることにします。

獣と人間の違いが理性や良心の有無にあるのだとすれば、獣たちが人間を試すという構図は面白いものになりそうです。
そして、それはSNSでの無責任な言論にも向けられていくことでしょう。