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新空港占拠【第10話感想】

 

 

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櫻井翔さん出演ドラマ『新空港占拠』第10話が放送されました。最終回でストーリーは大きく屈折し、予定していた目的地とは違うところに到着したような感じでした。真相は描かれているものの、その描きこみは十分とは言えず竜頭蛇尾な印象です。

 

放送日・あらすじ

放送枠

日本テレビ 土曜日 22:00~

放送日

2024年3月16日

公式サイト

新空港占拠|日本テレビ

基本情報

原作

ありません

脚本

福田哲平

キャスト

武蔵三郎(櫻井翔)
武蔵裕子(比嘉愛未)
武蔵えみり(吉田帆乃華)

和泉さくら(ソニン)
岩槻澪(白石聖)
川越和夫(片桐仁)
本庄杏(瀧内公美)
武蔵二葉(奥貫薫)
天童美香(黒沢あすか)
宇和島健介(濱津隆之)
久留米勝利(長田成哉)
白河巌(俵木藤汰)
米沢秀夫(富川一人)
庭瀬美月(結城モエ)
壬生正雄(手塚とおる)
正体不明の謎の男(ジェシー)

相関図はコチラ↓

相関図|新空港占拠|日本テレビ

感想

大味

最終回でしたがほとんどすべて理解に苦しむ内容でした。
説明が必要な事項を「利権」など便利な言葉で片づけてしまうんですよね。
文句を羅列する形になってしまいますが、気になった点を書きます。

無理な計画

まずメタンを採掘するために空港を建設するという理屈にも納得できていないのですが、「空港を占拠したら別の会場で会議を開くはず」というのは無理があります。
別日に延期するでしょう。
それにヤマネコが利権の中心なのだから、会場に集まっていた面々よりもヤマネコの殺害を優先するべきです。
また、武蔵裕子にいろんな役割を背負わせすぎています。

兄の件・姉の件

武蔵が兄を尊敬していた描写が少なすぎます。
兄が金銭を要求していたというのは面白いと思いますが、武蔵が兄を高潔な人間だと思っていた理由、思い出がそれほど語られていないので変な感じがします。

また、姉がヤマネコになった経緯もよくわかりません。
これなら北見でも務まりますよね。

大河の理屈がよくわからない

「大河は配信にこだわっているので、配信を止めれば殺さない」ってダメですよね。
けだもののアウトローなイメージが台無しになってしまいます。
起爆スイッチを押してから爆破するまで1分間のブランクがあるのも、毎度のごとくメンバーが無駄な抵抗を繰り広げるのも冗長な印象を受けました。

大河が最も憎んでいるのは裕子なんですよね。
彼にとってヤマネコってそれほど重要ではないですし、彼がラスボスなのがそもそもおかしいんですよね。

全編を通した感想1~シーズン1との比較

最終回については文句ばかりになってしまいましたが、全編を通した感想を書きたいと思います。

どうしても「もし仮にこのドラマが昨年放送されていたらなぁ……。」と考えてしまいます。
というのも、前作のダメな部分がかなり改善されていて、最初のほうは面白くブラッシュアップされていました。
例えば人質への拷問が追加されていましたし、人質同士の争いや真相の明かし方にも工夫が感じられました。
テロリストなのに人を殺さないという前作の欠点に一応切り込んだのもよかったと思います。

一方で妙なところでシーズン1をそのまま踏襲していて、新鮮さがなかったのも事実です。
それに結局けだものも獣との違いを見せることができませんでした。

全体を通してみると本筋と関係ない展開が散見される点、人質になる理由が特にないキャラクターがいる点も気になります。

全編を通した感想2~武蔵について

シーズン1ではアクションがどこか滑稽になってしまうところに武蔵の魅力がありましたが、シーズン2では最初から面白キャラにされていたのも評価が分かれると思います。

全体として感じたのは武蔵というキャラクター、彼のバックグラウンドの掘り下げが弱いことです。

その結果、真相に近づくにつれストーリーが失速していきます。
この物語は警察官武蔵三郎の人格形成に大きな影響を与えた兄の失踪という事件がカギを握っていました。
犯行メンバーも武蔵と関係のある人物たちでしたよね。

第9話までは武蔵の過去に迫る形で展開していたのに、なぜか最終回で計画は乗っ取られ、ラスボスは武蔵の妻・裕子に怒りを向けて死んでいきます(しかも八つ当たりです)。
山猫の正体、兄の死の真相はあっさり片付けられてしまいました。

敵キャラクターとしてはシーズン1の青鬼のほうが魅力的だったのも失速の原因かもしれません。

おわりに

大河のほうを武蔵の甥ってことにすれば良かったんじゃないかな?