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離婚しようよ 第4話~想田豪がいいキャラしてる

 

 

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Netflixで配信中の松坂桃李さん、仲里依紗さん出演ドラマ『離婚しようよ』第4話は想田豪(山本耕史)が落下傘候補として大志の対立候補になりました。このキャラクターにはある政治家のエピソードが色濃く反映されています。そのあたりを中心にストーリーを振り返りたいと思います。

配信日ほか

配信日

2023年6月22日

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離婚しようよ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

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離婚しようよ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

キャスト

東海林大志(松坂桃李)新人議員。アナウンサーと不倫。
黒澤ゆい(仲里依紗)東海林の妻。俳優。
加納恭二(錦戸亮)パチプロ、アーティスト。
三俣桜子(織田梨沙)アナウンサー。大志と不倫
峰子(竹下景子)大志の母
想田豪(山本耕史)野党の国会議員

感想

海外のレビュー

Netflix作品ということで海外のレビューも何本か読んでみました。
大体書かれていることは、

  • 毎話1時間は長すぎる。特に第1話は笑いどころも少なく退屈。
  • 長いわりに結婚というテーマについて掘り下げられず、話がわき道にそれてしまう。

ってことでした。
おおむね私もそう思いますが、第4話は「ひょっとするとこれから面白くなるかも」と思わせてくれましたね。

想田豪という男

党名の「改革の会」は維新の会を想起させますし、大志と同じく何人かの政治家をモデルにして組み合わせたキャラクターなのでしょう。

そして、そのモデルの中で最も色濃く反映されているのは小川淳也衆議院議員だと思います。
前回の選挙ではこのドラマと同じく四国の香川1区から出馬し、世襲候補である平井氏を破り当選しました。
草の根的な政治活動は若い世代を中心人支持を集め、彼の政治家としての活動はドキュメンタリー作品になっています。
Naze kimi wa sôri-daijin ni narenai noka (2020) - IMDb

平井氏の一族は四国新聞と関係が深いというのも、このドラマの中での東海林家と伊予毎朝新聞の関係に生かされています。
小川淳也 - Wikipedia
平井卓也 - Wikipedia

想田という名前は「そうだ、京都へ行こう」的なキャッチコピーのもじりでもありますが、日本の選挙の不条理を描いた映画『選挙』の監督の名前が想田だからっていうのもあるかもしれません。
Senkyo (2007) - IMDb

結婚式で披露された何度もプロポーズしたという話は山本耕史さんと堀北真希さんのエピソードを反映したものかもしれません。

あの結婚式のシーンは想田のタフさと人を引き付ける魅力や話術を見せ、負けるかもしれないと思わせるいいシーンでしたね。
馬鹿の一つ覚えみたいに「ソーダ(想田)かコーラか知らんけど」のフレーズで決め打ちしている大志とは人間的な魅力に大きな差があります。

小ネタ

花婿役はお笑い芸人のティモンディ前田さんでした。
彼は甲子園の常連校である愛媛県済美高校出身ということで起用されたのでしょう。

峰子が歌っていたのは『瀬戸の花嫁』です。
別に愛媛の唄というわけではなく、漠然と瀬戸内海の唄のようですね。
瀬戸の花嫁 - Wikipedia

「がんばっていきましょい」という言葉は松山市の高校をモデルにした同名映画からの引用です。
がんばっていきまっしょい - Wikipedia

蚊帳の外の大志

今回のエピソードでは大志が蚊帳の外に置かれていることが多かったです。
まず、不倫相手の三俣桜子が出馬することを彼は知りませんでした。
そして、ゆいに男がいることを彼だけが知りませんでした。
選挙が進行するにつれて観衆はゆいの方に関心を示し、想田が波乱を巻き起こそうとしています。
選挙の渦中にいながら彼は徐々に疎外され始めています。

彼は世襲議員なので、なりたくて政治家になったわけではありません。
周囲に流されるまま政治家になり、そして今、本来二人の意志で決められるはずのゆいとの離婚すら周囲の意向に流されそうになっています。

離婚届がお守りなのは彼にとって自分の意志を貫く最後の砦だからかもしれませんね。

彼の女性蔑視発言は致命的なものなのに、地元があそこまで歓迎してくれるのかはちょっと疑問です。
いくら地方とはいえ、応援するにしても「仕方なく」とか、「先代にお世話になったから」とか、熱量のない応援になるんじゃないかな?

それに桜子が出馬したことや想田が落下傘候補になったことで、大志は「女性の敵」や「悪しき慣習」という構図の中に位置付けられてしまったのですが、そのことへの危機感が感じられませんね。

恭二の態度

てっきり秘書の早乙女からゆいと別れるように言われたからゆいに素っ気なくしているのかと思いましたが、そういうわけでもなさそうです。

彼はゆいとの関係を深めることにためらいがあるみたいですね。
ゆいに関してというより、人と深くかかわることを躊躇する事情があるようです。

その他

今回もYUIチャンネルではWi-Fiの調子が悪くて配信が途切れるというライブ配信あるあるを使った演出をしていました。
このドラマでのライブ配信は二人の仮面夫婦っぷりの象徴です。
だからこそ、配信中に二人の裏の顔が挟み込まれるのがスリリングで面白かったです。

おわりに

やはり選挙が始まると面白くなりますね。
いくら想田が魅力的な人間とはいえ、地元に深く根差し、ゆいの人気も味方している大志の方が現状では圧倒的に有利だと思います。

この優位性がどのようなトラブルで崩れていくのか、気になりますね。