30インチで観ています。

映画やテレビドラマの感想を書いています

離婚しようよ 第6話~恭二の人物像が見えてきました。

 

 

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

Netflixで配信中の松坂桃李さん、仲里依紗さん出演ドラマ『離婚しようよ』第6話はこれまでいていた印象の恭二(錦戸亮)の“不能”問題について語られるとともに少しずつ恭二の人となりも明らかにされました。

配信日ほか

配信日

2023年6月22日

配信状況はこちらをご確認ください↓
離婚しようよ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

公式サイトはコチラ↓
離婚しようよ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

 

キャスト

東海林大志(松坂桃李)2選目を目指す新人議員。
黒澤ゆい(仲里依紗)東海林の妻。俳優。
加納恭二(錦戸亮)パチアーティスト。ゆいの不倫相手
三俣桜子(織田梨沙)政治家に転身した元アナウンサー。大志の不倫相手
東海林峰子(竹下景子)大志の母
想田豪(山本耕史)大志の対立候補
佐藤富恵(高島礼子)ゆいの母
印田薫(板谷由夏)大志の弁護士
ヘンリーK(古田新太)ゆいの弁護士、事務所の後輩
笹井(少路勇介)ゆいのマネージャー
阿久根透(池田成志)ゆいの事務所社長

感想

ゆいの妊娠

このドラマでは主人公の感情が揺さぶられるような出来事が起こると雨が降るという決まりがあります。
今回は『巫女ちゃん』の撮影という形で嵐のような雨が降っていましたね。

さて、妊娠したということはいわゆる“ママタレ”になるので、CMが増えるし演じられる役の幅も広がるなど、タレントとしては良いことばかりです。

そして政治家である大志にとっても祝福ムードが選挙の追い風になるうえに、不倫によるイメージダウンを打ち消してくれるんですね。
跡取りがいるということが、地方の世襲議員一族の支援者たちに与える好印象はかなり大きいようです。

ここまでは周囲による離婚を巡る勝手な都合の押し付けと大差ありませんが、今回は加えて恭二までこの騒動に加担しています。
恭二は子供を持つことをあきらめていたせいか、ゆいの妊娠を熱烈に歓迎します。

「誰の子であっても俺の子だ」という彼の言葉にはリアリティをもって子育てを考えている様子が感じられませんし、そもそも彼には生活力がありません。
それに彼は厄介事を抱え込むのを避ける傾向があって、子供に関してだけ責任を果たすとも信じがたいんです。
ゆいが不安になるのも当然ですね。

このように離婚問題と同じく、ゆいや大志の気持ち、特に出産の当事者であるゆいの気持ちを置き去りにして物事が進んでいきます。
しかもゆい自身が離婚問題と子供のことが絡まってどうしていいかわからなくなっていてしまっています。
富恵(高島礼子)の「離婚と出産は別々に考えるべきだ」というアドバイスは確かにそうなんですが、ゆいはそんなにざっくばらんに生きられる人間ではないんですよね。

唯一違う点は第1話での峰子(竹下景子)の「子供をもうければ妻として腹が据わる」という言葉通り、ゆいの周囲に抗おうという意志がこれまでより強くなったところですかね。

恭二の不能

通常こういうドラマでは「父親は誰か?」というところに注目が集まりますが、このドラマでは恭二が“不能”であることが知らされているため、視聴者にとってはこの子供が大志の子であることは明白です。
しかし、大志やその周辺の人々にとってはにわかに信じがたい話なんです。
彼らが不妊治療に励んでいたことも知っているから余計です。
このズレがこのドラマのオリジナルな部分ですね。
恭二が不能であるという設定はこれまで少し浮いていましたが、今回で機能し始めました。

大志との対比

恭二の不能が取り上げられるにつれて、彼の人となりも少しずつ明らかになってきました。

大志は金も地位も将来も何も持っていない恭二が堂々としていることを驚きをもって受け止めます。
そして恭二は自分が持っていないものをすべて持っているんだと気付くんですね。

持っていないものとはつまり「自由な心」です。
自由に生きるとは周囲に流されるままに生きてきた彼には到底できないことで、彼は恭二にあこがれすら抱くんですね。

「不能だからこそ愛や幸せについて深く考えたのだろう」というセリフは今後大志がいろんなものを失うことを予言しているのでしょう。
しかしそれは決してネガティブなことではありません。

大志は誰の役にも立っておらず、周りの操り人形で、ある意味不能です。
「死んでいるように生きている」とは大志にこそ当てはまる言葉ですよね。

また『巫女ちゃん』のドラマの撮影シーンも「失ってこそ気付く」という内容で、呼応していました。
逆に「不安の中で強がっている」というドラマ内のセリフは恭二の心境なのかも。

桜子の復讐

この展開が面白くないのは桜子ですね。
彼女は大志を自分のイメージ戦略に利用しているのですが、自分が都合のいい女として利用されることは好みません。
大志がゆいと幸せな家庭を築くことは許せないんですね。

彼女のキャラクターはしたたかで強くはありますが、魅力的ではありません。不倫したことと男女平等を同列に並べる主張も今のところ納得のいくものでもありません。

このキャラクターが残り3回でどのように描かれるのか注目です。

八百屋お七 - Wikipedia

八百屋お七とは恋人に会いたいがために放火した女性のお話です。
彼女は大志の気を引くために騒動を起こしているのかもしれないですね。

おわりに

ゆいの事務所社長・阿久根透(池田成志)の「寝ててもできる」仕事を取ってきて馬車馬のように働かせるやり方は面白いですね。
ヘンリーのドラマ出演が決まっていたり、彼らのシーンは楽しいです。