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ハヤブサ消防団【第8話感想】次回最終回

 

 

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中村倫也さん、川口春奈さん出演ドラマ『ハヤブサ消防団』第8話はハヤブサ地区を侵食していくアビゲイル騎士団の創始者ノブコと新たな聖母として教団のに祭り上げられつつある立木彩の正体が描かれました。これまでの映像を再編集するような表現方法が面白かったです。

放送日・あらすじ

放送日

2023年9月7日(木)21:00~ テレビ朝日系列で放送

あらすじ 

第8話|ストーリー|木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)

配信状況はこちらをご確認ください↓
ハヤブサ消防団 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

原作

池井戸潤『ハヤブサ消防団』

 

主題歌

ちゃんみな『命日』

 

キャスト

三馬太郎(中村倫也)スランプ気味の作家。
立木彩(川口春奈)映像ディレクター。

藤本勘介(満島真之介)団員。八百万工務店勤務。
徳田省吾( 岡部たかし)班長。一徳堂の店主。第7話で死亡。
森野洋輔(梶原善)副分団長。土木課に勤務。
宮原郁夫(橋本じゅん)分団長。宮原養鶏を経営。
山原賢作(生瀬勝久)部長。山原林業社長。
賀来武彦(福田転球)協力団員。居酒屋サンカク店主。

江西佑空(麿赤兒)隋明寺の住職。
野々山映子(村岡希美)住民。
村岡信蔵(金田明夫)八百万町の町長。
山原浩喜(一ノ瀬ワタル)札つきのワル。第1話で死亡。
波川志津雄(大和田獏)幼少期の太郎を覚えていた。引っ越す。

真鍋明光(古川雄大)ルミナスソーラー営業スタッフ。
中山田洋(山本耕史)出版社草英社の編集者。
山原展子(小林涼子)謎の女性。

相関図はコチラ↓
相関図・キャスト|木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)

感想

表現方法

今回特徴的だったのが第7話までの映像を素材として再編集し、これまで謎とされていた部分を明らかにしつつ経緯を説明した手法にあります。
そしてその中で一つのセリフがこれまでと真相を知った今とでは別の意味を持つという演出もされていました。

非常にスタイリッシュでかっこよかったです。

新たな視点

その再編集した映像の中心にあったのが「立木彩とは何者か?」という視点です。

既に放火の犯人が徳田省吾( 岡部たかし)であること、その背後にアビゲイル騎士団の残党がいること、アビゲイル騎士団の信者たちがハヤブサ地区への移住を進めていることは明らかになっています。
これまでこのドラマを引っ張っていた二つのテーマ・放火犯の正体と土地買収の目的は既に解決済みなんですね。

そのため、これまでの経緯を立木彩の行動と聖母とされる写真の女性・ノブコとの関係というテーマで整理し、新たな視点を提供しています。

立木彩

立木はアビゲイル騎士団を脱会したわけではなく、使命をもってハヤブサ地区に移住していたようです。
しかし、一方で放火が連続するハヤブサ地区の異変をいぶかしく思っていたり、殺された浩喜(一ノ瀬ワタル)に同情もしています。
彼女の中で教団は自分を救ってくれた仲間であることから、教団が事件に関与していることに薄々気づきながらも見て見ぬふりをしているようですね。

三馬に近づいたことも教団の意向があったのかもしれませんが、彼女が三馬と「何気ない日常を続けたい」と思っているのは本当のようなので、現在揺らいでいる彼女も最終的には脱会する方向に向かうのでしょうね。
聖母を失った教団が瓦解するというのが一番自然かな?

聖母

今回のサブタイトルは『聖母の帰還』でした。

三馬が探していた写真の女性がアビゲイル騎士団の創始者だったようです。
第3話で彼女がノブコという名前で、自殺した山原倫子の娘であることは明かされていましたし、このあたりの展開は予想通りでした。
教団の創始者が生まれ、悟りを開いた地とされるハヤブサ地区は彼らにとっての聖地なんですね。

多くのことが明らかになりましたがまだ分かっていないことや新たな疑問も存在します。

  1. 教団が社会問題化した12人の殺害事件の真相
  2. なぜ杉谷が教団の主導権を握っているのか?
  3. 映子の正体は誰なのか?
  4. 立木彩とノブコの関係

立木彩とノブコと住職

特に重要なのが4番の立木彩とノブコの関係ですね。
立木が教団に特別視されるようになった理由は普通に考えればノブコとの血縁ですが、教団の教義の中には特殊な円環への信仰があるので、教団の理屈の中で二人の間に関係があるだけかもしれません。

殺害された信者の中に立木を教団に誘った女性もいましたし、どの時点から立木に狙いを定めていたのか気になりますね。
立木を得た杉谷が現指導者たちを切り捨てた可能性もあります。

今回一番意外だったのが住職が幼いノブコを保護した江西であることが判明したことです。
伝統宗教である寺の住職は新興宗教のアビゲイル騎士団と対立する存在です。
離檀が増えている描写など、その枠組みをミスリードに使っていたんですね。

主人公の三馬は小説家です。
ノブコの生い立ちやその正体を解き明かすことで事態を解決に導くのでしょう。

おわりに

過疎化に苦しむ地方の実情が反映されていて、教団が地域に浸透していく手法はリアルでした。
ソーラーパネルの設置に見せかけて土地の買収を行うという手法もリアルですし、行政の中心である町長や権威があり精神的な支柱である住職を抑えていくのも面白いですね。

それにしても中山田とのやりとりは面白いです。
中山田が大騒ぎしなければ今回で解決していたかも。