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わたしのお嫁くん第2話~佳作と言ってもいいかも

 

 

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波瑠さん主演ドラマ『わたしのお嫁くん』第2話は男女の性差による社会的役割について「お嫁くん」「大黒柱」という言葉を用いて説明していました。それは男女のあるべき姿を逆説的に表現するための下準備なのですが、そこに多少の違和感が生じるのも事実です。そのあたりを中心にストーリーを振り返ります。

 

放送日・あらすじ

放送日

2023年4月19日(水)22:00~フジテレビ系列で放送

あらすじ

www.fujitv.co.jp

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感想

全体に流れる漫画っぽさ

原作が漫画だから当然といえば当然なのですが、かなり漫画っぽいです。
いきなり同棲を提案する男とそれを受け入れる主人公。
理屈じゃ説明できないことや不自然な展開は「漫画だから」の一言で片づけています。
受け付けない人には全く受け付けないタイプのドラマです。

でも面白い

そのうえで、私はそれなりに楽しめています。
やっていることや起こることは既視感のあるものばかりなのですが、それがちゃんと作品に落とし込まれている感じがします。

例えば主人公は一方的に何かをしてもらうことや良かれと思って世話を焼かれることに息苦しさを覚え始めます。
それが「実家のようだ」と一言で表現されていて、みそ汁に集約されています。

手を抜くことが悪いことじゃないし、文明の利器を使えば苦手なことであってもできることはあるっていう結論もみそ汁を用いて説明しています。
それにラストでは「実家みたい」と言っていた二人の間に男女の緊張感のようなものが生まれていました。
「一緒に暮らすなら山本君がいい」というせりふも恋愛の萌芽みたいなものですしね。

ストーリーに一貫性があるんですよね。

定番のやり取り

家事の労働対価を金額に換算すると結構な金額になるという話や、夫にママと呼ばれて「あなたを産んだ覚えはありません」というセリフは誰でも一度は耳にしたことのある定番ネタです。
でも男女が逆転しているだけでちょっと面白くなるんです。

「先輩を産んだ覚えありません」というセリフは「そりゃそうだろ」っていうツッコミを入れたくなるぐらいのばかばかしさがあって好きですね。

このドラマの弱点

この作品は性による役割分担をテーマにしているため男性を”お嫁くん”と呼び、女性が”旦那さん”や”大黒柱”と自称しています。

つまり性差による役割分担の無意味さを説明するために、一旦ステレオタイプな性差を強調しているんです。
ここが見方によっては「嫁が家事をするってどうなの?」的な気持ちがわいてしまう原因になっているんですね。

例えばNHKのドラマ『大奥』なら舞台が江戸時代だから男女逆転が自然に受け入れられていたのですが、このドラマではその辺に作為を感じてしまうんです。
言っていることや結論に不満はなくても、それを説明する過程が必ずしも正しくないというか、逆説的なんです。

例えば今回の話でも、「実家のようだ」という主人公の感想は「母が家事をするものだ」という”常識”を受け入れてしまっているんですよ。
私は気にならないですが、気になる人がいたとしても不思議ではないです。

まとめ

クスッと笑える程度の内容ですし、目からウロコのような新しい発見があるわけでもありません。

ただ、二人の関係は見守りたいと思えるぐらいにほほえましいですし、押しつけがましくなくて気楽に観られます。