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わたしのお嫁くん第8話~良いところもあった。

 

 

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。波瑠さん主演ドラマ『わたしのお嫁くん』第8話は古賀が速見の祖父の若いころにそっくりだという突飛な設定を巡るものでした。恋人のふりをするというのはドラマではよくあるベタな展開ですが、山本のやさしさが伝わる良い演出もありました。そのあたりを振り返りたいと思います。

放送日・あらすじ

放送日

2023年5月31日(水)22:00~フジテレビ系列で放送

あらすじ

www.fujitv.co.jp

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感想

古賀という男

古賀というキャラクターはある意味このドラマを象徴しています。
彼は博多弁を喋る“九州男児”ですね。
このドラマは基本的には男女の役割分担に対して問題提起をするというテーマを持っています。
したがって普通“九州男児”とくれば「男子厨房に入らず」的な古い価値観を代表するキャラクターであるべきです。(実際の九州の男性がそうだとは思わないし、九州男児という言葉に男尊女卑的な意味合いは本来ないのかもしれませんが……。)

ただ、古賀は単にズボラで家事が苦手っていうだけなんですよね。
どちらかというと速見の男版という感じなんです。
そのため、良くも悪くもテーマの鋭さは消えて、ほんわかしているんです。

強引な展開

急に速見の祖母が登場し、しかも古賀が亡くなった祖父に似ていることが発覚します。
もし、本当にそうだとしたら古賀と初対面の時の両親のリアクションはもっと違うものでなければならないのではないか?とは思いますが、そんなことがどうでもよくなるぐらい突飛で複雑な設定でした。

「時空が歪んでいる」というメタ気味のギャグも入っていました。
祖母がふさぎ込んでいることを先に言っておくとか、両親の異常な行動力を山本の兄みたいに恒例のギャグにしておくとか、もうちょっと見せ方を工夫するだけで少しは飲み込みやすくなったのではないかと思います。

良かった点

こういう「恋人のふりをする」というラブコメ特有の展開は結末が見えています。
本当の彼氏ではないことがバレるか、気付いて黙っていたことを明かすか、のどちらかです。

今回祖母が嘘に気付いたきっかけが肉じゃがの具材の大きさというのはよく考えられていました。
まず、山本が相手の気持ちを常に考えている男だということが伝わるのは当然として、もっとすごい点がありました。
料理ができない3人がレシピを見ながら「乱切り?くし切り?一口大?」って悩むシーンが挿入されていたんです。

切り方(50音順)|料理の基本・初心者向け情報|レシピ大百科(レシピ・料理)|【味の素パーク】たべる楽しさを、もっと。 (ajinomoto.co.jp)

「一口大って言うのは人によって違うんだ」という形で相手を思いやる気持ちを具体的に見せつつ、それまでの展開を回収しているのがスマートでした。
こういうスマートさを時折り見せるドラマですよね。

ダメだった点

逆に言うとそれ以外はスマートではないんです。
そもそも今回のエピソード自体が「相手に気持ちを伝えることの大切さ」と「相手を思いやる気持ち」の二つの主題を行ったり来たりしていて統一感がないんですよ。
それに速見が自分のことを好きなのか疑心暗鬼になる展開は以前にも見たことありますし、山本と赤嶺という取り合わせもその時と同じですから新鮮味がないんです。

まとめ

デザインされている箇所とファジーな箇所が両方あるのが「もうちょっと何とかならないか?」と思わせるドラマです。
全くハチャメチャなら逆に気にならないのかも。
このままだとただの良い人で終わりそうな古賀がどんな結末を迎えるかの方が方が主人公の二人の物語より興味を引きます。

高杉さんは東京リベンジャーズに出演した後にお嫁くんをやっているんですね。