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「ブロンズの墓穴」っていう副題は載せないほうが良いのではないか?と思ったり思わなかったり。
放送日・あらすじ
放送日
2023年4月17日(月)21:00~フジテレビ系列で放送
あらすじ
配信状況はこちらを参考にしてください
風間公親-教場0- - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
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風間公親 教場0 - フジテレビ (fujitv.co.jp)
感想
前回に引き続き瓜原(赤楚衛二)が指導を受けます。
犯行
前回と同じく先に犯行を見せておいて、それを推理する倒叙方式です。
学校は勉強を教えるところだと言ったり、工場で働く佐柄(宮沢エマ)を見下していたりする割に、小学校の教師をやっているあたりに被害者の教師のゆがみも見え隠れしますね。
現場検証
佐柄が捜査線上に浮上したところから開始されます。
被害者ともめていた人物は彼女なので自然です。
現場検証では主に二つの手がかりが与えられます。
一つ目が不自然な足跡、これは後にアリバイ崩しの道具として用いられます。
どう不自然なのかはこの時点では示されませんでした。
もうひとつは砂のついてない額の傷、これは決定的な証拠になります。
これも不自然であることは教えてくれるのですが、それが意味するところはまだ明かされません。
このように、最初の段階では違和感に過ぎないものが脱出ゲームとかパズルのようにあとで証拠になるという見せ方が面白いです。
薄弱な動機
ただ、このドラマにおいて、これらの証拠はそれほど重要ではありません。
瓜原による捜査は「子供が不登校になったぐらいで担任教師を殺害する母親がいるか?」という動機の弱さを巡って繰り広げれらます。
このドラマは証拠を集めるタイプの警察ドラマではないんです。
あくまで犯人と警察官の自白をめぐる一騎打ちを描いています。
人間の心理をすべて見透かす風間の恐ろしいまでの洞察力が見所であり、それが犯人に向けられることもあれば瓜原に向けられることもあるんですね。
隠し通そうとするものと暴こうとする者の攻防です。
そして警察官には全人格をもって容疑者に向き合うことが求められます。
少しでも弱みがあると前半の瓜原のように容疑者のペースに乗せられてしまうんです。
瓜原のトラウマ
瓜原は子供のころいじめを受け不登校になりましたが、母親は何もしてくれなかったことがトラウマとして残っていました。
しかし、事件と向き合う中で実は母親が強烈な殺意を教師に対して抱きながら、自分を安全な場所へと移してくれていたことに気付きます。
瓜原は自分が抱えていた痛みの真の病巣を自覚します。
対症療法でしかない胃薬と母へのプレゼントを交換するシーンは象徴的でしたね。
「あの子を一人にさせるんですか?」という佐柄の言葉も以前の瓜原なら動揺していたことでしょう。
しかし、必要以上に子供に感情移入することは無くなっていました。
近視眼的なやさしさはかえって危険なのかもしれませんね。
前回の事件と親子の問題ということで似ているので瓜原の成長が感じられます。
成長
母への否定から人にやさしい警察官になりたいと思っていた瓜原でしたが、母親がしてくれたことの意味を理解したことで、本当のやさしさを身に着けて風間のもとを去ります。
まとめ
車のトランクの中に証拠が残っているかどうかの攻防はハラハラしました。「ビニールシートを敷いていたから大丈夫だ、でも取り外すときに何かこぼれたかもしれない」そんな犯人の心理が伝わる演出でしたね。
単純な謎解きとしても視聴者が参加する余地が用意されていて楽しめると思います。
「本当のやさしさとは何か?」というテーマはそんなにピンと来なかったですけどね。
そういえばあの子役の子はコタローでした。