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今回は洋貴の母・響子にスポットライトが当たった回でした。
放送日・あらすじ・前回
放送日
2011年7月21日(木)22:00~フジテレビ系列で放送
あらすじ
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感想
母・響子
今回は洋貴の母親・響子(大竹しのぶ)にスポットライトが当たりました。
疎遠になった理由は亜季を置いて出かけてしまったことにあると洋貴(瑛太)は考えているようですね。
双葉(満島ひかり)が加害者の妹であることを知らずに響子は出会います。
むしろ「もし亜季が生きていたらこのぐらいの年頃になっていたんだろうなぁ」という感じで娘を重ねているんです。
逆に双葉のほうもこの響子こそが長年嫌がらせを続けている張本人とは知らないわけで、このいつ発覚するかわからない緊張感が和やかな二人のシーンにも流れています。
双葉がボーリングが異様に下手なのは加害者家族として自分を律していたので娯楽をやったことがないからなんでしょうね。
二人が一緒にいるのを見た時の洋貴が感じた緊張感も視聴者が感じているのと同じでしょうね。
嫌がらせ
響子は興信所を使い三崎家に嫌がらせを続けていました。
弟の耕平も知っていて見て見ぬふりをしていたようです。
洋貴は「そんなことしても母は幸せにはならない」と正論を言います。
おそらく大半の視聴者の意見とも同じでしょう。
それは母と離れて暮らしているから言えることでもあります。
このドラマでは登場人物があまりに重い運命を背負っているため、視聴者が迂闊に「それは間違っているよ」と言えない空気感があるんです。
多分目の前にこの家族がいたらだれでも押し黙ると思います。そこがリアルなんですよね。
母のトラウマ
母は亜季を守れなかったことに責任を感じていますし、当時世間から浴びせられた「母親失格」という声を内面に取り込んでしまっています。
そして、短いスカートをはかせてしまっていたことから娘が殺害される前に性的な暴行を受けていたかどうかが気がかりになっていました。
スカートの丈が短くなるのを面白がって立ったり座ったりを繰り返すという行為は実に子供らしいかわいらしさにあふれています。
だからこそ、母の懸念とのコントラストがきついです。
検死調書
母が事件と向き合うことを阻んでいるこのトラウマを取り除くために洋貴は双葉と東京に向かいます。
そこで出会った藤村五月(倉科カナ)は被害者家族という点で洋貴に近い存在のはずなのですが、どこか遠いんです。
洋貴にとっては自分を客観的に見る機会になったというか、加害者を憎むだけでは悲しみは消えないってことに洋貴は気づきつつあるんだと思います。
入手した検死調書の中には姦淫を否定する記述がありました。
これで響子を苦しめていた呪縛からは解かれたわけですが、「自分のせいでも、洋貴のせいでもない。じゃあ、なぜ亜季は死んだのか?文哉に殺されたからだ」ってところに行ってしまうんです。
でもスタート地点に立ったという意味では進歩なんでしょう。
灯里が勝手に借りたゴリラのTシャツで双葉の正体に気付くという展開も自然で良くできています。
まとめ
誰か一人に感情移入してみるというよりは、キャラクター全員に共感してしまう、そんなドラマですね。