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高畑充希さん、田中圭さん出演ドラマ『unknown』第8話では世々塚(小手伸也)の遺言やこころの母の独自調査により今まで明かされていなかった新事実が明らかになりました。このドラマにおける吸血鬼という存在が抱える矛盾に触れつつストーリーを振り返りたいと思います。
放送日・あらすじ
放送日
2023年6月6日(火)21:00~テレビ朝日系列で放送
あらすじ
配信状況はこちらを参考にしてください↓
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相関図・キャスト|unknown|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)
感想
世々塚の遺言
ビルから転落して死亡した世々塚の部屋から虎松に宛てた手紙が見つかりました。
文面はシリアスな中にも世々塚らしいユーモアが含まれていましたね。
そこで明かされたのは世々塚が吸血鬼であるということです。
このドラマは序盤で結構な時間を吸血鬼の説明に費やしたにもかかわらず、イマイチ世界観がわからないんです。
どの程度の割合で吸血鬼が存在するのか?とか、どの程度吸血鬼の存在が世間に知られているのか?とか肝心なところが描かれていないんですね。
どうやら吸血鬼と言ってもこころほど典型的に吸血鬼の特徴を備えている“がばがば”な人はむしろ少ないのかもしれないです。
でも、こころが吸血鬼だとわかり、虎松がそれを受け入れた時点で世々塚がカミングアウトしないのも微妙なところです。
あと、こころが逃げる展開は無理があります。
こころの母・伊織
伊織が探偵役になっていました。
通販サイトの顧客リストから一条を除く被害者全員が吸血鬼であることを確かめたのだとか。
さらに、生前のまつりや世々塚には直接確認を取っていたんだそうです。
登場人物の約半数が吸血鬼だったということですね。
なんというか、セリフで全部説明するというのはあまり褒められた方法ではない気がしますね。
特に通販サイトの顧客リストをサラッと登場させるのは反則級だと思います。
解決がとんとん拍子過ぎるんですよね。
ヌルさ
そもそも余った献血の血を加工して吸血鬼が消費しているっていう設定がこのドラマの一番ヌルい部分なんですよ。
吸血鬼が無害すぎるんです。
いくら吸血鬼が現実の差別のメタファーであるとしても、吸血鬼は吸血鬼なわけで人間の血を吸わなければ生きていけないんです。
そこを見て見ぬふりで献血でごまかすのはどうなのかなって思っちゃうんです。
例えば『仮面ライダーブラックサン』では怪人が人間を食べてました。
それが構造を分かりにくくしている面もありますがストーリーに深みがありました。
それと比較するとちょっとなぁ。
違いが存在して衝突があるからこそ、それを乗り越えることに意味があるのですが、本作ではそもそもコンフリクトがほぼないんです。
吸血鬼を排除しようと思うのは加賀美のようなサイコ野郎しかいない世界なんです。
つまりこのドラマの最大の矛盾は、吸血鬼に対する差別を描こうとしているのに、吸血鬼の存在が世間一般に知られていないので、特殊な人間以外では差別が起こりえないという点なんです。
加賀美
一番怪しい人間がやはりそのまま犯人でした。
このドラマでは犯人予想クイズを行っていました。
📢速報#unknown
— 【公式】「unknown」4月18日スタート💜テレビ朝日火曜9時ドラマ (@unknown_ex2023) June 5, 2023
【犯人考察キャンペーンFINAL】🦇
名推理ありがとうございました❣
本編を見ながら考察いただいた
みなさんの予想は…🤔
物語は最終章へ-
ついに今夜、殺人鬼の正体が明かされる―‼#unknown考察 pic.twitter.com/47JHcLnJGC
2番目に予想の多かったキャラクターですね。
このドラマの吸血鬼は差別される人々のメタファーです。
その吸血鬼を殺害していた男を児童養護施設育ちの男に設定するのは自己矛盾のようにも感じられます。
加賀美のこれまでの怪しい行動の数々が明かされて、どうしてこころが吸血鬼だと気付いたのかが説明されました。
でもこころと行動を共にする間にも他の吸血鬼を殺害していたわけで、彼らが吸血鬼であることはどのように調べたのでしょうね?
むしろ、「こころが吸血鬼であることは知っていたけれど、殺すことにためらいがあったので吸血鬼ではないという証拠を見つけようとしていたがやっぱり吸血鬼だった」という方がしっくりきます。
それに、こころの場合のように一人が吸血鬼ならばその家族は全員吸血鬼である可能性が高いのに、彼らを殺害しなかったのも一貫性がないです。
害虫という言葉を出したのは吸血鬼というメタファーに対する差別主義者とか排外主義者の構図なのでしょうが、どっちかというと殺人衝動を抑えられないサイコな感じに見えました。
こちらも『ブラックサン』のキングオブコメディ 今野さんのキャラに比べるとなんか違う。
ここからは推測ですが、加賀美は幼いころに自分を捨てた両親を「吸血鬼に殺された」と教えられるか、思い込むことでつじつまを合わせていたんだと思います。
残った謎
まだ解決していない謎があります。
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なぜわざわざ犯行予告したのか?(止めてほしかった?)
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うめばあとの関係、火事の日にうめばあが見たものは?
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加賀美はどうやって吸血鬼を特定した?
- クリーニング店の前に証拠を残す理由は?
- 一条は20年間何してた?
これぐらいですかね。
脚本家の方が各話のポイントをまとめてくれています。
最終回前にもう一度見返してみようかなという方へ。各話ポイント。
— 徳尾浩司(Koji TOKUO) (@tokuo) June 7, 2023
①梅ばあが脚立の上から見たもの
②今村春菜の遺体のそばに
③よよ+まつり+伊織のタコパ
④4月13日にアリバイがない人
⑤加賀美の「ダメだった?」
⑥ベンチで休憩する世々塚の隣に
⑦どんぞこで激高する梅ばあ
⑧伊織の事件まとめ
まとめ
考察系のドラマって本命が犯人だと「そのままじゃん」ってなるし、ダークホースが登場すると「お前誰だよ」ってなっちゃうし落としどころが難しいですね。
それをごまかす工夫が梅ばあの存在なんだと思いますね。