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セクシー田中さん【第1話感想】思っていたのと違う

 

 

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木南晴夏さん、生見愛瑠さん出演ドラマ『セクシー田中さん』第1話が放送されました。職場の地味な女性が実はベリーダンサーだったという軽い話かと思いきや、「ガラスの天井」など女性の生き方にも言及する内容で、良くも悪くも思っていたのとは違いました。

 

放送日・あらすじ

放送枠

日本テレビ 日曜日 22:30~

放送日

2023年10月22日

あらすじ

ストーリー第1話(2023年10月22日放送)|セクシー田中さん|日本テレビ

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
セクシー田中さん - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

基本情報

原作

芦原妃名子「セクシー田中さん」

 

脚本

相沢友子

キャスト

田中京子(木南晴夏)経理部の独身OL。
倉橋朱里(生見愛瑠)派遣OL。
笙野浩介(毎熊克哉)商社マン。
小西一紀(前田公輝)浩介の友人で同僚。
仲原進吾(川村壱馬)朱里の友人。
榎本華(円井わん)朱里の友人。
Miki先生(高橋メアリージュン)先生。
三好圭人(安田顕)ペルシャ料理店「Sabalan」のマスター。

相関図はコチラ↓
相関図|セクシー田中さん|日本テレビ

感想

キャスティング

主演は木南晴夏さんなのですが、初回はほぼ生見愛瑠さん演じる倉橋朱里の視点で描かれています。
面白かったのが生見愛瑠さんの友人役として川村壱馬さんが出演していたことです。
川村壱馬さんといえば生見愛瑠さんも出演していた『日曜の夜ぐらいは』でカフェのプロデューサー・賢太を演じていました。
本作では「友達」という関係性を都合よく利用するクズ役でしたが、このキャスティングは意図的でしょうね。

毎熊克哉さんは『彼女たちの犯罪』と同じ顔をしています。

派遣OL

倉橋は就活に失敗した23歳で待遇的に1人では生きていけないことからパートナー探しに明け暮れています。
コミュ力の高さは自分のなさの裏返しでもあり、他社に依存することでしか生きていけない境遇を物語っていますね。

一昔前のドラマなら若い女性が自身の「賞味期限」を迎える前に結婚相手を探すというタイプのドラマはたくさんありました。
このドラマも途中まではそういったテイストで進んでいきます。
軽薄な男性の機嫌を取り、都合よく利用してくる男友達を受け入れる、そういった日々を送る倉橋が変化するきっかけがベリーダンスでした。

ベリーダンス

劇中では「娼婦の踊り」と一部で言われているというセリフもありましたが、ベリーダンス自体はそういったものではありません。
ただ、各国で独自の進化を遂げており、オリエンタリズムとして欧米で受容されてからは健康のためであったり、抑圧された女性の解放の象徴であったり、非常に多義的で重層的な意味を持つダンスのようです。
なのでその全貌は私には把握できませんが、「女性が自分らしさを表現するダンス」ということなのかな?と思っています。
周りから(特に男性から)どう見られるかという視線を感じながらも、彼らに見せることより「好きだから踊る」ことを肯定するような自立した女性像が体現されています。
ルッキズムに対するアンチテーゼなのかな?

現在フジテレビで放送中の『いちばんすきな花』の今田美桜さんの役も倉橋と似たような悩みを抱えていましたね。
倉橋の場合は失礼な男たちに怒りを覚えながらも、彼らを軽蔑しつつ利用している自分にも嫌気がさしているようです。

ヒラリーの演説

2016年大統領選で敗北したクリントン氏の敗北宣言の演説が何度も引用されます。
女性の社会進出を阻む「ガラスの天井」は近い将来打ち破られるだろうという彼女の言葉は2023年時点では達成されていません。
主人公が共感したのはおそらくスピーチ後半の、「女性にも価値があり挑戦することを恐れるな」っていう部分でしょうね。

クリントン氏が敗北宣言 「ガラスの天井 誰かが破る」 - 日本経済新聞

自分の中に評価軸を持っていなかった倉橋は田中の姿に理想を見出したようです。
「女性はこうあるべき」という枠からはみ出した生き方、自分を安売りしない自立した生き方へと舵を切った倉橋の成長に期待です。

おわりに

内容的には真っ当だし、嫌いじゃないんだけど、ギャグのはずのシーンがあまり面白くないという欠点は感じました。
サバランで倉橋に見られてしまうシーンもそれ以前に二人が職場で会話している場面もなかったですし、あんまり面白くなかったなぁ。

「セクシー田中さん」(芦原妃名子)のフェセンジュン : マンガ食堂 - 漫画の料理、レシピ(漫画飯)を再現 Powered by ライブドアブログ