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きのう何食べた? season2 【第6話感想】

 

 

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西島秀俊さん、内野聖陽さん出演ドラマ『きのう何食べた? season2』第6話が放送されました。このドラマの年末年始のお話って暗いイメージがあったので、コミカルな要素の多い内容は意外でした。「老い」についてもナチュラルに描いています。

放送日・あらすじ

放送枠

テレビ東京 金曜日 24:12~

放送日

2023年11月10日

あらすじ

きのう何食べた?season2 西島秀俊×内野聖陽(テレビ東京、2023/11/3 24:12 OA)の番組情報ページ | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式)

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
きのう何食べた? season2 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

基本情報

原作

よしながふみ『きのう何食べた?』

 

脚本

安達奈緒子

キャスト

筧史朗(西島秀俊)
矢吹賢二(内野聖陽)
小日向大策(山本耕史)
井上航(磯村勇斗)

詳しくはコチラ↓
キャスト | 【ドラマ24】きのう何食べた? season2 | テレビ東京・BSテレ東 7ch(公式) (tv-tokyo.co.jp)

感想

大晦日の過ごし方

友達同士で深夜の初詣、そこから徹夜して遊ぶという若いころの大晦日の思い出を再現しようとする賢二(内野聖陽)と、体力的なこともあって正月はゆっくり過ごしたい史朗(西島秀俊)の対比が面白かったですね。
彼らが育ってきた環境はゲイであるという点を除けば結構違っていて、それが今回のテーマにもなっていました。

結局甘酒、おみくじ、年越しそば、すべて却下されてしまったし、若いころと違って行きつけの店がないという事実にも直面し解散になってしまいます。
ここでは割とストレートに「老い」が描かれています。

ニューイヤーパーティー

毎年料亭からこだわりのおせちを取り寄せている大策(山本耕史)ですが、その味はどれもそれほど変わらないという事実を航(磯村勇斗)に指摘されてしまいます。
これはあるあるですよね。
おせちは結局のところ雰囲気を味わうもので、味はそれほど変わらないし、変えようがないのでしょうね。
賢二と史朗が必死にフォローする姿がコミカルで面白かったです。

兄弟がいることで孫や結婚に関するプレッシャーが緩和されているという3人と一人っ子で親子関係がこじれ気味の史朗という話もコミカルではありますがリアルです。
年を取ったことである意味家族からのプレッシャーから解放されたという「変化」が描かれていますね。

カミングアウト

若いころなら友人と一緒に住んでいるという言い訳も通用したでしょうが、年を重ねた今となっては男同士が一緒に暮らしていることを合理的に説明できる理由が見当たらないというのもその通りだなと思います。

シーズン2のテーマである老いについて、これまでのエピソードは誰もが共感できる内容を取り上げていた本作ですが、このお話は言われなければ気付かない視点ですよね。

パートナーシップ宣誓制度はそれほど利用されていないようですし、実施している自治体とそうではない自治体があるようです。

パートナーシップ宣誓制度 | 日本LGBTサポート協会

「制度が出来てほかの部屋を借りやすくなることで、史朗たちが転居してしまうのではないか?」という大家さんの心配が杞憂に終わったのは良いことのようでもあり、制度の課題を示してもいますね。
市町村は1700程度あるそうなので、300程度ということは普及率は20%ほどですかね。
都市部に多いので人口で換算すればもう少し多いのかも。
全国に制度を普及させ統一するのが、この制度が乗り越えるべき最初の課題になりそうです。

こういったドラマを通して、制度の存在が制度と無関係な人たちにも広く知られるようになれば変わるきっかけになるかもしれないですし、このドラマを放送する意義にもつながると思います。

家賃

史朗と賢二の部屋が事故物件であることが判明しました。
殺人事件の現場となったというガチの事故物件でしたが、その描き方は極めてコミカルでした。
「ひんやりするから夏だけ帰ってきてもらう」とか、賢二が避難した寝室こそが事件現場であるとか、4コマ漫画っぽくて笑えました。

おわりに

深刻な話を笑えるトーンで描いているし、「老い」というテーマを思いがけないアプローチで、しかもナチュラルに盛り込んでいるなど、個人的にはこれまでで一番満足度の高いエピソードでした。