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下剋上球児【第5話感想】

 

 

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鈴木亮平さん出演『下剋上球児』第5話が放送されました。在宅捜査ということで南雲への処分は宙に浮いた形で、時間ばかりが過ぎていく内容でした。「教育者とは?」「学校だけが教育の場か?」という本作のテーマが少しずつはっきりとしてきました。

 

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 日曜日 21:00~

放送日

2023年11月12日

あらすじ

あらすじ|TBSテレビ 日曜劇場『下剋上球児』

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
下剋上球児 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

基本情報

原案

「下剋上球児」(菊地高弘/カンゼン刊)

 

脚本

奥寺佐渡子

キャスト

主人公

南雲脩司(鈴木亮平)三重県立越山高校の社会科地理・歴史担当。

三重県立越山高校

山住香南子(黒木華)家庭科教諭で野球部部長。
横田宗典(生瀬勝久)野球部の顧問と監督を兼務。
丹羽慎吾(小泉孝太郎)校長。

野球部員

犬塚翔(中沢元紀)1年生。樹生の孫。名門クラブチームの元エース。
根室知廣(兵頭功海)1年生。柚希の弟。
椿谷真倫(伊藤あさひ)1年生。野球初心者。
日沖壮磨(小林虎之介)1年生。誠の弟。
久我原篤史(橘優輝)1年生。中学時代は陸上部。
楡伸次郎(生田俊平)1年生。久我原と同じ中学出身。
日沖誠(菅生新樹)3年生。主将。壮磨の兄。
長谷川幹太(財津優太郎)3年生。幽霊部員。
藤本大牙(鈴木敦也)3年生。幽霊部員。
富嶋雄也(福松凜)2年生。幽霊部員。
野原舜(奥野壮)2年生。幽霊部員。
紅岡祥悟(絃瀬聡一)2年生。幽霊部員。

南雲家

南雲美香(井川遥)脩司の妻。
南雲青空(番家天嵩)美香の連れ子
南雲なぎさ(倉田瑛茉)南雲の娘。青空の妹。

その他

犬塚樹生(小日向文世)先祖代々の大地主。
犬塚杏奈(明日海りお)翔の母。樹生の娘。
賀門英助(松平健)星葉高校野球部の監督。南雲の恩師。

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 日曜劇場『下剋上球児』

感想

在宅捜査

前回自首したことで南雲は教師を辞め、処分が下るのを待つ身となりました。
保護者への説明会が紛糾したり、職員室で南雲への悪口が溢れたり、野球部の面々が動揺したりする展開は大方の予想通りだったのではないでしょうか。

意外だったのは処分が下るまでにかなりの時間を要した点ですね。
1学期に退職したはずなので今回で半年以上経過したことになります。
第5話は南雲も野球部自体も宙に浮いた状態で進行していきました。
そして次回に持ち越されます。

妻の正論

弁護士との打ち合わせで南雲の過去、教師を目指した理由、教師を辞めなかった理由が語られました。
自分を救ってくれた先生たちへのあこがれが彼が大学に入り直してまで教師を目指した理由だったんですね。
動機が美しいからこそ、免許の偽造という悪事が浮いてしまうのですが、そのあたりについては妻・美香(井川遥)が怒りをぶちまけていました。
「おっしゃる通り」のことばかりで笑ってしまいました。
免許を偽造したということ以前に、単位の履修漏れという凡ミスが間抜け過ぎるんですよね。
ミス自体は無いとは言い切れないですが、仮に卒業できなかったとしても妻に正直に相談していれば最悪の事態は招かなかったわけですし、免状の偽造に至るまでの飛躍がえげつないんですよ。
鈴木亮平さんといえば『TOKYO MER』のイメージがあって、あの役もプライベートは抜けている系のキャラクターでしたけど、ここまでマヌケな役を演じる鈴木亮平さんも珍しいです。

とはいえ、パパ活を繰り返す越前と真剣に向き合ったのは偽物教師の南雲だけだったことも事実ですし、「すぐれた教師とは何か?」という問いは新監督・塩尻(町田啓太)との対比でも強調されていきます。
「学校で教えることだけが教育ではない」というテーマがあるのは「なんで学校に行かなければならないの?」という幼い南雲の質問に対し寿が「憲法に書いてあるから」としか答えていないことからもわかります。

新監督

南雲の去った野球部では新監督が招聘されました。
町田啓太さんがハマっていました。
『unknown』で演じていた役とも近いですね。

彼は公立高校である越山に私立のやり方を持ち込んで失敗します。
彼の考え方はプロならあり得る話です。
「チームを強くするために駒をそろえる」彼の方針には「教育」の視点はありません。
生徒と向き合っておらず、最初から2回戦が限界と決めつけています。

そしてそもそも彼は現実が見えていません。
越山に来る有望な選手などいないし、いるとすれば指導者の人柄に惹かれる以外の動機はないことを分かっていないんです。
スカウトによる強化は強豪校だから成立する手法なんです。
観ていて「ひどい」と思ってしまいますが、もしチームの強化を託されたらあのような選択をしてしまうのが普通な気もします。

対する南雲の強化方針はチームの個性を伸ばし、それぞれの長所でそれぞれの欠点を補うチーム作りでした。
「教師の墓場」と諦めてしまう教師たちや才能がないと決めつけてしまう塩尻と、南雲のどちらが真の教育者かは明らかですね。

その他

南雲の過去が明らかになったことで、南雲が根室に肩入れする理由が分かりました。
それにしても、反対方向の電車に乗ってしまったり、車庫に閉じ込められたり鉄道に関するトラブルが多いドラマですね。

南雲の無免許の件が世間ではマイナス評価されているようです。
でも南雲の件がなかったら、ずっと野球部の練習を見せられることになるか、あるいは各生徒の悩みを解決するベタなドラマになっていただろうって思うんですよね。
個人的にはこれで良かったと思います。

おわりに

山住(黒木華)が監督に就任するようです。
女性監督は少ないものの、全く存在しないわけではないようです。
山住のキャラクターには実在の女性監督の話が反映されているかもしれませんね。

情熱の理由(わけ):大阪185校で唯一の女性監督 箕面自由学園・山田幸恵さん | 毎日新聞