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西島秀俊さん、芦田愛菜さん出演ドラマ『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第1話が放送されました。昨年放送された『リバーサルオーケストラ』と類似する展開が多く、新鮮味は乏しかったです。本作の特徴である「家族の再生」が本格的に描かれるまでは我慢が必要かもしれません。
放送日・あらすじ
放送枠
TBS 日曜日 21:00~
放送日
2024年1月14日
公式サイト
日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』|TBSテレビ
基本情報
原作
ありません
脚本
大島里美
キャスト
夏目俊平(西島秀俊)
夏目響(芦田愛菜)
森大輝(宮沢氷魚)
内村菜々(久間田琳加)
古谷悟史(玉山鉄二)
近藤益夫(津田寛治)
白石一生(淵上泰史)
夏目志帆(石田ゆり子)
夏目海(大西利空)
谷崎天音(當真あみ)
小村二朗(西田敏行)
倉科瑠李(新木優子)
羽野蓮(佐藤緋美)
鏑木晃一(満島真之介)
相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
感想
リバーサルオーケストラ
昨年日本テレビで放送されていた『リバーサルオーケストラ』と多くの点で似ています。
もちろん異なる点もあるので、まずはそのあたりを整理したいと思います。
似ている点
- 主人公の指揮者が世界的に活躍している
- 地方のオーケストラが舞台
- 主人公の一人が市役所に勤務しており異動を命じられる
- 市長が不人気なオーケストラの存続に難色を示している
- 主人公がトラウマを抱えている
異なる点
- 本作のオーケストラはアマチュア、学生も参加している
- コンサートホールはバブル期に建てられたもの、過疎化の度合いは『リバーサルオーケストラ』よりも深刻
- 家族の再生がテーマ
- 指揮者が温和な性格
なぜ似てしまうのか?
並べてみるとやっぱり似ているんですよね。
まねたというよりは日本でオーケストラを描くとこのようになってしまうのかもしれません。
クラシック音楽の伝統がなくリスペクトもあまりない日本において、オーケストラのイメージは「趣味」「税金の無駄遣い」になってしまいますし、「街に音楽があふれる」という環境にはありません。
いきなり『TAR』のようなものを作るのは不可能でしょう。
それにオーケストラを扱う場合、指揮者を描かないわけにはいきませんし、その描き方にバリエーションもそれほど存在しないのかも。
各団員にスポットライトを当てるのもテレビドラマの特性上大きくは変わらないと思います。
そして音楽で波風を立てるとすれば、挫折、独りよがり、生活苦、進路、家族の不和になっちゃいます。
さらに、視聴者が音楽に詳しくないので扱う楽曲も似通ってくるし、「演奏する楽しさ」のような内容になってしまうのも仕方ないですね。
ここからは私の邪推ですが、『のだめカンタービレ』が放送されていたのが2006年です。
当時のだめを見ていた層が18歳大人になっていることになります。
当時20歳なら現在38歳ですね。
芦田愛菜さんは現在19歳なのでのだめを知らない世代です。
「ある世代には懐かしく、ある世代には新鮮に感じてもらえる」という皮算用があるんじゃないかな?
だとするとこれからしばらくはオーケストラを扱う作品が作られ続けるかもしれませんね。
面白いのか?
第1話を見た私個人の感想としては「つまらなくはないが特段面白くもない」というのが正直なところです。
私は『リバーサルオーケストラ』を見ていたこともあって、退屈な時間が長かったです。
もちろん本作のほうがお金をかけているのが画面から伝わりますし、ティンパニーのトラウマ話は共感できるものでした。
「ダダダダーン」という音が心をかき乱す映像もよかったですよ。
「家族を顧みず、仕事に打ち込んできた男性が50歳になり目を背け続けていた家族と向き合おうする物語」を描くならもっと偏屈な主人公のほうが面白かったかもしれないし、寒々とした日常を描いてほしかったなぁ。
ちょっと思ったこと
夏目俊平(西島秀俊)がスタッカートについてアドバイスするシーンがあるのですが、あれは正体不明のおじさんがやるからこそ面白い描写だと思うんですよね。
即興で作曲する展開で夏目の実力はすでに示されていますしね。
『リバーサルオーケストラ』は演奏中に心の声を差しはさむことを避けているように感じましたが、本作はあまり演奏を聴かせることにこだわっていないようにも思えました。
おわりに
視聴を続けるかは微妙なところです。
来週『アイのない恋人たち』や『厨房のありす』を見てから考えます。
『光る君へ』に戻るかもしれません。