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彼女たちの犯罪【第6話感想】綻び

 

 

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深川麻衣さん、石井杏奈さん、前田敦子さん出演ドラマ『彼女たちの犯罪』第6話は犯行を終えた3人が日常生活に戻りながらも、徐々に発覚する計画の綻びと恐怖心に苦しむ様子が描かれました。上原(野間口徹)の追及は行儀のいい古畑任三郎といった感じです。

放送日・あらすじ他

放送日

2023年8月24日(木)23:59~ 日本テレビ系列で放送

あらすじ

 第六話|ストーリー|彼女たちの犯罪|読売テレビ (ytv.co.jp) 

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彼女たちの犯罪 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

 

キャスト

日村繭美(深川麻衣)大手アパレル企業の広報。交際相手が既婚者と知る。
神野由香里(前田敦子)智明の妻。夫の不倫と不妊に悩む。
熊沢理子(石井杏奈)新人刑事。
神野智明(毎熊克哉)由香里の夫。医師。大学時代の後輩・繭美と再会。
亀山優子(朝倉あき)繭美の大学時代からの友人で、唯一の独身仲間。
井川凪沙(鈴木ゆうか)繭美の会社に勤めるクセあり後輩社員。
玉名翠(さとうほなみ)謎多き女性。由香里の唯一の友人になっていく。
神野素子(山下容莉枝)智明の母。
神野和雄(遠山俊也)智明の父。大学病院の外科部長。
上原武治(野間口徹)理子とバディを組む先輩刑事。
熊沢大輔(高木波瑠)理子と一緒に暮らす。

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相関図|彼女たちの犯罪|読売テレビ (ytv.co.jp)

感想

由香里

今回は計画を遂行後の綻びや、破綻するのではないかという恐怖を中心に描いていました。
一番くだらないのが由香里(前田敦子)ですね。
翠(さとうほなみ)になりきった彼女は結構大胆にショッピングを楽しんでいますが、会計になるとクレジットカードが使えるかどうかで毎回緊張しているようです。

カード会社には不正利用検知システムというのがあって、普段と異なる使い方をすれば不正利用の疑いがあるとされる場合があります。

クレジットカードの不正利用6つのケースとは?対処法を解説|クレジットカードの三井住友VISAカード (smbc-card.com)

由香里の場合は別人ですし、サインの筆跡もまねてはいるようですが不審がられる可能性はありますよね。
レジで店員がもたついて不安になるのはスパイ映画みたいでした。

映画『太陽がいっぱい』ではアランドロンが何度もサインの練習をしていました。
彼女も練習したのかな?
「翠」って漢字は咄嗟に書くのは難しいですよね。

智明逮捕

最も大きな綻びの一つが現場に残された智明の万年筆でした。
これにより智明は逮捕されてしまいます。

上手いと思ったのが「この証拠は智明の犯行を示すものではない」という点です。
万年筆があったということが示すのは智明があの崖にいたということだけで、彼がそれを認めてしまえば罪には問われないんですよね。

また、智明が「由香里が飛び降りるのを見た」と証言してくれることで、3人にとっても遺体が由香里であると確定するというメリットがあります。

ただ、万年筆を置いた理子の意図は別のところにありそうですね。
繭美に智明との仲を裂こうとしたのではないか?と詰められて「そんなことしても割に合わない」と言っていましたが、そもそも現状彼女は何も得をしておらず「割に合わない」状態なんです。
理子は自ら計画を崩してはいるんですが、その崩し方がちょっとだけなんですよね。

鉢合わせ

理子と繭美が接触していることが知られると疑われてしまうということで会うのを控えていた二人ですが、タイミング悪く繭美の部屋にいるところに上原は訪ねてきてしまいました。

由香里と理子が会うのがまずいことは分かりますが、繭美と理子は面識がありますし、いずれそのこともわかってしまいそうなので会ってもよさそうなんですけどね。
知り合いだとばれて捜査を外されるのがまずいんでしたっけ?

付きまとう刑事とそれを適当にあしらう犯人というコロンボ風・古畑風の展開でした。
だけど、上原の追及は結構あっさりしていて無茶なことはしないんです。

もし古畑なら鍋の火を止めてきた繭美に唐突に「カレーですか?」とか「料理よくされるんですか?」とか嫌なこと聞くんだよなぁ。

車を見せてほしいというイレギュラーな質問で盛り上がりを作っていましたけど、プールバッグを置いてくるのも不自然ですし、ドアの隙間からとれそうで取れない水泳ゴーグルに手を伸ばすなんていうシーンは無理矢理すぎます。

遺体が自己紹介している

上原は由香里の遺体の違和感を「自己紹介しているようだ」と表現しました。

まるで検視を拒むように身元を特定する情報が散りばめられていたことが逆に不自然だというんです。 
こういうあまりに整いすぎていてかえって怪しいというのもよくあるパターンですね。

良かったのはこれまで3人にとって「運よく」遺体がスクリューに巻き込まれたとされていたのが、「不運にも」スクリューに巻き込まれ肉片が船体に残ったことで身元が特定されてしまうという逆転が起こった点です。

理子が白々しく火葬後の現在では身元の特定は不可能であると誘導したあとに、一度はその誘導に乗った上原がつまようじの先を見つめてひらめくという展開もミステリーっぽくて良かったです。
ここはコロンボぽかったです。
「野間口さんの演技は真面目過ぎる、もっと思い切った演技をしてほしい」と個人的には思うのですが、そうしたら本当にコロンボになってバランスが崩れるんでしょうね。

理子は常に「上原さんはどっちだと思っているんですか?」という風に、質問に質問で返して自分の意見を言わないようにしています。
ここは結構リアルな感じを受けました。

分からないこと

いまだに繭美が殺害したであろう女性の正体とその顛末が不明です。
あの女性は南沢奈央さんのはずですが、いまだにチラッと登場しただけです。

ラスト理子がお腹を押さえて苦しがっていました。
理子の過去に関係があるのでしょうか?
それとも余命いくばくもない感じなのかな?

おわりに

遺体の身元が判明するということは彼女たちの計画の全てが崩れることになります。
一番大変なのは由香里ですね。
死んだはずの翠のカードを使った人間がいるとなればすぐに特定されそう。

個人的には犯行に及ぶまでを描いた前半よりも、3人が追い詰められていく今の方が楽しいです。

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(本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。)

原作は電子書籍で読めます

横関大
『彼女たちの犯罪』

 

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