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春になったら【第3話感想】

 

 

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木梨憲武さん、奈緒さん出演ドラマ『春になったら』第3話が放送されました。カズマルくんが芸人生命をかけてD1グランプリに挑み、「新しい家族を作る」ことの難しさ、歯がゆさが描かれていました。

 

放送日・あらすじ

放送枠

フジテレビ 月曜日 22:00~

放送日

2024年1月29日

公式サイト

春になったら | 関西テレビ放送 カンテレ

基本情報

原作

ありません

脚本

福田靖

キャスト

椎名瞳(奈緒)
椎名雅彦(木梨憲武)
岸圭吾(深澤辰哉)
⼤⾥美奈⼦(⾒上愛)
黒沢健(西垣匠)
神尾まき(筒井真理子)
杉村節子(小林聡美)
川上一馬(濱田岳)

相関図はコチラ↓

CHART | 春になったら | 関西テレビ放送 カンテレ

感想

痛がる父親

痛がる父親の姿を見て、娘の瞳(奈緒)はリアリティをもって父の死を受け止めはじめます。
木梨さんが演じていることもあって元気そうに見えるし、いくら医師から説明を受けても最後のところで「本当なのかな?」って思っていた部分があったのでしょうね。

「アルコールもいずれ体が受け付けなくなる」というのがリアルでした。

結婚するまでにやりたいことリストを父との最後の時間を過ごすためのリストに書き換えるシーンはやや冗長に感じましたが、カズマルくんとの結婚を父親に認めてもらいたいという思いだけは消せないというところに繋がっていくので意味はあったと思います。

遊園地

雅彦(木梨憲武)のやりたいことリストは自分の人生をめぐるものになっていて、特に娘との思い出が中心にあります。
今回の「遊園地に行く」というのは幼少期の娘と果たせなかった約束だったんですね。

よかったのはそこにカズマルと龍之介が加わったところです。
一人後ろを歩く雅彦からは娘の成長を実感した感慨のようなものが感じられました。

今回の助産院の家族は妹に母を取られるのではないかと兄弟の誕生を素直に喜べない女の子の話でした。
第2話は母の49日の思い出から始まりました。
瞳は母をなくしており、彼女とリンクする部分がありましたね。
いずれ死ぬのならば、生まれてくることに意味があるのか?という問いに答える形で生まれてくることの喜び、世代をつないでいく尊さが描かれていました。
新しい家族を受け入れることの葛藤という意味では雅彦と似た境遇といえるかも。

演じていたのが前クールの『一番好きな花』の夜々ちゃんでしたね。

D1グランプリ

父に結婚を認めてもらうには芸人として成功するというのが唯一の道だと考えたカズマルと瞳はD1グランプリというコンテストに出場しました。

明らかになったのがカズマルのネタの欠点です。
彼のネタは個人的体験に基づいていて、「あるあるネタ」ですらなかったんですね。
その点を修正し、あるあるネタにしたことで予選を通過できました。

でもそれだけで通用するほど甘くはなく準々決勝敗退してしまいます。
このコンテストのシーンでは多数の本物の芸人さんたちがキャスティングされていました。
ネタをじっくり映しているわけではないですが、客前での振る舞いなど実力差が画面からも伝わってきました。
その結果、カズマルの拙さが強調されていて「絶対通過しないよな」って思っちゃいましたね。
製作者側がど意図的にこうしたのかはわかりません。
カズマルをほどほどに面白いとして描いているのか、まったくつまらないとして描いているのかいまいち判然としません。
一つ目のネタと二つ目以降のネタにも差がないですし、会場のお客さんが何に笑っているのかわからなかったです。

応援する父親

カズマルの様子を見届けるために会社を休んだ父でしたが、カズマルの人柄の良さは理解したようですね。

そもそもカズマルがキャッチャーの扮しているのは、打たれた投手を励ます様子になぞれえながら「どんな球も受け止める」という包容力を表現しているわけです。
本来なら普通は受け止めきれないミスを受け入れるところに面白さが生まれますし、「僕は好きだよ」という何の励ましにもならない言葉に可笑しみがあるはずなんです。
あるいは、逆に本人が失敗だと思っていないことをめざとく見つけ出して「ドンマイ」と励まし、暗に「それは失敗だぞ」と示す面白さも盛り込めそうですよね。
しかし、彼はネタの中に毒を入れることをしないため、うっかりミスに対して「ドンマイ」と励ますという変なネタに仕上がってるんですよね。

これがカズマルの人間性なのでしょう。

「お父さん、そのために会社休んだの?」っていうセリフはいらなかったかな。

おわりに

深澤辰哉さんの結婚式の司会は面白いですね。
笑わせようと過剰にお葬式の司会っぽさを強調するわけでもなく、絶妙なラインでした。

次回は中井貴一さんが出演されるようです。