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春になったら【第6話感想】

 

 

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木梨憲武さん、奈緒さん出演ドラマ『春になったら』第6話が放送されました。「すべてが思い通りにいくことなんてない」人生において、苦境に立たされた時に支えてくれる存在の尊さが描かれています。

 

放送日・あらすじ

放送枠

フジテレビ 月曜日 22:00~

放送日

2024年2月19日

公式サイト

春になったら | 関西テレビ放送 カンテレ

基本情報

原作

ありません

脚本

福田靖

キャスト

椎名瞳(奈緒)
椎名雅彦(木梨憲武)
岸圭吾(深澤辰哉)
⼤⾥美奈⼦(⾒上愛)
黒沢健(西垣匠)
神尾まき(筒井真理子)
杉村節子(小林聡美)
川上一馬(濱田岳)

相関図はコチラ↓

CHART | 春になったら | 関西テレビ放送 カンテレ

感想

子離れ

今回は端的に言うと子離れの話です。
妻を事故で亡くし、男手一つで娘を育てたことで、「自分がいなければ」という思いが人一倍強い父が娘の成長を実感するお話ですね。

雅彦(木梨憲武)の余命は3月下旬ごろ、瞳の誕生日であり結婚式の予定日であった3月25日ごろだとすると、残り約1か月なんですよね。
放送開始当初より体の不調を訴えるシーンも多くなっています。
タイムリミットが迫る中で彼の中に焦燥感や、寂しさがあふれていますが、その中心にあるのは遺していくことのなる娘への心配です。

彼は弱気になっていて「今から治療を受けることはできますか?」と揺らぎを見せました。

瞳はカズマルに夢をあきらめさせることになった挙句、竜之介の気持ちをないがしろにしてしまい、結局父に結婚を認めてもらうこともできませんでした。
しかも、こうなることを自分が一番望んでいなかったので、様々なストレスを抱えてしまいます。

一人で抱え込んでしまう性格というのも父子家庭で育ち、父に心配をかけまいという思いから醸成されたものなのでしょう。
産後ケア入院で「誰かを頼っていいんだよ」と諭している側の瞳が自分一人で抱え込んでいたということを象徴的にあらわすシーンがあの倒れるシーンなのでしょう。

友達

結婚が取りやめになったときに、岸は瞳の元に駆け付けました。
彼は瞳に思いを寄せているのですが、この時は「友達だから心配なんだ」と自ら「友達」と名乗っています。
これは瞳にとってカズマルが特別であることを悟り、一歩引いた位置に自分を置いたことになります。

その後、美奈⼦(⾒上愛)も岸に対して「これからも友達でいようね」と宣言します。
彼らの中にあった恋愛感情が今回で消え、純粋な友人になりました。
恋人の下位に位置付けられた友人から、かけがえのない友人に変化しています。

サプライズパーティー

自分が瞳を支えてあげなければならないという意識から、娘の周りには彼女のことを心配してくれる素敵な友人がいて、芸人としてはつまらないけど人間としては優しいカズマルがいることを悟ります。

冒頭12年前の娘の誕生日から始まりました。
この時の雅彦は娘と二人で祝おうとして拒絶されてしまいました。

12年前の誕生日パーティとは違い、今回は雅彦は瞳の友人やカズマルを招待し、彼らに混ざって瞳の退院を祝っています。
自分がいなくなっても、娘の周りには彼女を思ってくれる人がいることを実感して、彼の中にあった寂しさは少し和らいだのかもしれないですね。

おわりに

基本的に父と娘の話なのですが、まき(筒井真理子)と雅彦が二人になるシーンは姉と弟の話になるんですよね。元気にふるまっていてもつらさが垣間見える雅彦に「死んじゃうなんて信じられない」って投げかけるトーンに死がリアルに感じられます。