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下剋上球児【第1話感想】圧倒的なクオリティ

 

 

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鈴木亮平さん出演『下剋上球児』第1話が放送されました。高校球児だったことを周囲にひた隠しにしている主人公の謎が気になる作品です。スポーツドラマでありながら、高校野球を手放しで礼賛していないところが特徴的で、大人が見ても面白い作品に仕上がっています。

 

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 日曜日 21:00~

放送日

2023年10月15日

あらすじ

あらすじ|TBSテレビ 日曜劇場『下剋上球児』

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓

下剋上球児 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

基本情報

原案

「下剋上球児」(菊地高弘/カンゼン刊)

 

脚本

奥寺佐渡子

キャスト

主人公

南雲脩司(鈴木亮平)
本作の主人公。三重県立越山高校の社会科地理・歴史担当。

三重県立越山高校

山住香南子(黒木華)
家庭科教諭で野球部部長。
横田宗典(生瀬勝久)
教諭。国語科・古典担当。野球部の顧問と監督を兼務。
丹羽慎吾(小泉孝太郎)
校長。

野球部員

犬塚翔(中沢元紀)
1年生。樹生の孫。名門クラブチームの元エース。
根室知廣(兵頭功海)
1年生。柚希の弟。
椿谷真倫(伊藤あさひ)
1年生。野球初心者。
日沖壮磨(小林虎之介)
1年生。誠の弟。
久我原篤史(橘優輝)
1年生。中学時代は陸上部。
楡伸次郎(生田俊平)
1年生。久我原と同じ中学出身でマイペースな問題児。
日沖誠(菅生新樹)
3年生。主将。壮磨の兄。
長谷川幹太(財津優太郎)
3年生。幽霊部員。
藤本大牙(鈴木敦也)
3年生。幽霊部員。
富嶋雄也(福松凜)
2年生。幽霊部員。
野原舜(奥野壮)
2年生。幽霊部員。
紅岡祥悟(絃瀬聡一)
2年生。幽霊部員。

南雲家

南雲美香(井川遥)
脩司の妻。
南雲青空(番家天嵩)
美香の連れ子
南雲なぎさ(倉田瑛茉)
南雲の娘。青空の妹。

その他

犬塚樹生(小日向文世)
地元越山の名家であり先祖代々の大地主。
犬塚杏奈(明日海りお)
翔の母。樹生の娘。
賀門英助(松平健)
三重県内で最も強豪の星葉高校野球部の監督。南雲の恩師。

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 日曜劇場『下剋上球児』

感想

奥寺佐渡子と塚原あゆ子

本作の脚本家・奥寺氏と演出の塚原氏の組み合わせはこれまでにも数々の名作を生み出しています。

『夜行観覧車』『Nのために』『リバース』『最愛』

いずれも面白い作品なのでぜひご覧になってください。
私は『リバース』が一番好きですが、どれも面白いですよ。

さて、そんなヒットメーカー二人の最新作となれば面白いに決まっています。
三重県が舞台ということで、地方を舞台にしているという点で過去作とも共通点がありますが、他とは題材が全く違うので似ている感じはしませんでしたね。
過去作には湊かなえ原作という要素もあるので違うのは当たり前かも。

『最愛』が駅伝をちょっと扱っていた程度かな。

スポーツドラマ

TBSの野球ドラマと言えば『ルーキーズ』が思い浮かびます。
荒れた学校だという共通点はありますが、本作は熱血スポ根ドラマではないので、似てはいないですね。
むしろ木村拓哉さんの『未来への10カウント』の方が似ているかな。
主人公が高校時代のスター選手でありながら過去にトラウマを抱えているところなど似ています。
生瀬さんも出演しています。
真面目だけど競技の方はダメダメなキャプテンがいるところも同じです。
ただ、ボクシングが個人競技なのに対して、野球はチームスポーツなのでそのあたりは違いますね。

あとは映画ですが『がんばれべアーズ』『フィールドオブドリームス』『もしドラ』の要素もありました。

部活の抱える問題点

本作の特徴は高校野球を手放しで礼賛しているわけではない点にあります。

まず、運動部の顧問は教師にとってプライベートの時間を削る厄介な仕事であることも描かれていますし、何かと口出しをしてくる厄介な親の存在も描かれています。

そして勝利至上主義がはびこり、長時間の練習が生徒の負担になっていること、卒業後野球を嫌いになってしまい野球を辞めてしまう人も多いこと、なども描かれています。

「甲子園を目指す」という言葉を軽々しく口にすることの罪深さ、無責任さを主人公が指摘していましたね。

また、顧問の山住は女性であったために野球をプレイするという選択肢がなく、教師になった後も未経験者ということで疎外されています。

主人公の葛藤

高校野球の地方大会決勝まで進んだにもかかわらず、野球を捨て、大学に入り直した主人公の半生は謎に包まれています。

彼は高校時代の監督であり恩師でもある賀門と同じく社会科の先生の道を選んでいますが、彼の指導には納得していなかったみたいです。
生徒には部活のすばらしさを説くわりに、自分は関わらないようにしており、それどころか教師を辞めることも考えています。

でもバットを振る日沖誠に指導してしまったり、チームを鼓舞したり、野球の楽しさと罪深さの間で揺れ動いているようですね。

今後の展開

おそらく、南雲の抱えるトラウマを解決しつつ、野球部の部員個人が抱える問題点を解決しながらチームとして成長していくことになるのでしょう。
それは、王道の展開で珍しくありません。

このドラマが変わっているのはそのタイムスパンです。

普通、こういうドラマは1年で結果を出します。
なぜなら、当然ですが生徒は1年で卒業してしまうからです。

しかし、初回で2018年が描かれたようにこのドラマは3年間のタイムスパンで描いています。
おそらく1年生のメンバーが主体になるのでしょう。
でもそうなると3年生の日沖は途中で退場することになるんですよね。

初回で明らかになった問題点

犬塚は野球の才能があるものの、学業が振るわず希望の進学先に進めませんでした。
おそらく、野球以外のことはさせてもらえないのでしょう。

プライドが高く、素人同然のチームメイトのミスにいら立ち、周囲も彼に声をかけることができません。

野球を扱う作品では「独りよがりのエースピッチャー」は定番の内容ですね。

おわりに

元プロ野球選手の鳥谷さんも出演されていました。
ユニフォームの着こなしだけでも明らかに「本物だ」って感じがしますね。

ちょっと気になったのはアニメーションです。
野球の技術的な面を補うために入れているのだと思いますが、なんか邪魔された気分がします。