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真夏のシンデレラ 【第4話感想】修の暴言

 

 

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森七菜さん、間宮祥太郎さん出演ドラマ『真夏のシンデレラ』第4話は壊れた店を修繕しながら喧嘩別れしていた夏海(森七菜)と健人(間宮祥太郎)の関係性が修復されるというものでした。しかし、どちらかというとズケズケと嫌味を言う問題児の修が印象に残る回でした。

放送日・あらすじ

放送日

2023年7月31日(月)21:00~ フジテレビ系列で放送

あらすじ

ストーリー 第4話 | 真夏のシンデレラ - フジテレビ (fujitv.co.jp)

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真夏のシンデレラ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

キャスト

蒼井夏海(森七菜)サップのインストラクター。
水島健人(間宮祥太朗)大手建築会社に勤める男性。
牧野匠(神尾楓珠)地元で働く大工。夏海の幼なじみ。
滝川愛梨(吉川愛)江ノ島で働く美容師アシスタント。
佐々木修(萩原利久)研修医。
山内守(白濱亜嵐)司法浪人生。
小椋理沙(仁村紗和)シングルマザー。クリーニング店店員。
早川宗佑(水上恒司)ライフセーバー。医師。
蒼井亮(山口智充)夏海の父。食堂「Kohola」を経営。
蒼井海斗(大西利空)夏海の弟。
村田翔平(森崎ウィン)理沙の元夫。
長谷川佳奈(桜井ユキ)夏海と匠の元担任。

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相関図 | 真夏のシンデレラ - フジテレビ

感想

修復

壊れた店を修復しながら関係を修復するというのはベタで良かったと思います。
最初は匠と作業を開始して、徐々に健人に中心が移行していくのも夏海の心の移ろいのようでした。

建築士と大工という設定はあまり活かされていませんでしたけどね。

前回はそれぞれバラバラにストーリーが進んでいたので一堂に会したこともわかりやすかったです。

いつまで揺れているんだ匠

彼は夏海に漠然とした好意は持っているものの、それが恋愛感情だということに自分でも気づいてないということなんでしょう。
だから健人に嫉妬している理由に無自覚というか、なぜいら立つのかわからないでいます。

幼馴染から恋人になることへのためらいってことなんでしょうけど、もうそろそろ一歩前に進んでほしいですね。

普通こういうドラマって幼馴染の夏海と匠が主人公で、王子様系の健人がライバルとして登場することが多いんですよね。
何でも話せて気を許せる匠と、何でも持っていて優しい健人の間で揺れ動く夏海や、健人に触発されて恋心に気付く匠というのが王道展開です。

一方このドラマは主人公が健人なんですよね。
ここがこのドラマの特色であり難しい部分です。
健人は最初からいい人なので、境界を超えるという関係が描きにくいんですよね。

ちょっと思ったのが、健人は高学歴の御曹司でイケメンなんだからモテモテのはず。
そういう描写があったほうが良かったのかも。
政略結婚の婚約者とか。

シンデレラとは何か?

シンデレラといえば、貧乏な女性が魔法にかけられて出席した舞踏会で王子様に見初められる「白馬に乗った王子様」系の話ですが、昨今の価値観からすればこの結末はあり得ません。

そのため「シンデレラとは何か?」ということを再定義する必要があると思います。

私が思うに

  1. 身分を超えた愛であること
  2. しがらみを捨て、運命に従う
  3. 魔法にかけられる

の3つの要素があるのではないでしょうか。

すると、1は現状でもまぁクリアできると思います。
一番大切なのは2の要素ですね。運命の相手であると思うためには自分の全人格をさらして、相手の全人格を受け入れる、そんな描写がこれから必要になってくるのではないでしょうか?
そして、意外と3の要素も足りない気がしています。
魔法にかかる瞬間、端的に言えば恋に落ちる瞬間ですよね。
「この夏何かが起きそうな予感」のようなものがもっと感じられればいい作品になるのになぁ。

修問題

今回生じた最大の問題が修の件です。
これまでも失礼な男でしたが今回は一線を超えてしまいました。

修は人が気にしていることをズケズケと指摘します。
失礼なんですけど、それでストーリーが前進していることも事実でして、守のウソや夏海の家族の問題、軽そうに見られるという愛梨のコンプレックスはいずれ解決しなければならない問題でした。
だとしても言い方はあると思いますが……。
失礼のレベルを超えて、ただの差別になっています。

このドラマのキャラクターって悩みを抱えていてもそれほど表に出さないことが多いですが、そんな中で修だけがフルスロットルで飛ばしているので余計に違和感があるんですよね。

人の気持ちが本当にわからないというのなら、相手が怒る理由が分からなくて「なんで怒ってるの?」っていう反応をしたり、「またやっちゃった」的な感じで謝るはずですが、彼はそうではありません。
的確に一番ダメージの大きなところを狙い撃っています。
少なくとも、もうちょっと動揺するとか、弁解するとかの描写があったほうが良かったかも。
そうじゃないと確信犯的に傷つけようとしているように見えてしまいます。

あまりに行き過ぎると修だけの問題じゃなくて「何故健人や守は彼を許容しているのか?」といった感じで他のキャラにも延焼していきそうです。

最後「お前と会ってから健人は変わってしまった」というセリフもあったぐらいだから、健人がもっと怒るべきだったと思います。

理沙

修の件で良かった点は夏海に向けた嫌味が理沙に刺さっているという描写です。
周囲もそのことに気付いていないのも良かったです。

この理沙というキャラクターは仁村紗和さんの演技が優れているのはもちろん、このドラマの中で圧倒的に解像度が高いというか、描きこみがされています。
このシーンはもちろん、挨拶だけでその場を立ち去ろうとするのに息子が余計なことを言ってしまったり、「一回ヤッタぐらいで」とサラっと言ってみたり、彼女の周囲で起きることだけ妙にリアルで自然なんです。

だからかもしれないですが、画面上に仁村さん(あとは吉川さん、白濱さんあたり)がいなくなると会話から生気がなくなるというか、変になってしまうんですよね。

他の二組と違い、理沙と宗佑の解決すべき問題は明らかなので成功と失敗が分かりやすいというのもあります。
第一印象が最悪だったというベタなストーリーも安定しています。

ちょっと気になったのは理沙の悩みは春樹の親権を元夫に渡すかどうかであって、片親うんぬんではないという点ですね。
前回もこの点をすり替えようとしていたので意図的だと思います。

修の今後

さて修に話を戻しますと、彼は身を挺してストーリーを推進させてくれたわけですが、彼自身もこのドラマの登場人物なわけで、ここから挽回しなければなりません。

愛梨にビンタされたので、愛梨に惹かれていくのはほぼ確定ですね。
定石で言えば何か大きな挫折を経験して人の気持ちを理解するようになるんでしょうが、彼の発言がそれで帳消しになるのかは微妙です。

ここから彼が挽回するには、

  • 過去に大きな不幸を経験して感情を失ったことが判明する。
  • そのことを健人たちは知っていて彼を許容していた。
  • その過去に蹴りをつける。
  • 夏海たちに誠心誠意謝る。

の4つぐらいは必要かも。
愛梨はカラッとしていて2000年代のドラマヒロインな感じがしますね。

おわりに

前回感想を書くのはやめようと思ったのですが、やっぱい書いてしまいました。
これからも書き続けるかは分かりません。

宗佑はまっすぐ愛情をぶつければ上手く行くと信じている男のようですが、若干気色悪いです。
あと、守について言えば愛梨が「みんな気付いていたよ」的なセリフを言っても良かったんじゃないかな?