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森七菜さん、間宮祥太郎さん出演ドラマ『真夏のシンデレラ』第9話は登場人物たちをライブに参加させるために、結構無理な展開になっていました。前回までの流れが断ち切られ、最終回に向けてやり直している感じがします。
放送日・あらすじ
放送日
2023年9月04日(月)21:00~ フジテレビ系列で放送
あらすじ
ストーリー 第10話 | 真夏のシンデレラ - フジテレビ (fujitv.co.jp)
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真夏のシンデレラ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
キャスト
蒼井夏海(森七菜)サップのインストラクター。
水島健人(間宮祥太朗)大手建築会社に勤める男性。
牧野匠(神尾楓珠)地元で働く大工。夏海の幼なじみ。
滝川愛梨(吉川愛)江ノ島で働く美容師アシスタント。
佐々木修(萩原利久)研修医。
山内守(白濱亜嵐)司法浪人生。
小椋理沙(仁村紗和)シングルマザー。クリーニング店店員。
早川宗佑(水上恒司)ライフセーバー。医師。
蒼井亮(山口智充)夏海の父。食堂「Kohola」を経営。
蒼井海斗(大西利空)夏海の弟。
村田翔平(森崎ウィン)理沙の元夫。
長谷川佳奈(桜井ユキ)夏海と匠の元担任。
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相関図 | 真夏のシンデレラ - フジテレビ
感想
今回が第9話なので最終回まで残り2話です。
最終回に向けて逆算してこのストーリーを作ったのではないか?と疑うぐらい前回までの流れが断ち切られています。
恋愛ドラマなので心が移ろうのは自然ですし、二人の間で揺れ動くのは良くあることなのですが、このタイミングでそうなることに違和感がありました。
順番に振り返ります。
夏の終わり
夏の終わりっていいですよね。
個人的に夏のドラマで一番好きなのがこの夏が終わる寂しい感じなのでこの始まり方は結構好きです。
働き詰めだった夏海(森七菜)が遅めの夏休みをとるものの、何をしていいかわからずぼんやり過ごしているのもキャラとして自然でした。
匠(神尾楓珠)が夏海のためにライバルである健人(間宮祥太朗)にライブのチケットの手配をお願いするのも展開として悪くないです。
ただ、4人でライブに参加するというまさかの展開から雲行きが怪しくなってきます。
それでもライブ中は「今恋をしている人?」という呼びかけに見つめ合う健人と夏海、疎外感を感じる匠と皐月という対比が効いていましたし悪くはなかったです。
なんならその後の「本当に好きなら親とか関係ない」と言い切る匠も良かったんです。
問題はその後、江の島に帰った後です。
どういうことなのか、意味がよく分からなかったです。
なぜこのタイミングで告白しているのか?さっきまでの言葉は何だったのか?疑問が生じます。
というのも、前回の時点で匠は夏海への気持ちを自己認識しているんです。
「一度は身を引こうと最後の思い出にライブに参加したが、好きな気持ちを抑えられなくなった」というのなら、
「やっぱりごめん、好きだ」とか、一旦これまでの幼馴染的な振る舞いを否定してから告白したほうが自然だったと思います。
ヌルっと方向転換するんですよね。
風鈴
匠はセンスがいいというか、キャッチーなアイテムを見つけてくるのが上手いですね。
クジラの風鈴は匠を象徴するアイテムとして優れています。
風鈴の音を昔から刷り込まれている日本人だけが涼しく感じるという蘊蓄から幼馴染という二人の関係に言及するのは完成度の高い話です。
若干前回の花火のエピソードと被っていますけど、風が吹くことで鳴る風鈴は象徴的ですし、「クジラが空を飛んだっていい」というセリフももう一回ぐらい登場するかも。
「風鈴」を夏に飾るのはなぜ?涼しく感じるのは日本人だけ? - 日本文化研究ブログ - Japan Culture Lab (jpnculture.net)
愛梨と修
この二人に関しては修が電話を掛け過ぎて、愛梨に「しばらく連絡を控えて」って言われただけです。
初めての恋愛で浮かれる修と愛梨の温度差、変わっていく自分に対する戸惑いは題材としては悪くないですけど、第9話でする話なのかな?
守と修は陽キャと陰キャです。
ウソをつくしバカだけど明るい守とウソをつけず失礼だけど誠実な修の間で揺れ動く愛梨と、自分にない要素を持つ友人に憧れる男二人の奇妙な友情を描いていたのだと思います。
でも、その構図は既に崩れてしまっているんですよね。
それに、健人がいることでこの構図が見えにくくなっているんです。
3人とも高校時代の友達と一括りにするのではなく、修と守は高校以前からの友達ってことにすればいいのに。
理沙
理沙の話は今回も非常に良かったです。
元夫の翔平(森崎ウィン)と宗佑(水上恒司)が遭遇し、春樹が妙になついていることから二人の関係に勘付くというのも自然です。
海斗(大西利空)を登場させて、春樹を退場させ大人同士の話に切り替えるのも工夫されています。
この元夫は以前理沙に再婚を提案していましたが、その時は理沙に恋人がいることを知りませんでした。
結構常識的な人物のようなので、おそらく再婚の件はあきらめて、春樹の父親としてだけの関係を続けることになるのでしょう。
理沙は春樹のことを一番に考え、宗佑に対する感情を胸の中にしまっています。
宗佑も理沙の想いを理解し、彼もまた理沙への想いを封印しています。
登場する全員の考え方や行動が理にかなっていて一番安心して観ていられますね。
翔平の口から「理沙の本当の気持ちに向き合うことを避けていた」と、「本当の気持ち」というキーワードが発せられました。
匠の「本当に好きならそれだけでずっと一緒にいられる」というセリフとも共鳴しています。
理沙と宗佑が本当の気持ちを素直に示せるのかが最終回に向けての課題です。
二人が突破すべき障壁は明らかですし、共感できますよね。
これぐらいのストレートなテーマがドラマの終盤にふさわしいと思います。
おわりに
ライブシーンを入れることはあらかじめ予定されていたのでしょうか?
それとも、途中で「ライブのシーンを追加してくれ」と頼まれたのでしょうか?
いずれにしても劇中にライブを開催し、そこに登場人物を4人も登場させるのって脚本的に結構難しいですよね。
このドラマがイマイチ人気がないのは男性陣がジメッとしているからだと思います。
健人がもっと爽やかなキャラクターで、守が底抜けにチャラく、宗佑が情熱家なら、かなり印象が変わったのではないでしょうか?