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ばらかもん 【第7話感想】親子対決

 

 

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杉野遥亮さん出演ドラマ『ばらかもん』第7話は清舟(杉野遥亮)の父・清明(遠藤憲一)が来島し、書道対決しました。一度解決した問題をもう一度掘り返すような内容ですし、描き方も妙に複雑でしたけど、飯尾さん演じる郷長が良かったです。

 

放送日・あらすじ

放送日

2023年8月23日(水)22:00~ フジテレビ系列で放送

あらすじ

ばらかもん | ストーリー - フジテレビ (fujitv.co.jp)

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キャスト

半田清舟(杉野遥亮)書道界の家元の後継ぎ。
琴石なる(宮崎莉里沙)小学1年生。
久保田育江(田中みな実)七ッ岳病院に勤務している看護師。
山村美和(豊嶋花)勝気な中学2年生。
新井珠子(近藤華)漫画家志望。美和の友達。
木戸裕次郎(飯尾和樹)七ツ岳の郷長。
木戸朋子(山口香緖里)郷長の妻。
木戸浩志(綱啓永)郷長の息子。
八神龍之介(田中泯)書道界の実力者。館長。
神崎康介(荒木飛羽)書道家。
川藤鷹生(中尾明慶)半田の友人。
半田清明(遠藤憲一)清舟の父。

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ばらかもん | 相関図 - フジテレビ (fujitv.co.jp)

感想

冒頭

今回は両親が五島列島にやってくるという話なのでバラバラ感はそれほどありませんでしたが、それでも冒頭の神社の石垣の穴の話は本編と関係がありません。
どちらかというと、前回の「世代を超えて引き継がれる記憶」的なストーリーです。
もしかすると各話の繋がりを保つためにあえて第7話に入れたのかもしれませんね。
言われてみればたしかにヤスばの死を清舟が受け止めている感じがしたのでこれで良かったのだと思います。

ギャグシーン

面倒な母親が来るということで子供たちを立ち入り禁止にするという清舟に対して「座って入ればいいのか?」と寝そべったりブリッジしたりして対抗するギャグシーンがありました。
これは「立ち入り禁止」という文字で見るから面白いギャグだと思うんですよね。
映像で見てもあんまりおもしろくなかったです。
逆に羊羹を人数分切り分けたのに知らぬ間に人が増えているというギャグは映像的で面白かったです。

「かせする」は「手伝う」という意味だそうですが、母の中にある東京での清舟と五島で成長した清舟の対比が方言によって際立っていました。

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郷長の話

郷長(飯尾和樹)は清明と若いころからの付き合いで親子両方を知っています。
彼の口から二人とも変わり者であるという共通点が語られる一方、「不思議と似ていない」と核心を突く発言が出ました。
「清舟は気持ちが顔に出るから親しみやすい」という何気ない誉め言葉が、清舟にとっては父に比べて自分が劣っている部分だったんですね。

感情を書道で表現する清明の方が書道家としては格上だということは説得力があります。
一方で、父を超えるためには今の朗らかな清舟を捨てなければならないとするとそれが正しいとも限らないこともほのめかされています。
また、越えられる側の視点も提供されています。

この「父を超えるには?」が今回のテーマでした。

飯尾さんは常に飯尾さんで方言も使わないんですけど、清舟の言葉に耳を傾ける表情とかしゃべっていないときも自然です。

個人的に好きだったシーン

なるが習字道具を持ってきたシーンが個人的に好きです。
新品の習字道具を自慢するつもりだったのに、安物だとか軽いとか思惑とは違う展開になって気分を害するあたりが子供らしいですね。

親子対決

対決に至る過程は置いておくとしても、二人のやっていることは子供の心をつかむアイデア対決の様相で字の上手さにはあまり関係ありませんし、結論ありきで描かれているような気がします。
でも、規則正しい字と知識と子供への媚で勝とうとする浅はかな清舟に対して、清明は子供の心が何に向かっているのかを的確につかんでいて、観ている視聴者にも勝敗が明らかなのが良かったです。

でもこの後の展開が複雑でわかりづらいんですよね。
私も自分の解釈が正しいのか自信はありません。

清明は息子の字をつまらない字ではなく素直な字と評します。
「遊び心がない分、努力と意地で人の心を打つのがお前の魅力だ」と諭すわけです。
これは今のままでいいというメッセージであり、館長の言葉とは相容れません。
認めているようで認めていないというか、「俺の教え子としては合格」みたいな言い方です。

しかしそのあと風が吹き、清舟は奇抜で遊び心のある作品を作り上げます。
最後の作品は「白い紙と墨で心を表現する。」という清明の言葉をそのまま表現したものですね。
これは清明が知らない清舟の姿であり成長した姿でもあるわけで、これを受けて最後に「どんな状況でも書けるオリジナルな字を見つけろ」と言い残して島を去ります。

清明はあの字を見て息子が自分を超える可能性を見出したのだと私は解釈しました。
ライバルとして認めたのでしょう。
だから、仕事を手伝うように言ったんだと思います……多分。

何が分かりにくいかというと、清舟が「やっぱりだめかぁ~。」と漏らしていたように、「つまらない字」という一度解決したはずの課題にもう一度取り組んでいるんです。
そして半紙を並べて作った心という文字を見ても「凄い!」とは思いませんし、どこか以前の「鯛」とか「石垣」に似ているんですよね。

清明が「本来書道の巧拙は簡単に決まらない」と言っていましたが、清明がこの「心」のどこに脅威を感じたのか全く分かりません。

結局良い字とは何なのかが余計にわからなくなってしまいました。

あの半紙の一枚一枚は清舟が子供のころから清明のもとで研鑽を積んできた過程です。それらを要素として並べ、より大きな書への「心」を体現したというのは、館長の言う自由な発想と父の言う素直な魅力を高次元で融合したということなのかな?

おわりに

お見合いの話は特に必要なかったですね。
お見合いの話が出た時に育江が現れたので、「島にこんな素敵な人が」的な展開になるのかなと思ったのですが、そうでもなさそうです。

次回はなるの両親の話のようです。

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