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ばらかもん 【第6話感想】ヤスばの死

 

 

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杉野遥亮さん出演ドラマ『ばらかもん』第6話は清舟(杉野遥亮)が島に戻るエピソードとヤスばの死が描かれました。多少唐突にも思える展開ですが田中みな実さんの熱演もあり、気にはなりませんでした。

 

放送日・あらすじ

放送日

2023年8月16日(水)22:00~ フジテレビ系列で放送

あらすじ

ばらかもん | ストーリー - フジテレビ (fujitv.co.jp)

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キャスト

半田清舟(杉野遥亮)書道界の家元の後継ぎ。
琴石なる(宮崎莉里沙)小学1年生。
久保田育江(田中みな実)七ッ岳病院に勤務している看護師。
山村美和(豊嶋花)勝気な中学2年生。
新井珠子(近藤華)漫画家志望。美和の友達。
木戸裕次郎(飯尾和樹)七ツ岳の郷長。
木戸朋子(山口香緖里)郷長の妻。
木戸浩志(綱啓永)郷長の息子。
八神龍之介(田中泯)書道界の実力者。館長。
神崎康介(荒木飛羽)書道家。
川藤鷹生(中尾明慶)半田の友人。
半田清明(遠藤憲一)清舟の父。

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ばらかもん | 相関図 - フジテレビ (fujitv.co.jp)

感想

貫く生と死のイメージ

美和と珠子の入選の話、島に戻ることに反対する母親の説得、そしてヤスばの死と、毎度のごとくいろんな話が盛り込まれていてまとまりはないのですが、糸巻き車というアイテムなど全体的に生と死というテーマが要所に描かれていて統一感がありました。

例えば、若き日の清明(遠藤憲一)が島で新たな生命の誕生に立ち会ったことが書道家としての成長のきっかけとなったというエピソードは、後に清舟がヤスばの死に直面するという形で対比されています。

ヤスばの件については後で触れるとして、それ以外のことについて先に書きます。

第2章

今回から第2章に入ったということですが、それほど大きな違いはありませんでした。
ただ、初回と対比する形で第1村人こと耕作の運転するトラクターの荷台で海を眺めた感想が「綺麗だ」に変わっていたり、書展の結果にこだわらなくなっていたりと変化は感じられました。

逆に美和の方が順位を気にしているというのも面白かったですね。
結果だけ見れば銀賞に終わった美和ですが、過去の作品と比べると確かに上達していることに気付き「努力は無駄ではなかった」と立ち直ります。
本筋とは関係ありませんが、清舟が子供たちと真剣に接していたことやそこに流れる時間が感じられて良かったと思います。
清舟だって日々上達する二人から影響を受けていたのでしょうね。

糸巻き車

今回のキーアイテムは糸巻き車でした。
ネジを巻いて進みパタリと止まるこの素朴なおもちゃ自体が生と死を感じさせます。
島の子供たちはヤスばからこのおもちゃのつくり方を教わり、美和がなるに作り方を教えたように次世代へと綿々と伝承されていきます。
清舟のセリフに「村の中で生きているヤスばとともに生きていく」といセリフも有りましたが、ヤスばが死んでもヤスばの記憶は島の中で伝えられていくんですね。

糸巻き車を作ろう │科学実験データ│科学実験データベース│公益財団法人日本科学協会 (proto-ex.com)

ヤスばの死

特徴的だったのがヤスばが息を引き取るところは見せていないんですよね。
「昨日救急車で運ばれてそのまま死んだ」という事後報告で終了し、慌ただしい葬儀のシーンへと移ります。
基本的に湿っぽくないんですよね。
実際の葬式などでもそうですが、準備や手続きが大変で悲しむ暇がないなんてことはよくある話ですよね。
だからこそ育江の慟哭が印象に残ります。
彼女とヤスばの親密な関係は前回ちょっと描かれただけなのでほぼ今回が初出しなんです。
本来そんな彼女の涙に感動する義理はないというか、「知らねえよ」って話なんですけど、やっぱり感動してしまいます。

あとは先ほども書きましたが、野辺送りの旗に名前を書き込むという行為は、清明が命名札を書くという行為と対比されているのだと思います。

【公式】野辺送り とは?現代ではあまり見られなくなった葬列の風習について解説 こころ斎苑 | 葬儀・家族葬ならお任せ (cocolonet.jp)

死を理解できない子供

特に涙を誘うのがなるたちですね。
彼女たちは死を理解していないので、焼き芋に栄養があると聞くと体調の悪いヤスばに分け与えるんです。
霊柩車には「カッコいい」と感想を漏らします。
ヤスばの死も「二度と会えなくなる」という程度にしか理解していないのですが、分かっていないようで分かっていて、彼女なりにヤスばに寂しい思いをさせまいと気丈に振舞っている姿が涙を誘いますね。
ちょうどお盆で死別した人のことを考える時期ですから、自分の幼少期の体験や、大切な人との別れを重ねた人も多いのではないでしょうか?

おわりに

原作ファンの人にはいろいろと思うところがある回かもしれませんが、原作未読の私は素直に楽しめました。

ただ、あの清舟の母のシーンは苦手です。
原作でもああいうキャラなのかもしれませんが、こういうところこそ実写のテイストに合わせてほしいなぁとは思います。

あと、育江と陽菜は親子なんですよね。
普段はなんとなく全員知り合いって感じでも平気ですが、葬式になると親戚関係が気になります。
親子の描写はもっとあったほうが良いかも。

関連リンク

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