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堀田真由さん、萩原利久さん出演ドラマ『たとえあなたを忘れても』第8話が放送されました。再び記憶を失った空を見て打ちひしがれる美璃（堀田真由)が空を愛し続けると決意するまで描かれています。複雑な想いを手際よく説明していました。
放送日・あらすじ
放送枠
テレビ朝日 日曜日 22:00～
放送日
2023年12月10日
あらすじ
配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
たとえあなたを忘れても - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ
基本情報
原作
ありません
脚本
浅野妙子
キャスト
河野美璃（堀田真由)音楽教室のピアノ講師。
青木空（萩原利久)キッチンカーを経営する記憶障害を持つ青年。
森亜弓（松井玲奈)携帯ショップの上司。
山内和樹（南北斗)美璃の同僚。
田村俊貴（こがけん）店長。
遠山保（風間俊介）美璃の従兄。心療内科の医師。
宮下茜（畑芽育）保の患者。記憶障害を持つ
樋口充（平井亜門）院内薬剤師。
藤川沙菜（岡田結実）薬剤師。空の幼なじみ。
衛藤まりあ（森香澄）プロのピアニスト。美璃の音大時代の同期。
河野ゆかり（加藤貴子）美璃の母親。
青木理佐子（檀れい）空の母親。
青木智也（丸山智己）空の父親。
相関図はコチラ↓
相関図｜『たとえあなたを忘れても』｜朝日放送テレビ
感想
再び記憶を失う
空が再び記憶を失いました。
これまで積み上げていたものがリセットされたことにより美璃（堀田真由)が感じているであろう徒労感は、観ているこっち側にも伝わってきます。
というか、実際疲れます。
しかも、前回の記憶喪失と違って、空もよそよそしくて余計につらいですね。
面白かったのは空の戸惑いを茜の（畑芽育）体験を通じて説明している点です。
そのことについて書く前に触れておきたいこのドラマの欠点があります。
このドラマでは茜はばったり3度も昔の友達と遭遇しています。
第8話に限っても、茜が落ち込んでふらついているときに美璃ともばったり出会うんですよね。
もうちょっと工夫があればいいのになぁとは思いますね。
さて、茜は東京へ引っ越した元カレから自分の知らない過去を知らされ困惑します。
それはとても楽しそうな思い出なのですが、彼の中にいる自分、写真の中にいる自分が自分の中には存在していないことを受け止めきれなかったんですね。
空が美璃の写真を剥がし、データを消去していたのも茜と同じ心境だったのでしょう。
自分の知らない自分を相手が知っているという苦しさは想像に難くありません。
このドラマは説明的過ぎる面がありますが、このシーンは茜をうまく使うことで最低限の理屈っぽさに抑えていたと思います。
傷つくのになぜ愛するのか？
第8話のテーマは「なぜ傷つくとわかっていて愛することを止めないのか？」だと思います。
保は「精神疾患の患者と付き合う時には自分を保つことが大切だ」と忠告し、距離をとるようアドバイスしました。
沙菜（岡田結実）は傷つくことに慣れることで空と付き合い続けていますが、彼のために有休を使ってしまうなど、無理を重ねてしまっているんですよね。
世話を焼いて依存した関係性は「愛」とは異なるということなのでしょうね。
面白いのが、「距離をとれ」とアドバイスしている保がそのまま美璃に世話を焼いて旅費を負担するとか言い出しているところです。
記憶障害に関わらず、互いを尊重した関係を築くことは難しいのかもしれません。
人間は記憶で出来ている
よく「人間は二度死ぬ。二度目はその人のことを知っている人がいなくなった時だ」的な話を聞きますが、「忘れられる」ということは「死ぬ」こととある意味では同じぐらい辛い体験なのかもしれません。
沙菜は「すべてを忘れたとしても空が空であることに変わりはない」と励ましていましたし、美璃は「たとえあなたが忘れても」私はあなたを愛し続けると宣言してタイトルを回収して終わっていきます。
「記憶があるから、好きだからそばにいる」ってまぁそりゃそうだよな、って感じです。
記憶の中のあなたではなく、目の前にいるあなたを愛し続けるということなのでしょう。
美璃はずっと過去のトラウマに縛られて生きていましたから、今を生きるという肯定的な愛し方に到達したということなのかもしれませんね。
おわりに
空の中に存在する記憶の断片が次回どのように作用するのかが気になります。
最終回はどのように終わっていくのでしょうね。
