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たとえあなたを忘れても【第3話感想】

 

 

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堀田真由さん、萩原利久さん出演ドラマ『たとえあなたを忘れても』第3話が放送されました。これまでばらばらに登場していたキャラクターたちが一気に絡まりだしました。忘れてしまう辛さと忘れられる辛さ、忘れたくても忘れられない辛さなど、いろんなキャラが登場して共感できる作品です。

 

放送日・あらすじ

放送枠

テレビ朝日 日曜日 22:00~

放送日

2023年11月05日

あらすじ

『たとえあなたを忘れても』|朝日放送テレビ

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
たとえあなたを忘れても - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

基本情報

原作

ありません

脚本

浅野妙子

キャスト

河野美璃(堀田真由)音楽教室のピアノ講師。
青木空(萩原利久)キッチンカーを経営する記憶障害を持つ青年。
森亜弓(松井玲奈)携帯ショップの上司。
山内和樹(南北斗)美璃の同僚。
田村俊貴(こがけん)店長。
遠山保(風間俊介)美璃の従兄。心療内科の医師。
宮下茜(畑芽育)保の患者。記憶障害を持つ
樋口充(平井亜門)院内薬剤師。
藤川沙菜(岡田結実)薬剤師。空の幼なじみ。
衛藤まりあ(森香澄)プロのピアニスト。美璃の音大時代の同期。
河野ゆかり(加藤貴子)美璃の母親。
青木理佐子(檀れい)空の母親。
青木智也(丸山智己)空の父親。

相関図はコチラ↓
相関図|『たとえあなたを忘れても』|朝日放送テレビ

感想

関係性

今回はバラバラに登場していたキャラクターたちが結び付き始めましたね。

  • 薬剤師の藤川沙菜(岡田結実)と遠山保(風間俊介)が出会う
  • 保が河野美璃(堀田真由)と青木空(萩原利久)が一緒にいるところを目撃する
  • 宮下茜(畑芽育)が美璃と保がいとこ同士だと知る
  • 美璃が青木理佐子(檀れい)が空の母親だと知る

それぞれの関係が絡み合うことでドラマとして面白くなってきた反面、「知り合いなんですか?」みたいなシーンが何度も出てきたことに違和感を感じないわけでもないんですよね。

「たまたま出会う」ことが多すぎたんですよ。
誰かと二人でいるところにもう一人がやって来て、「知り合いですか?」という展開ばっかりでしたからね。

もう少し全員が一堂に会することに違和感のないシチュエーションを用意すればいいのに。

マウントをとる沙菜

長年空を支えている沙菜と美璃が結構バチバチでした。
沙菜にとっては空のことを本当に支えられるのは自分しかいないという自負もあるでしょうし、彼を献身的に支えてきたという時間の積み重ねがあります。

「お酒が弱い」「唐揚げが好き」「カニアレルギー」など美璃が知らない空のことを言い並べるシーンはマウントをとっているようにも見えます。
普通なら「嫌な女」で終わるシーンなのですが、彼女の場合は何度も傷ついてきたであろう過去が見えるのでそんなに嫌な人には見えませんでした。

「会うなとは言っていない。会わんほうがいいと言っただけ。」というセリフが彼女の気持ちを良く表現していますよね。

美璃の特別性

沙菜は空に何度も忘れられることを経験したせいで、寂しい思いをすることに慣れてしまいました。
治療に消極的な空の心境を「苦しんでも仕方ないからあきらめただけ」と説明していましたが、彼女も同じ心境なのでしょう。
明らかに好意を寄せているのに空と一定の距離を保っているのには空を傷つけたくないという思いと自分が傷つきたくないという思いの両方の理由が存在するように思います。

だからこそ、美璃の純粋な思いにいら立つのでしょうね。
そして、美璃が空にとって特別なこと、空が美璃に対して自分に対する気持ちと明らかに異なる思いを抱いていることに嫉妬も感じているのでしょう。

「交わらない二つの世界が交わって一緒の空間にいるように思える瞬間がある」

なんて言われたらショックですよね。
何年も献身的に支えてきた自分は今でも交わらない世界の住人で、急に現れた美璃が自分には踏み込めない世界にいるだなんて受け入れがたいです。

廃墟は空だけの寂然とした世界の象徴で、美璃はその中に入り込んだってことだったのですね。

忘れることと忘れられない過去

美璃はピアノに関して何かトラウマ的な経験をしたことは以前から判明しています。
保も忘れられない恋人の存在があって、おそらく手の傷とも関連しているのでしょう。

このドラマには思い出したくても思い出せない人と忘れたくても忘れられない過去を持つ人がそれぞれ時間の止まった世界を生きています。

記憶喪失の原因もトラウマ的な思い出であるとされているので、過去に向き合うことがテーマになってくるのでしょう。
忘れていたい過去を思い出させることには一種暴力性のようなものを少し感じますので、過去を抱えながら心療内科に務める保という人物に興味が湧いてきました。

思い出すことは本人にとっても辛いかもしれないし、沙菜や理佐子(檀れい)のようにかりそめの幸せをかみしめている人もいれば、あきらめた人もいます。
すべての登場人物の心境にそれぞれに共感できる余地があるドラマですね。

おわりに

岡田結実さんの関西弁が凄く攻撃的に聞こえるんですよね。
まぁ、攻撃的なキャラクターなので間違ってはいないのでしょう。
そろそろ彼女が弱音をのぞかせるシーンも登場するでしょうし、それがあればもっと共感できるキャラになるかも。