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ラジオが舞台のドラマや映画ってろくなことにならない気がするんですけど、本作は期待が持てそうです。
放送日・あらすじ
放送日
2023年4月21日(金)23:15~テレビ朝日系列で放送
あらすじ
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感想
北海道の設定
原作は北海道が舞台の設定ですが、ドラマ版では架空の町が舞台になっています。
ラジオって地域性のあるメディアだと思うので北海道のままの方が面白いと思うのですが、何か理由があるんでしょう。
地方都市のラジオ局と言われてもイマイチイメージしづらい部分があります。
それにスープカレー屋という設定がちょっと浮いている感じがしますね。
西村さんの演じている店長というキャラクターが公式サイトの設定と符合しないんです。
小芝風花さん
小芝風花さんって優等生っぽいイメージがあったので、がさつでぶっちゃけキャラのミナレを演じるのはギャップがありました。
『魔女の宅急便』のイメージなんですかね?そんなに真面目な役ばかりを演じていたわけでもないと思いますが、今回の役は金髪にしているしインパクトがあります。
ミナレの才能
第1話は元カレに50万をだまし取られバーでくだをまいていたところをかってに録音されるところから始まります。
SNSで話題を呼ぶことが重視される時代だし、地方のラジオ局って素人を起用することもなくはない、というか結構有名なラジオDJも最初は半分素人だったみたいなことも聞いたことがあるので、早口でまくしたてるようなスピード感で素人とは思えないしゃべりをするミナレが起用されること自体には違和感がありませんでした。
じゃあ面白いのか?
放送作家が指摘しているように、いきなりしゃべれと言われて一度も噛むこともなく、内容が伝わるように構成して、熱量を込めてしゃべるスキルは才能といえるでしょう。
でも話している内容自体はそれほど面白くありません。
「九州男児という言葉に踊らされて、金をだまし取られた自分のふがいなさ」というストーリーは面白いんですけど、「食べログ3.2」みたいな小ネタがつまらないんですよ。
例えば「チュッパチャップスぐらい舐めてる」とかミナレと同レベルのユーモアを店長たちも使っていて、それほどミナレのセンスは伝わってきませんでした。
それに深夜ラジオで受けるトークが昼間のラジオや店内での客との会話でも受けるとは思えないんです。
ミナレが常にああいう人物というのはちょっときついですね。
ラジオドラマ
それでも私はこのドラマは面白いと思います。
ミナレは自分が私生活で抱えたうっぷんを話芸に昇華させラジオドラマのようなトークに変換するんですが、現実から虚構にシームレスに流れていく感じが何とも言えず楽しいんです。
よく芸人さんが言う「トークを盛る」という手法、虚実入り混ぜて話すやり方を映像で見せている感じがしました。
頭の中で再構成した跡が見える感じが面白いんですね。
それに「後悔したいのではなく、挽回したい」という自分のダメな部分も含めて受け入れる感じも好きです。
ミナレの普段の言葉のセンスにはそれほど笑えませんが「スウェーデンは福祉が~」っていうところはなぜか笑えました。
まとめ
この主人公のトークスキルが完成されたものとされているのか?粗削りなものとされているのか?で今後の評価は変わってくるかもしれません。
少なくとも小芝さんが熱量込めてこのドラマに取り組んでいることは確かなので、それだけでも見る価値はあると思います。