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放送日・あらすじ
放送日
2023年2月22日(水)22:00~日本テレビ系列で放送
あらすじ
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リバーサルオーケストラ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ
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相関図|リバーサルオーケストラ|日本テレビ (ntv.co.jp)
感想
音楽家としての覚悟
初音(門脇麦)が市役所からオーケストラに出向している現状をどうするか?団員を続けるか?それとも普通の安定した公務員に戻るか?というところからストーリーが始まりました。
10年目の関係者との食事や、三島(永山絢斗)とのテレビ出演など、最初から最後まで一貫して10年前のトラウマの克服と覚悟に関するストーリーでまとまりがありましたね。
三島のいら立ち
10年前三島が初音に放った言葉が明らかになりました。
「全部台無しにしたんだよ」「お前は舞台に立つ資格がない」「もう二度とプロを名乗るな」どれも辛らつな言葉です。
そして父親(加藤雅也)や朝陽(田中圭)を交えた食事会でも三島はいら立ちます。
「楽しく」「頑張っている」という初音の言葉が厳しいプロの世界でやってきた彼にとっては「ぬるく」感じたのでしょうね。
父の関心が初音のほうにあるという劣等感や、自分より才能があり、自分にはできないことを易々とやってのけ、音楽を楽しむ余裕がある初音に嫉妬しているのかもしれません。
朝陽がじっと聞いていたのも周囲の声に影響され覚悟が定まらない初音に思うところがあったのでしょう。
テレビに出演するのも、食事会に出席したのも、これ以上団員たちに甘えられないという初音のせめてもの責任感からの行動です。
でもそれは朝陽が期待する責任の果たし方ではないのですね。
初音は自分のふがいなさとそれでも優しく接してくれる団員たちへの申し訳なさから、「どうしてこんな私にやさしくしてくれるの?」って感じで「田舎のぬるいオケ」というひどい言葉を吐いてしまいます。
簡単に言えば「お前たちのせいだ」って言葉ですから、ここでも責任を果たせていないんですよ。
そしてこれは三島から言われた言葉なんですよね。
そして団員たちにもプロとしての自覚が芽生えていることも表現されていました。
もはや玉オケは三島の言うようなぬるいオケではなくなっているのです。
穂刈の存在
穂刈(平田満)は年齢のせいか演奏がうまくいかず首席の座を譲ることになってしまいます。
しかし、初音と違い音楽家としての覚悟のある彼はそれを静かに受け入れるんです。
穂刈の態度は初音のそれと対比されています。
音楽家として生きていくことの厳しさ、そして音楽で生きていくと決めた以上、その『運命』を受け入れ音楽に殉じる、穂刈の強さが見えたシーンでした。
彼が作った練習用の映像は後の展開に生きてきます。
テレビ出演
朝陽が言った「自分を貶めるのは君の音楽を信頼するものを貶める行為だ」っていうのは再三言われている仲間を信じることです。
また優れた演奏は人の運命を変えるし、そのことに責任を持たないといけないってことでもあります。
「資格があるかどうかを決めるのは世間でも三島でもなく聴衆だ」っていうのはまさしくプロとしての覚悟であり、逆に言えばプロは結果で聴衆に判断される厳しい世界だってことですよね。
何とか立ち直ってテレビ出演する初音に最後の試練が降りかかります。
三島が突然チャイコフスキーを演奏するよう無茶振りしてきたのです。
ここの演出が素晴らしかった。
突然弾けたことには賛否あるでしょうが、私はそこはあまり気になりません。
演奏しているのは初音一人なのですが、穂刈が作った映像のようにオーケストラの演奏が初音の頭の中で重なっていくんです。
そして、弾き終わったところで拍手とオケの演奏が一体となって彼女のカムバックを祝福するんですね。
三島との和解
三島も案外良いやつでした。
10年前も壁にぶつかるいら立ちを初音にぶつけていたようです。
彼が自分の言葉で才能のある音楽家を一人つぶしてしまったことに罪悪感を抱いていたかは不明でした。
ちょっと気になりますね。彼のこれまでの行動の真意が、彼の説明だけでは納得できないところもあるんです。
「宇宙一かっこよかった」というのは冒頭幼少期の初音が言っていた言葉と一緒です。
そして「復帰おめでとう」という三島の言葉も演奏会の後一度言っているセリフです。
今回は心からのおめでとうだっていうことなんでしょうね。
でも、三島と初音が和解しちゃうと高階と玉オケの対立が鈍くなってしまいます。
フェアな戦いになるのか?あるいは戦うのではなく共闘するのか?最終回への展開が変わってきそう。
でもそもそも音楽で戦うのは変だし、音楽万歳!的な内容になりそう。
まとめ
初音がトラウマを克服する重要な回でしたが、そこで出された結論は初音を甘やかすものではなく、実はプロとしての覚悟を問うむしろ厳しい物でした。ですがそれが音楽の力で祝福を持って迎えられるのでポジティブで感動的な回でした。
オフィシャルブックも発売されるようです。