本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。
堺雅人さん、阿部寛さんをはじめとする日曜劇場オールスターが出演した『VIVANT』第9話が放送されました。ベキ(役所広司)の半生が彼の口から語られ、テントの創設の過程や目的が明らかになりました。仕手戦や資源開発を巡る駆け引きのような経済的な題材も盛り込まれていました。
放送日・あらすじ
放送局・放送枠
TBS系列 日曜日 21:00~
放送日
2023年9月10日
あらすじ
配信状況はこちらか公式サイトをご確認ください↓
VIVANT - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
キャスト
乃木憂助(堺雅人)
野崎守(阿部寛)
柚木薫(二階堂ふみ)
黒須駿(松坂桃李)
ノゴーン・ベキ/乃木卓(役所広司/林遣都)
ノコル(二宮和也)
相関図はコチラ↓
日曜劇場『VIVANT』|TBSテレビ
感想
ベキの過去
第9話の大半はベキ(役所広司)の口から彼の半生が語られるパートでした。
これまで明らかになっていたのは野崎(阿部寛)の独自調査と乃木(堺雅人)の断片的な記憶、そして前回乃木がテント内部で目撃したもの、に基づいた情報でした。
たたら製鉄により作り変えられた中国地方の山地と平野 (yamaguchi-u.ac.jp)
そのため、乃木と離別してからどのようにして現在のテントが出来上がったのかについてはほとんど語られていませんでした。
一番の注目ポイントはベキたちを置き去りにしたヘリコプターの正体でしたが、それは公安の指揮官が見捨てたということだったみたいです。
ベキの妻・明美(高梨臨)は拷問の末死んでしまったみたいですね。
ベキは「日本への恨みはない」って言っていますし、このドラマは「敵か味方か、味方か敵か」がキャッチコピーなので、別班とテントが組むなんてことすらあり得ますね。
ベキの潜入やその後は、同じTBSドラマで公安による潜入を描いた『MOZU』に若干似ていました。
拷問シーンは『MOZU』の方が激しかったです。
息子を失い生きる気力を失っていたところにノコルと出会い立ち直っていくという展開も他の作品で観たことがある気がするんですけどね、思い出せません。
その後の村人たちを武装集団から守るシーンは『七人の侍』の雰囲気があります。
運命的なつながり
第1話で乃木の命を救ったアディエルがベキが古くから知る孤児の一人であることがわかりました。
そしてアディエルの住んでいた家が乃木の生家であることも発覚します。
乃木が柚木(二階堂ふみ)に惹かれるのは幼いころの母の記憶と柚木を無意識の内に重ねているからかもしれません。
テントの目的
テントが土地を取得していたのはあの土地から鉱物資源のフローライトが産出されることを知ったからだったようです。
フローライトからはフッ化水素が取り出せるため、半導体には欠かせない鉱物みたいです。
フローライトで得た利益を孤児たちを養う資金に充てたいみたいですが、土地を確保しても、歳出するためには設備も必要ですし、莫大な投資が必要です。
彼らとべレール興産という会社だけで可能なのでしょうか?
最終的に日本の商社が協力してハッピーエンドになるのかな?
資金調達
猛烈な勢いで土地を買い占めていたテントでしたが、他の区画とは異なり首都に近くインフラの整った最後の1区画の取得には苦戦していたようです。
「土地をいきなり買うのではなく、運用してから買えばよかったんじゃない?」って思わなくもないですが、彼らは愚直に稼いだ分を全部土地にオールインしていたようです。
彼らはかなりの金額を動かしている割には投資や運用には無頓着なようですね。
それに、二束三文の土地を買い占めている会社があれば、誰かがリークしなくても「何か見つけたな」って気付くと思います。
信用取引
「とにかく手っ取り早く、人も殺さず資金調達したい」という無茶な願いを叶えるため乃木が信用取引を提案します。
信用取引とは? | 入門講座 | 信用取引 | 国内株式 | 楽天証券 (rakuten-sec.co.jp)
ショートポジション|証券用語解説集|野村證券 (nomura.co.jp)
いわゆるショートポジションというやつで、株が値下がりすれば儲かる取引ですね。
この取引はリーマンショックを描いた『マネーショート』という映画にも登場します。
ちなみに『マネーショート』という映画のショートとは「資金がショートする」という意味に思われがちですが、原題は“The Big Short”でショートポジションを意味しているそうですよ。
通常は株が値上がりするか値下がりするかは分からないので、確実にもうかるわけではありません。
しかし、別班の持っている企業の不祥事情報をリークすることで株価を確実にもうかるという算段です。
グリコ・森永事件を描いた『罪の声』にもこの手法は登場しています。
【罪の声】株価操作(仕手)でどうやって儲けた?仕組みや方法を分かりやすく解説! | ドラマスクリーン (happymackeyblog.com)
今期のドラマ『ダイマジン』でも登場しました。
マーケットが何時に開くとか、ストップ安を考慮した場合何目標金額まで何日かかるかとか、細かく設定が考えられていて面白かったですね。
ストップ高・ストップ安の売買 | 約定の仕組み | 取引ルール | 現物取引 | 国内株式 | 楽天証券 (rakuten-sec.co.jp)
裏切者
テントの企みが国にバレてしまい、彼らが巨万の富を得る計画は頓挫してしまいました。
採掘権は確保していたようですが、国から事業を妨害されれば上手く行かなくなってしまいます。
ここで裏切者を探すくだりになるのですが、乃木が怪しすぎるということで拘束されてしまいます。
あの情報をリークしたのはベキかノコルだと思います。
次回最終回なのでこれから犯人探しをするとなると面倒ですし、キャストの格的に言えばノコルかベキの二択でしょう。
ノコルの場合は乃木に対する兄弟間の嫉妬が動機となり、『カインとアベル』のような色彩が強くなりますね。
乃木が別班の任務であることを正直に認めるかを試したのだと思います。
ベキは仲間を裏切ることに厳しいので、息子が仲間を守っていたころを知りむしろ安心したのでしょう。
振り上げた日本刀で縄を切るのは『用心棒』などでも観たことがあるし、縄を解いて抱きしめるんじゃないかな?
病院での別班員の様子を撮影したのは柚木の可能性が高いです。
彼女も別班のモニターということになるのかな?
でも、彼女は最近までバルカに居たし、「日本のモニター」と呼ぶのは違和感があります。
おわりに
次回最終回ということで、このドラマを終わらせるには少なくとも
- ベキが乃木とともに日本に帰国する
- 柚木と乃木が結ばれる
- バルカの孤児たちが幸せに暮らす
の3つをクリアしなければなりません。
まだほぼ何もしていないキャラクターもいますし、慌ただしい最終回になりそうです。