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最高の教師【第1話感想】松岡茉優さん、芦田愛菜さん出演

 

 

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松岡茉優さん、芦田愛菜さん出演ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』第1話はいじめによる不登校を扱っていました。いじめの描写には時代が反映されていて、感情に訴える面と理詰めの面がありました。「人間じゃない」「動物」という言葉が印象的でした。

放送日・あらすじ

放送日

2023年7月15日(土)22:00~ 日本テレビ系列で放送

あらすじ

ストーリー#01『拝啓、傷ついた貴方へ』(2023年7月15日放送)|最高の教師 1年後、私は生徒に■された|日本テレビ (ntv.co.jp)

配信状況はこちらをご確認ください↓
最高の教師 1年後、私は生徒に■された - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

 

基本情報

原作

ありません

演出

鈴木勇馬 二宮崇

主題歌

 菅田将暉「ユアーズ」

キャスト

九条里奈(松岡茉優)鳳来高校3年D組の担任。1年後殺される
鵜久森叶(芦田愛菜)不登校になる
九条蓮(松下洸平)里奈の夫。夏に離婚。
相関図はコチラ↓
相関図・座席表|最高の教師 1年後、私は生徒に■された|日本テレビ (ntv.co.jp)

感想

キャスト

生徒役30人の内、Wikipediaを参照して私がなんとなく把握できた人は13人でした。

芦田愛菜さん、加藤清史郎さんは元スター子役ですね。
奥平大兼さんは『Mother』で長澤まさみさんの息子役をやっていた方です。
當真あみさんは『GetReady』や大河にも出演していました。
茅島みずきさんは高校サッカーの応援マネージャーです。
山時聡真さんは『君たちはどう生きるか』の主役の声を担当されているそうです。
本田仁美さんはAKB48、田中美久さんはHKT48。
窪塚愛流さんは窪塚洋介さんの息子さんです。
山下幸輝さんはクロスオーバーの方にも出演しています。ダンサーでもあります。
寺本莉緒さんはミスヤングマガジン。
詩羽さんは水曜日のカンパネラ。
莉子さんはpopteenのモデル。

他の方は出演作品を見てもピンと来なかったり、そもそもWikipediaにページが無かったりでちょっとわからないです。
その中にこれからスターになる人材が紛れているかもしれませんね。

初回の印象

過去にさかのぼって自分を殺害した犯人を捜すタイムリープといえば『ミッション8ミニッツ』を連想します。
しかし、『ミッション8ミニッツ』は短い間隔で過去と現在を行ったり来たりするし、その理屈も用意されているのに対し、本作では1年前に戻ったっきりもう一度生き直すだけで、その理屈もはっきりしていません。
あの描写を素直に受け止めれば、むしろ主人公の見ている走馬灯という可能性の方が高くて、良いクラスになったと思ったのにやっぱり死んじゃうなんてこともあり得ます。

ストーリーの全体的な印象は数ある学園ドラマの中では松たか子さん主演映画『告白』に近い気がします。
告白は娘の死の真相を暴くのに対して、本作は自身の死の真相を暴くという違いはありますね。

余命を悟り真剣に生きるという意味では『僕の生きる道』などの作品があります。

独白形式

このドラマのもう一つの特徴は主人公の独白という形式でストーリーが進んでいく点です。
たまたま最近松岡茉優さん出演ドラマ『She』を観ていたので似た印象を受けました。初回は芦田愛菜さんも一人語りしていたので、まるで舞台のようでした。
主人公の境遇は誰にも理解してもらえないので独り言になってしまうのは仕方ないですね。
それ以外にもクラスとの距離感というか目の前で起きている事態を受け流しているような演出という意味もあるのかもしれません。

いじめ

こういう学園ドラマに登場するいじめの描写は時代を反映したものになります。
今回で言うと

  • いじめのきっかけや動機が特にないことが強調されている点
  • 逃げるという手段を肯定している点
  • いじめの手法として裁判員裁判や縛りプレイという要素が入っている点

といった要素は新しいです。
これが実際にあった事例を参考にしているのか、それとも創作なのかは分かりませんが、胸糞悪かったですね。
特に縛りプレイというのはいじめを無視するという対抗手段を封じるもので悪質です。
また、一回目の人生で九条は鵜久森の不登校や死を受けても何も行動をとらず傍観していたことになります。
だからこそ傍観する生徒たちに強い言葉を投げかけたのでしょう。
九条は「人間じゃない」という言葉を使っていました。彼女の投げかける言葉には感情に訴求する部分と、人間の理性に訴える部分があります。
いじめという行為の非道さだけではなく、非合理性も主張していたように思えます。

鵜久森の告白からはいじめられた人が親にすら相談できなくなるメカニズムが克明に語られました。
「自分がされたことを語るのは辛い」というのは性被害にも通じますね。

少し気になるのは、退学処分にしないとしても彼らと同じ空間に鵜久森が居続ける苦痛は相当なものがあるのではないか?という点ですね。

一回目の人生で鵜久森(芦田愛菜)は死んでいるので容疑者からは外れます。
九条(松岡茉優)が唯一心を許せる存在になるのかもしれませんね。

なんでもする

とりあえず運命を変えなければならないと焦燥感にかられた九条は生徒たちの前で「なんでもする」と宣言します。
そして生徒に50万盗られてしまうのですが、後にもう一度「なんでもする」という言葉が別の意味で登場します。

生徒たちの反応も最初は「なんでもしてくれるんだ」というなめた受け止めだったのが、2回目は「頭のおかしいヤバい奴だ」ってなっているのが面白かったですね。

これからの展開

基本的には生徒たちの抱える悩みを解決していくのでしょう。
しかし『ブラッシュアップライフ』などとは違い、彼女の奮闘の方向性が正しいのかを測るすべがありません。
ここはちょっと気になりますね。

また、このドラマでは学園内だけでなく、九条の結婚生活まで扱うようです。
もしかしたら彼との関係が運命が改変されているかどうかの指標になるのかも。

この當真さんが持っている台本に書かれた言葉、Education is the kindling of a flame, not the filling of a vesselとはソクラテスの言葉です。
このドラマにおける教育の在り方を示しているのかもしれないですね。

おわりに

主人公は死にたくないと言っているわりに、生きることへの執着が感じられない点が少し気になりました。
生徒の中で芦田愛菜さんが一番知名度が高いですし、初回が一番面白かったなんてこともあるかも。

 

(本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。)