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時をかけるな、恋人たち【第5話感想】

 

 

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吉岡里帆さん、永山瑛太さん出演ドラマ『時をかけるな、恋人たち』の第5話が放送されました。タイムパラドックスの最も顕著な例である事故の前にタイムスリップして亡くなる運命を改変するという内容をオリジナルな要素を加えながら丁寧に描いていました。

放送日・あらすじ

放送枠

フジテレビ 火曜日 23:00~

放送日

2023年11月07日

あらすじ

05 | ストーリー | 時をかけるな、恋人たち | 関西テレビ放送 カンテレ

配信状況は公式サイト、またはこちらでご確認ください↓
時をかけるな、恋人たち - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

基本情報

原作

ありません

脚本

上田 誠(ヨーロッパ企画)

キャスト

主人公

常盤廻(吉岡里帆)アートディレクター。
井浦翔(永山瑛太)タイムパトロール隊員。

タイムパトロール隊

天野りおん(伊藤万理華)オペレーター。
八丁堀惣介(シソンヌじろう)メカニック担当。
和井内秀峰(石田剛太)隊長。

相関図はコチラ↓

キャスト&スタッフ | 時をかけるな、恋人たち | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)

感想

誰もが考えること

もしタイムトラベルが可能になった場合多くの方がまず考えるのは、災害や事故の前の時間にタイムスリップして、被害を未然に防ぐことなのではないかと思います。

発生することが確実な被害が目の前にあって、自分にそれを防ぐ術があるにもかかわらず、それを行使してはならないというのは大変苦しいものだと思います。
それが自分の知り合いや愛する人だった場合その苦しみはさらに大きなものになるでしょう。

第5話はそのような話でした。

ベタな話

誰もが一度は考えることであり、タイムパラドックスの最も顕著な例ですし、映画『バタフライエフェクト』もこんな話だったと記憶しています。
よりによってくだらないことで口げんかした日に事故が起こったことで最悪の別れ方になってしまったというのもよくある話ではあります。

基本的にはベタな話なんです。

じゃあつまらなかったのかというと、とても面白かったですよ。

オリジナルな要素

まず、「なぜ過去を変えてはならないのか?」という説明が非常に良かったです。
過去を変えることで矛盾が生まれてしまうという理屈はこれまでも何度か登場しています。
これ自体はごく一般的な説明です。

本作はこの一般的な説明に付け加える形で、2度ほど「奥様の死を乗り越えて今のあなたがいる」というようなセリフを登場させています。
一般的な説明が意味するところをより実感のある形で補強しているのですがこれが非常に良かったと思います。

実際にはタイムトラベルや過去の改変は不可能ですし、辛い経験を経て人は生きています。
過去を改変しようとする男への忠告のセリフではありますが、その本質は人間へのリスペクトなんですよね。
よく「彼(彼女)は私の中で生き続けている」なんて言いますけど、悲しみを抱えて生きていくことの尊さがこのセリフからは感じられます。

タイムパトロール隊長(石田剛太)が妻を亡くしたという設定も物語に深みを出していました。

削除と送信取り消し

今回最も独創的だったのは過去を変えられないと知りながらタイムトラベルしてしまう人間の感情をメッセージの「削除」と「送信取り消し」を用いて描いていた点です。

トークの送信取消機能を利用する|LINEみんなの使い方ガイド

普通は相手に読まれる前に消すための機能であることを主人公・廻(吉岡里帆)の失敗談で語ったうえで、辻褄を合わせるために利用するという丁寧な描き方が良かったです。相手に読まれると後で「送信取り消しでお願いします」と言ったところで無駄であることもコミカルに表現されていました。

まぁ、よく考えてみれば「事故で亡くなるという結末は変えられなくとも思いは伝えたい」のであれば、LINEを使わずとも会って思いだけ伝えるという方法があるし、そういう作品はこれまでもありました。
でも「消しても消えない思いがある」ということを2023年の通信手段であるLINEの機能を使うことで象徴的に表していたと思います。

おわりに

記憶を消される廻(吉岡里帆)は駆け落ちを決意しました。
次回は『バックトゥザフューチャー』のような話になりそうですね。

 

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