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ハヤブサ消防団【第1話感想】中村倫也さん川口春奈さん出演、池井戸潤原作ドラマ

 

 

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中村倫也さん、川口春奈さん出演ドラマ『ハヤブサ消防団』第1話はスランプに陥った三馬太郎(中村倫也)が父から相続した田舎の家に引っ越すところから始まります。地方の実情を反映したストーリーや消防団員を演じる俳優たちの実在感が見どころのドラマです。

放送日・あらすじ

放送日

2023年7月13日(木)21:00~ テレビ朝日系列で放送

あらすじ

第1話<初回拡大スペシャル>|ストーリー|木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)

配信状況はこちらをご確認ください↓
ハヤブサ消防団 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

基本情報

原作

池井戸潤『ハヤブサ消防団』

 

脚本

香坂隆史

主題歌

 ちゃんみな「命日」

キャスト

三馬太郎(中村倫也)スランプ気味の作家。
立木彩(川口春奈)映像ディレクター。

藤本勘介(満島真之介)団員。「八百万工務店」勤務。
徳田省吾( 岡部たかし)班長。呉服店「一徳堂」の二代目店主。
森野洋輔(梶原善)副分団長。町役場の土木課に勤務。
宮原郁夫(橋本じゅん)分団長。養鶏場「宮原養鶏」を経営。
山原賢作(生瀬勝久)部長。林業メーカー「山原林業」社長。
賀来武彦(福田転球)協力団員。「居酒屋サンカク」店主。

江西佑空(麿赤兒)「隋明寺」の住職。
野々山映子(村岡希美)住民。
村岡信蔵(金田明夫)八百万町の町長。
山原浩喜(一ノ瀬ワタル)ハヤブサ地区に住む札つきのワル。
波川志津雄(大和田獏)住民。幼少期の太郎を覚えている。

真鍋明光(古川雄大)「ルミナスソーラー」営業スタッフ。
中山田洋(山本耕史)出版社「草英社」の編集者。
山原展子(小林涼子)謎の女性。

相関図はコチラ↓
相関図・キャスト|木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)

感想

ビジランテ

映画にはビジランテというジャンルがあります。
ビジランテとは「自警団」という意味で、町の治安を勝手に守る私設の組織ですね。
暴力的なにおいがちょっとします。
一方このドラマに登場する消防団は「自助・共助・公助」で言うところの共助に位置する公的な組織であり、その業務は消火はもちろん、行方不明者の捜索など多岐にわたります。

相違点も多いですが、広い意味で地域を守るという意味では現代日本のビジランテといえるのかもしれません。

消防団とは|消防団 オフィシャルウェブサイト (fdma.go.jp)

三馬太郎

三馬太郎は明智小五郎賞を受賞したことをきっかけに脱サラし小説家に専業したもののスランプに陥った男です。

原作者の池井戸潤氏は江戸川乱歩賞を受賞しています。
受賞したのは36歳の時だし、銀行を退職してからすぐ小説家になったわけではない点など本作の主人公とは少し異なります。
また本作の時代設定は現代であり2000年ごろではありません。
でも、少なからず作者本人を投影したキャラクターなのではないかと思われます。

冒頭画面に向かって話しかけてくる演出は『エノーラホームズの事件簿』を思い出しました。
イマイチ意図はわかりませんが、主人公の現状を手っ取り早く説明するためなのかな?
スランプになって田舎に引っ越すのはよくある設定でした。
フジテレビで放送中の『ばらかもん』と同じですね。
パソコンさえあればどこでも執筆できるとはいえ、本当に地方で活動している作家がいるのかはよく分かりません。

地方の実情

両親の離婚後疎遠になっていた父が死に、相続物件が生じたことからストーリーは始まります。
空き家問題など特に地方では相続をめぐる社会問題が多く発生していて、そういう意味で地方の実情を反映していますね。

その他にも消防団のなり手が不足していたり、土地を太陽光発電の業者が買い漁って景観が崩れていたりと、地方の抱える問題点が描かれていました。

消火活動

初回から早速火事が発生していました。
火自体はCGなのでしょうが、ホースを手際よく設置する様子はリアルでした。
手際よりも団員同士の「水、いそげ」とか「待て」とかそういうやり取りの方がリアルで、消防団って感じがしました。
セミプロ感って言うのですかね?本職の消防士ではない彼らの奮闘ぶりがリアルに感じられた気がします。

そして、波川さんが引っ越すことになるエピソードから、田舎で火事に見舞われるということは家を失う以上の意味を持ち、そのコミュニティから離脱するきっかけになってしまうことが示されていました。
消防団の存在意義、地域を守るとはどういうことなのかを説得的に伝える良い展開だったと思います。

最初の犠牲者

私は原作を読んでいないのですが、このドラマは「田園ミステリー」と表現されていることからして、消防団の活躍を描くドラマではなく、連続放火事件の真相究明が本筋なのだと思います。

これからも犠牲者が出てしまうかもしれないですね。

特異行方不明者 - Wikipedia

浩喜(一ノ瀬ワタル)はソーラーパネルの設置を巡り、波川さんと揉めていたらしいですが、一方で波川氏の火事の原因に興味を持っていました。
彼の太郎への態度からしても、このハヤブサ地区に愛着と誇りを持っていたみたいですね。
そんな彼が殺されたとしたら、ソーラー関連が怪しくなってきます。
寺で心の乱れを指摘されていたし、何かを抱えていたのかも。
でもあの強そうな浩喜を殺害できる人物なんてあの地域にいるのでしょうかね?

おわりに

主人公の小説家としての再生、消防団としての活動と交流、連続放火事件の真相究明、と結構盛りだくさんな内容なので退屈することはなさそうですね。
しかも、初回では立木彩(川口春奈)はほとんど登場していません。
面白いドラマになると思います。