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100万回言えばよかった第1話感想

 

 

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井上真央さん、佐藤健さん、松山ケンイチさん出演ドラマ『100万回言えばよかった』の第1話が放送されました。映画『ゴースト~ニューヨークの幻』を想起させる内容でしたが、初回は回想シーンが多く盛り込まれ、やや説明的に感じました。両作を比較しつつ振り返りたいと思います。

放送日・あらすじ

放送日

2023年1月13日(金)20:00~TBS系列で放送(初回15分拡大)

あらすじ

配信状況はこちらを参考にしてください↓
100万回言えばよかった - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarksドラマ

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相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』

 

 

感想

ストーリー展開

悠依(井上真央)の誕生日である2023年1月13日からスタート。
第一話ではその時点から一週間の出来事を描いていますが、途中で2022年の誕生日と2021年の20年ぶりの再会、そして中学生の時の出会いのシーンが挟み込まれています。

それぞれしょっぱいプリンと悠依がハンバーグの味だけで直木に気づいたことの2つがラストの伏線になっています。
他にも『100万回生きた猫』を登場させており、計算された回想シーンでした。
逆にいうと説明的です。
初回から回想を三か所、しかもそれぞれ別々の時点を入れてくるのは多すぎです。
つなぎ方もぶつ切りな気がしました。

映画『ゴースト』では存命中の二人の生活の様子から始まるのに対して、このドラマは直木が死んだところから始まります。
しかも、その死の真相が隠されていて謎解きの要素になっているんですね。
その結果、幽霊を描く際に不可欠な「死」に触れることなく、二人の関係性や幽霊観を語らなければならず、迂遠な印象になってしまっています。

ちなみに悠依の中学生時代を演じた新井美羽さんは『おんな城主直虎』の子です。

回想の中ではふたりの馴れ初めと性格が語られました。
直木は口下手で何かを言おうとしても悠依に先を越されてしまいます。
「それ俺が先に言おうとした」が彼の口癖のようです。
このドラマは『100万回言えばよかった』というタイトルですから、このあたりが重要な要素なのでしょうね。

『100万回生きたねこ』

本作のタイトルと「100万回」というワードが共通しています。
私は読んだことがないのですが、ざっくり言うと「100万回生きた猫が白い猫を愛することで生き返りをやめる。」という話だそうです。

直木の「悠依は白い猫だ」というセリフはこの絵本の内容を言っています。
おそらく100万回生きたねこのように直木が悠依に想いを伝えることができれば成仏できるのでしょう。

気になった点

冒頭は「生きているのかと思ったら実は幽霊だった」というシーンですが、見るからに幽霊だし長く感じました。

次に、「直木が幽霊としてここにいる」と悠依に説明することは、悠依が指摘していた通り、「直木が死んでいる」ことを意味します。
でも直木は自分が死んだことを認めていないんですよね。
「死を受け入れると成仏する」という意味が話の途中と最後でちょっとずれているんですよね。
「受け入れる」というのは死んでいることを認めるだけじゃ足りなくて、現世への未練を断ち切ることが必要なんですかね?

もう一つ、憑依できると言う設定は唐突すぎた気がします。
『ゴースト』の場合はインチキ霊媒師だったから憑依がギャグとしても機能していましたけど、こちらはルール説明っていう感じがしました。

ルール説明と言っても、憑依に時間制限があるということしかわかりませんでした。
そして多分誰にでも憑依できるわけでもないのでしょうね。

他にももうちょっと笑えるシーンがあると見やすいですね。
「助けてください」ってところとかもっと面白くできたはず。
というより魚住がもっとふざけたキャラだったらいいのに。

あと、真面目な刑事という設定にするならば、ウーピーゴールドバーグと同じ調子では困るんですよね。
行方不明ではないとわかった時点で独自に動いて欲しい。

おわりに

幽霊を取り扱ったドラマの初回ということで、このドラマにおける幽霊の概念や死生観を説明する必要はどうしてもあります。
その結果、かなり説明的なドラマになっていたと思います。