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笑うマトリョーシカ(TBS・金曜10時・水川あさみ)第5話感想

 

 

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水川あさみさん・櫻井翔さん出演ドラマ『笑うマトリョーシカ』第5話が放送されました。松本清張原作の『砂の器』が劇中に登場し、清家の出自やマイノリティへの肩入れの理由が今後解き明かされることになりそうです。前回の延長線上で話が展開するのであまり面白くはなかったです。

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 金曜日 22:00~

放送日

2024年7月26日

公式サイト

金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』|TBSテレビ

基本情報

原作

早見和真『笑うマトリョーシカ』

脚本

いずみ吉紘
神田 優

キャスト

道上香苗 水川あさみ
東都新聞の記者。社会部から文芸部に異動。
鈴木俊哉 玉山鉄二
清家の政務秘書官。
清家一郎 櫻井翔
厚生労働大臣。未来の総理候補。

山中尊志 丸山智己
青山直樹 曽田陵介
道上香織 筒井真理子
道上兼高 渡辺いっけい
旗手健太郎 和田正人
佐々木光一 渡辺大

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』

感想

砂の器

主体性がなく周囲からの影響を受けて簡単に考えを変えてしまうという清家(櫻井翔)の特殊性がこのドラマの面白いところです。
清家は道上の主張する親族里親制度を丸呑みし、実現させようとしています。
しかし、道上が主張していた部分以外に、「外国籍の子供たちへの支援拡充」という全く別の政策が抱き合わせになっています。

この主体性がないはずの男が見せた外国籍やマイノリティへのこだわりこそが今回のキーとなるポイントで、清家の人物像を大きく変えるものです。
これがどうやら清家が政治家として成し遂げたいことの一つのようです。
私もはっきり覚えているわけではないのですが、『砂の器』という作品は戦後の混乱期に自らの出自を隠していた犯人の話だったと思います。
東北弁のような訛りの特徴が実は山陰のほうでも見られるという仕掛けが面白い作品でした。
「祖母が苦労した」という話が清家の出自にも関わってくるのでしょうか?

異常な親子関係

前回亜理紗が不遜な態度で「この親子変わってますよね」と言っているのを聞いた時には、鈴木と同じく「失礼だな」と思ったのですが、今回この親子の様子が描かれると、確かに「変わっているな」と思えてきました。
まだ午後9時だというのに、しかも友人が来ているというのに、母から寝なさいと言われ素直に従うのはやっぱり変です。

鈴木には父の敵を討つという動機がありますが、浩子が息子を操って何を成し遂げたいのかも今のところわかりません。
浩子は鈴木がBG株事件の宇野の息子であることを知っていたのかもしれませんね。

亜里沙の失踪

清家の学生時代の彼女である亜里沙は失踪してしまいました。
安否は不明ですし、そもそも彼女にまつわる謎は全く分かっていません。
脚本の件、いじめを受けていた件などは明らかになっていないです。
浩子周辺の人物は交通事故に見せかけて殺害されていますが、彼女の場合はそうではなく、忽然と姿を消しています。
そのようなことを考えると、彼女が再登場する可能性は高いと思います。

清家

主体性がないのにも関わらず、出自と生まれ持った人を魅了する才能によって官房長官候補にまで上り詰めたところが清家のキャラクターとしての面白さです。
しかし、今回外国籍を含めたマイノリティの救済が政治家になった目的であること、それは思い付きではなく鈴木と会う前から清家が思い続けていた信念であることがわかりました。
でも、そうだとしたら清家って普通の政治家ですよね。
他人の影響を全く受けない人間なんていませんし、仮に人の意見だとしてもそれを長期にわたって実現させようとしているのなら、それは主体的と言って差し支えないですよね。
自分の関心のない分野については周囲の声を丸呑みし、信念を実現するために邁進するという政治スタイルも十分あり得るものだと思います。
そうすると、彼らが一体何をしているのかわからなくなってくるんですよね。

おわりに

今回はあまり面白くなかったです。キャラクターの信条がわからないので、ただの主導権争いにしか感じられないんですよね。「なぜ清家を操りたいのか?」がもっと描かれるといいですね。