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笑うマトリョーシカ(TBS・金曜10時・水川あさみ)第6話感想

 

 

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水川あさみさん・櫻井翔さん出演ドラマ『笑うマトリョーシカ』第6話が放送されました。長年秘書として清家(櫻井翔)を支えていた鈴木(玉山鉄二)が首を切られてしまいます。主体性のない清家とそれを操る黒幕・鈴木という当初の構造が崩れる重要な回になっています。

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 金曜日 22:00~

放送日

2024年8月02日

公式サイト

金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』|TBSテレビ

基本情報

原作

早見和真『笑うマトリョーシカ』

脚本

いずみ吉紘
神田 優

キャスト

道上香苗 水川あさみ
東都新聞の記者。社会部から文芸部に異動。
鈴木俊哉 玉山鉄二
清家の政務秘書官。
清家一郎 櫻井翔
厚生労働大臣。未来の総理候補。

山中尊志 丸山智己
青山直樹 曽田陵介
道上香織 筒井真理子
道上兼高 渡辺いっけい
旗手健太郎 和田正人
佐々木光一 渡辺大

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』

感想

ストーリー自体はほとんど進んでいません。
第5話から進展した部分といえば、清家が官房長官になったことと、浩子の行方を掴めたことぐらいでした。

ストーリーが進まない中で印象的だったのは二つの涙のシーンです。
鈴木と清家が政治家の道をともに志した最初と、二人が袂を分かつ最後にそれぞれ「涙」を見せています。
一つ目が、清家が生徒会長選の演説で見せた涙です。
細かく演出をつける鈴木から「たかが生徒会長選で泣くと票が逃げる。感極まっても泣くな」と指示された清家でしたが、彼は演説の終盤に涙を流します。
しかし、観衆は清家の涙に感情を揺さぶられ、スタンディングオベーションまで起こります。
結果的に涙が生徒会長選の勝敗を決したわけです。

これまではブレーンである鈴木の活躍が、少なくとも清家の政治家としてのキャリア序盤においては大きかったと思われていましたが、実際はスタートした直後から清家の天性の才能によるところが大きいことが発覚します。
父である和田島の時計は彼が受け継いでいる血の象徴なのでしょう。

二つ目は鈴木が見せた涙です。
彼は知的で冷静な男として登場しましたが、疑惑の責任を背負わされてこの世を去った父の無念を晴らそうという熱い思いをもって政治の道に飛び込みました。
「涙を見せるな」と言っていた彼が泣いているのが印象的でしたね。
清家に依存していたのは彼のほうだったようです。

利用しているつもりが……

これまで彼は清家を利用しているつもりでいたように思います。
浩子の影がちらついても「清家は自分がいなければ何もできない」と高をくくっていました。
亜里沙との主導権争いも、「清家を利用する」ことが前提になっていますものね。

しかし、実際は清家は彼に依存などしていませんでした。
むしろ清家が鈴木を体よく利用していたのが真相のようです。
彼は高校の入学式の時から鈴木の正体を知っていたのでしょう。
鈴木が清家の主体性のなさと真綿のように吸収する才能に魅了されていたのと同じように、清家は鈴木の優秀でありながら政治家にはなれない境遇を利用していたのですね。

浩子の目的

浩子が清家を通して成し遂げたいことは外国人への支援拡充のようです。
その動機が彼女の境遇にあるとして、政治に介入してまで果たそうという強いこだわりが何に由来するのかは気になりますね。
清家が官房長官になったことで、彼女の計画は次の段階へ進んだのでしょう。

話は変わりますけど、鈴木にクビを宣告するシーンはある意味ホラーです。
友人だと思っていた男が全く感情のこもっていない労いを受けるというこのドラマらしい面白さが詰まっていました。

さて、これまでの話の展開から考えると浩子もいずれ切られる側に回ると思います。
清家のアキレス腱であるハヌッセンの論文は鈴木が持っていますし、いろんな展開がありえそうです。

おわりに

論文を送り付けたのは誰か?亜里沙はどこへ消えたのか?などの謎は進展していません。
次回以降に描かれるのかな?