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笑うマトリョーシカ(TBS・金曜10時・水川あさみ)第10話感想

 

 

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水川あさみさん・櫻井翔さん出演ドラマ『笑うマトリョーシカ』第10話が放送されました。亜里沙が意外な形で再登場し、清家を影で操る黒幕の真相に近づきました。ジャーナリストとして道上が岐路に立たされる次回に続きます。

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 金曜日 22:00~

放送日

2024年8月30日

公式サイト

金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』|TBSテレビ

基本情報

原作

早見和真『笑うマトリョーシカ』

脚本

いずみ吉紘
神田 優

キャスト

道上香苗 水川あさみ
東都新聞の記者。社会部から文芸部に異動。
鈴木俊哉 玉山鉄二
清家の政務秘書官。
清家一郎 櫻井翔
厚生労働大臣。未来の総理候補。

山中尊志 丸山智己
青山直樹 曽田陵介
道上香織 筒井真理子
道上兼高 渡辺いっけい
旗手健太郎 和田正人
佐々木光一 渡辺大

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』

感想

首相公選制

首相公選制導入に向けて清家が活動するシーンではちょっと説明が少ないように感じました。
清家は官房長官として、首相公選制導入の意義や、導入に向けた憲法改正について会見を行っているのですが、このシーンを「異例」としか説明していないんですよね。
おそらく、憲法改正の発議は国会の仕事で、内閣の一員である官房長官が率先して議論を呼びかけることが、三権分立の観点からすれば越権行為にあたるため「異例」ということなのだと思います。

私も政治にそれほど詳しいわけではないので、この解釈があっているのかわかりません。
また、現実の憲法改正議論でそのあたりの線引きがどのように行われているのか、清家のように行政側が国会に介入するような事例があったのかどうかも知りません。
そんな薄弱な知識で意見するのは気が引けるのですが、このあたりが日本の政治の面白さであると個人的には思っているんですよね。
同じ一人の人間が、国会議員、自民党総裁、総理大臣という3つの顔を持ち、それを使い分けたり、切り分けがあいまいになっていたりするところで様々な問題や不祥事、ドラマが生まれます。
このあたりのリアルさがもっと伝わってくればさらに面白い作品になったような気がします。

浩子はハヌッセンではなかった

今回分かった大きな事実は浩子が清家を操る黒幕ではなかったということです。
しかし、少なくとも前回の時点で本人が否定していましたし、道上が浩子を黒幕だと疑う根拠がそもそも弱いんですよね。
道上の父を殺害するように指示した人物は諸橋大臣であることがわかっています。
そして、諸橋大臣はBG株事件の当事者なので動機もあります。
したがって、この件に浩子が関与している可能性は低いんですよね。

ただ、鈴木の事故や武智議員の事故のように諸橋の指示では説明がつかない事件が残されていることも事実なので、そのあたりを整理しなおしたうえで浩子と対峙したほうがよかったように思います。

亜里沙再登場

今回の山場は亜里沙が再登場したシーンでしょうね。
整形し名前を変えて浩子に接触する執念が見どころでした。
顔が変わっていても、ニタッと笑う特徴的な笑顔で「亜里沙だ」と思わせるのはスリリングでしたね。
真相を語りだした田所が亜里沙の姿に切り替わるのも面白いです。
『怪人二十面相』などで時々ある演出ですけど、今回は鈴木たちの受けた印象として亜里沙の姿に見えたということなのでしょう。
鈴木や浩子の脳内で記憶が呼び起されていく感じが見ていて伝わってきました。

亜里沙はペンネームとして、いじめの加害者など彼女にとって嫌いな人物の名前を使います。
亜里沙が母親の旧姓を使っていたということはあの親子の関係も良好ではなかったということなのかもしれませんね。

総理を辞めさせられる

道上は浩子からBG株事件の決定的証拠となるテープを手に入れました。
そこに総理の声も収録されているということは、道上はいつでも好きな時に総理を辞めさせられるアイテムを手に入れたことになります。
総理が辞めれば、次の首相は清家になるのでしょう。
でも、そうなるとわざわざ首相公選制を導入する必要もなくなりますし、どのような使われ方をするのかよくわかりませんね。

おわりに

道上が清家のブレーンになるようですが、それはジャーナリストとして一線を超えることになると思います。
権力に魅了され道を踏み外すのか、彼女がどのような結末を迎えるのか注目ですね。