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CODE-願いの代償- 【感想第10話】最終回

 

 

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坂口健太郎さん主演ドラマ『CODE-願いの代償-』第10話(最終回)では監視社会の実現に向けてプロフェットを起動しようとする市川と二宮の対決が描かれました。基本的に予想通りの展開で、これといった見せ場もなく、ドラマ全体の総括としても不十分な印象を受けました。

放送日・あらすじ

放送日

2023年9月3日(日)22:30~日本テレビで放送

あらすじ

Episode.10|ストーリー|CODE|読売テレビ・日本テレビ系 (ytv.co.jp)

配信状況はこちらをご確認ください↓
CODE ー願いの代償ー - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

 

キャスト

二宮湊人(坂口健太郎)神奈川県警暴力団対策課の刑事。
椎名一樹(染谷将太)CODEの謎を追うフリー記者。
三宅咲(堀田真由)ハッカー。
七海悠香(臼田あさ美)二宮の婚約者。エレベーター事故に巻き込まれ死亡。
甲斐篤志(青柳翔)半グレ集団の代表。死亡。
百田優(三浦貴大)二宮の親友。死亡。
田波秋生(鈴木浩介)二宮の上司。死亡。
三輪円(松下奈緒)謎の女性。難病の息子・芯がいる。
市川省吾(玉山鉄二)ケアリングクラウン。

相関図はコチラ↓
相関図|CODE|読売テレビ・日本テレビ系 (ytv.co.jp)

感想

残された謎

前回codeが作られた目的は明らかにされたので、残る謎は「誰がどうやってcodeを運営しているのか?」ということだけです。
もちろんそれに付随して、「なぜcodeは残酷なのか?」とか「制裁というルールを加えたのは誰か?」といった謎も残っていますが、それらも運営者の正体という形で説明されます。

この疑問を解決するため二宮たちは最終回も奮闘するのですが、結局のところ「市川(玉山鉄二)に聞くしかない」ってところが苦しいですね。
順番に振り返ります。

咲(堀田真由)の容態

息子の芯を人質にとられた円(松下奈緒)は囚われた咲に爆弾を仕掛けますが、改心して咲を救出します。
しかし、咲は芯を助けるため自ら犠牲となります。

この展開はAIでコントロールされたcodeの理解を超えた、人間特有の自己犠牲の行動ですよね。
後で市川が主張する利己的で欲にまみれた人間観と真逆の存在として咲は描かれています。
でもストーリー上、この意味合いで咲の行動が機能することは特にありませんでした。
息子のためにcodeに手を染めた円(松下奈緒)についても最終回で触れられることはありませんでした。

むしろ、椎名が復讐心に憑りつかれるきっかけという意味合いの方が強かったですね。

市川に会いに行く

神奈川県知事・青柳の心変わりでプロフェットのオンライン化が承認されてしまいます。
プロフェットとcodeには共通点と相違点があります。

相違点はcodeが邪悪な人間を利用するのに対し、プロフェットは邪悪な人間を排除する点です。
プロフェットは秩序をもたらすのに対し、codeは混沌をもたらします。
共通点はどちらも自身にとって不都合な存在は排除するという点です。
最終回ではこの共通点の方がシナリオ上大きな意味を持ちましたね。

プロフェットが実用化されると取り返しがつかないということで二宮たちは阻止に動くのですが、結局のところ市川に止めるようにお願いするしか方法がないんですよね。

起動スイッチを奪い合うとか、量子コンピューターを破壊するとか、そういう見せ場はなく、ひたすら市川に銃を突きつけ「止めろ!」と言い続けるんです。
これが最終回がつまらなかった原因の一つです。

市川の主張

市川はcodeの正体がAIであり、AIが人間を学習するにつれて新たな機能を自ら付加していったことを明らかにします。

AIかどうかは置いておいて、人間が人力で一件ずつマッチングしているはずはないことぐらい誰でも想像がつきますので意外性はありませんでした。
人間の関与する程度の問題でしかないんです。

でも一応codeはAIが完全に自律的に運営していることが分かりました。

市川はcodeはcodeプレイヤーの行動パターンを学習し、制裁などの機能を追加したことを認めますが、
それはAIが人間に対して最適化した結果であって、問題があるとするのならそれは人間の側だと主張します。

よくあるタイプの主張ですし、だからと言って放置していい理由にはなりません。
それに、市川の過去や背景事情が描かれていないため、市川が子供たちの無垢さに異様にこだわる理由もよくわからないままです。

市川はプロフェット導入のためにcodeを流布したんですよね。
ということはAIによる学習に任せているといずれ凶悪化していくことを認識していたことになります。
ある意味codeには市川の世界観が反映されているとも言えるでしょう。

やりたかったこと

第1話で怒りに憑りつかれた二宮を悠香が諫めるシーンがありました。
このドラマがやりたかったのは「怒りや復讐は何も生まない、新たな憎しみを生むだけだ」という教訓をcodeという装置を使って可視化することだったのだと思います。
結果的にcodeを使った二宮は誰も救うことが出来ませんでしたからね。

短絡的に私刑を下すのではなく、正規の手続きや言論を通じて建設的に世の中を変えていこうというメッセージが、復讐に憑りつかれてしまった椎名との対比の中で描かれていました。

しかし、ここでは単純に私利私欲のためだけに行動していた他のプレイヤーたちは脇に置かれていますし、もう一人の主要なキャラクター・円についても触れられていないので総括としては不十分な印象を受けます。

最終的にはcodeのルールに乗っとり、市川が排除されて終了します。

予想外のことが何一つ起こらない最終回でした。

終わりに

最後の二宮が殺害される展開は賛否あるのでしょうね。
二宮に成りすまし再び拡散しようとするcodeの電話を二宮が止めることが出来たのかどうかわからないようにして終わっていきます。

まぁ、定番というかそれほど深い意味はないと思います。

ドラマ全編を通した感想は近日中に各話の感想をまとめたページに追記します。

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(本ページの情報は2023年8月時点のものです。最新の配信状況はhuluサイトにてご確認ください。)