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これまでのストーリーとは違い、喜多見の過去に迫る回です。公安なんかも登場していて毛色が違います。
放送日・あらすじ
放送日
2021年8月15日(日)21:00~TBS系列で放送
あらすじ
配信状況はこちらを参考にしてください↓
TOKYO MER~隅田川ミッション~ - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
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相関図|TBSテレビ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
感想
冒頭
清掃会社でのめまいや吐き気ということで最初は軽装備で現場に駆け付けたものの、警察車両や動員された警官の多さで異様な感じを受けるという演出が上手くいっていない気がします。
というのも視聴者は音羽の視点で天沼からの指示を知ってしまっているんです。
これは順番が逆だった方が面白かったと思います。
違和感とか不穏さを視聴者も共有できた方がいいんじゃないかな?
公安
日本の治安を守ることが使命の公安と人命を守ることが使命のMERやレスキュー隊の対立という構図を見せたいのはわかります。
全体のために一部の命を切り捨てるという描写はこの構図を際立たせるためのものです。
でも、公安はテロリストを追っているんですよね。
普通に考えて、情報を得るために一人でも多くの証言者を確保するように動くんじゃないかな?
実際あの兄弟が助かったことで何が行われようとしているか判明しましたし。
月島というキャラクターが登場しました。
稲森いずみさんが演じているし、喜多見の過去に関わるのでこれからも登場するのでしょう。
このキャラクターは変なしゃべり方をします。一人だけアニメの中から飛び出してきたみたいな違和感があります。
鈴木亮平さんはリアル志向の演技をされているので余計そう感じます。
かっこをつけて頓珍漢なことを言うと2倍馬鹿に見えるんですよね。
外国人の取扱い
これまで存在意義のイマイチはっきりしなかったミンが今回のストーリーでは大きな意味を持ちます。
彼女自身が外国人だからです。
しかし、奴隷のように扱われ、今まさに命を切り捨てられようとしている外国人労働者を前にした彼女の口から「日本人は優しい」と言わせるんですよ。
これは最悪です。
なぜ最悪かを順序だてて書きたいと思います。
まず最初に、このドラマにはある特徴があります。
それはこの世の悪は権力争いに明け暮れる政治家で、現場で汗を流す人間は善人、官僚は馬鹿な政治家に付き合わされるかわいそうな人たち、という構図です。
この単純化した構図は痛快かもしれませんが、今回の話とは相性が悪いです。
なぜならこの「悪いのは政治家」という価値観と「日本人はいい人」という考えが合わさると「普通の日本人は良い人、悪いのは一部の日本人だけ。」という自己弁護になってしまうんです。
そんなわけないですよね。差別というのは一人一人の感情に原因がありますし、外国人を犯罪者扱いしたり、安い労働力としてこき使われている現状を黙認しているのは一般市民でもあるわけで、責任の一端は全ての日本人にあるわけです。
テレビを観ていてハッとさせられるのは画面の向こうからこちらに語り掛けてくる瞬間です。「あなたも当事者ですよ」と言われるからこそ「考えよう」っていう気分になるんです。
しかしこのドラマは視聴者に批判を向けないよう配慮しています。これでは視聴者は他人事として受け止めてしまいます。
テロの目的
テロ組織LP9の真の目的は神経ガスを使ったテロによる混乱に乗じて指を手に入れ、指紋認証を突破して有機リン系化合物を奪い、さらなるテロを実行するというものでした。
有機リン化合物とは農薬や殺虫剤として使用される薬剤のようです。神経系をダメにする化学兵器にも用いられるみたいですね。
あんなに大量の有機リンを研究室が保管しているものなのか?盗み出しても途中で捕まるんじゃないか?指紋を切り取るぐらいならセキュリティを突破する方が簡単なのでは?などの疑問はありますが、いずれにしてももう一度テロは起こるってことですね。
今回のエピソードはこれから起きる大規模テロの序章に位置するわけです。
最後の種明かしはその時までとっておいて「いったい何が目的だったんだろう?」という不穏な感じで終わったほうが後々効いてくると思うんですけどね。
喜多見の空白の一年もテロ関連、しかもツバキという男が関係しているようです。
まとめ
要潤さんが座談会の中でこの回が一番大変だったと語っておられました。
猛暑の中通気性のない防護服を着こんでの撮影だったそうです。